守屋 豪志 院長の独自取材記事
もりや眼科
(奈良市/大和西大寺駅)
最終更新日:2024/02/07

主要ターミナルである近鉄奈良線・大和西大寺駅から徒歩約8分。大きな再開発や新しいマンション・戸建て建設が続く注目の南口エリアに「もりや眼科」は位置している。真新しくスタイリッシュな外観や内装が印象的だが、高度な手術も可能な設備を整え専門性にこだわった診療を提供する骨太のクリニックだ。院長の守屋豪志先生は大学病院や基幹病院で先進の眼科医療に長年取り組んできた医師。そんな守屋院長に、同院の特徴や、熱心に取り組んでいる白内障治療について話を聞いた。
(取材日2023年12月22日)
先進の医療機器を導入し手術室を設置
まだ真新しいきれいなクリニックですね。開業からどれぐらいなんですか?

新築のビルに入居して開業し、まだ2年たっていないです。オープンの日にちは2022年4月4日でした。この場所を選んだのは、奈良で生まれ育って富雄南中学校、畝傍高等学校の出身で、大学も卒業後も大阪や京都、兵庫だったため、いつか地元に帰ってきたいという思いがあったからです。大和西大寺駅は電車の便もいいですし、ビルの駐車場は薬局と共同のものも含めると15台分あり、車での通院も可能です。駅の北口側はもともと開けていたのですが、当院のある南口側は現在再開発中で、マンションなどもどんどん建っていますし、可能性にあふれたエリアだと考えました。一方で、畑や田んぼもまだ残っていますし、落ち着いた環境の良い地域だと思います。地域の皆さんに少しでも貢献できていればうれしいですね。
ちょうど新型コロナウイルスが流行中の開業だったんですね。
新型コロナウイルス感染症のこともありましたし、その流行が収束してからも別の感染症が出てくるかもしれないので、感染症対策として効果的な換気や患者さんの動線などに配慮したレイアウトにしました。内装については、待ち時間が長くなってもできるだけ患者さんにリラックスしていただけるように、ベージュ系の落ち着いたモダンな雰囲気にまとめました。待合スペースをゆったり取り、あえて時計も置いていません。また、ロゴマークはほとんど自分でデザインしたんですよ。モチーフになっているフクロウは、ギリシャ神話で「先見の明がある」「目の神様」などと言われています。優しくてほのぼのとしたイメージの、お子さんにも親しみやすいロゴになったと思っています。
こちらのクリニックの診療の特徴を教えていただけますか?

診察はもちろん、検査や日帰り手術など高度な診療にも対応できるよう、各種医療機器を導入し、検査室、処置室、手術室などを備えました。大きな特徴としては、日帰り手術ができるところですね。私自身も大学病院や基幹病院での勤務医時代も含めて手術についてかなり経験を積んでいますし、白内障、網膜硝子体、眼瞼下垂症、涙道、近視矯正など、一般的な手術はほぼカバーできていると思います。またレーザー治療も行っています。緑内障などもネットワークがあるので、専門の病院に紹介可能です。手術については、やはり患者さんは皆さん緊張されると思います。ですが、手術自体は大きな病院と変わりませんので、術後は入院するよりも日帰り手術にして、慣れた自宅でゆっくりくつろぎ、家族とともに過ごすほうが安心できるのではないでしょうか。入院費用もかかりませんし、早めの社会復帰も期待できます。
患者の不安を取り除くため、無料の手術説明会を開催
患者層や特に多い主訴を教えてください。

患者層は幅広く、昔からお住まいの高齢の方ですとか、新しいマンションや戸建てに引っ越してきた若いお母さんや子どもさんも多いです。主訴についてもさまざまで、手術以外で特に多いのは、アレルギーなどで目や目の周辺のかゆみ、腫れ、目やにといった症状の他、お子さんでは、涙が常にこぼれているといった症状もあります。さらに、それらの症状に喉の痛みや高熱なども加わった咽頭結膜熱、別名プール熱とも呼ばれる疾患もあります。また、近視の相談も多く、自由診療にはなりますがオルソケラトロジーという特殊なハードコンタクトレンズを使用した近視補正治療にも対応しています。
白内障手術の説明会とはどのようなものなのですか?
月1回、当院の待合室で30分程度開催しています。白内障はどういった疾患かという解説や、基本的な手術の説明、手術後の治療などを簡単にまとめたスライド的な動画をお見せしながら私が解説していきます。白内障と診断されて詳しく疾患の説明を聞きたい方、手術を受けようか悩んでいる方など、希望者にご参加いただいています。患者さんご本人でなくても、ご家族や友人の方でもご参加いただけますし、他のクリニックで手術を受けようと思っている方でもお気軽に来ていただいてOKです。料金は無料です。本当は診察中にじっくり説明できたらいいのですが、診察時間は限られているのでなかなかそこまではできません。そのため、このような場を設け、丁寧に説明させていただいております。もちろん個々で違う症状についてはそれぞれの診察時にご説明します。
前もって疾患についてわかっていれば手術も安心ですね。

時間をかけて丁寧にコミュニケーションを取ることで信頼関係が生まれます。患者さんも心に余裕が出ますし、医師も緊張して萎縮している患者さんよりも、リラックスしている患者さんのほうがスムーズに治療しやすいため、双方にメリットが大きいです。白内障の名前は聞いたことがあるけど、実際どんな疾患でどんな治療をされるのか、わからない方は多いと思います。医師からの情報発信や患者説明はとても大切です。説明会やホームページなど、インターネットの媒体などを使って医師側から積極的に情報をお伝えし、眼科領域の医療情報を広めていきたいと思っています。それが地域に根差し、住民の健康を守るクリニックの使命ではないでしょうか。
地域内で高度な診療が完結できるシステムをつくりたい
先生が医師になったきっかけを教えてください。

父親が開業医だった影響が大きいと思います。でも、父親から「医師になって継いでほしい」と言われたことはありませんでしたので、自分から自然と医学の道に入ったという感じです。父親は内科医でしたが、私は眼科を選びました。医学部生の時、初めて眼底写真を見て、目という神秘的な存在に衝撃を受けたからです。赤や青の色の見分け方、明るさや暗さへの調整など、とても興味深かったです。例えば、心臓や胃、腸などの仕組みはだいたい想像がつきますが、目についてはそれまで学んだことがなかったので、すべてが新鮮でした。
お休みの日は何をされているのですか?
今は子育てですね。妻は神経内科の医師なのですが、時短で働いて子どもを見てもらっているため、休みの日は私も手伝います。何しろ5歳と2歳の男の子2人なので手がかかります。彼らはまるで散らかすのが仕事みたいなもので、片づけても片づけても終わらないんですよ(笑)。旅行が趣味で、若い時は沖縄やタイのプーケットなどによく行きました。離島の海辺でただ波の音や風の音を聞いているのが好きでした。体を動かすことも大好きで、大学では6年間ラグビーをやっていました。勤務医時代はジムに行ったり、走り込んだりしていたのですが、今はプライベートの時間はあまり取れないですね。子どもが大きくなったら家族旅行を楽しみたいです。
今後の抱負を教えてください。

奈良市は県庁所在地なのですが、あまり大きな病院がなく、重度の疾患で他病院に紹介しようとすると、どうしても大阪の病院になってしまいます。そのことが歯がゆくて、これはできません、あれはできませんと言わなくて済むように、地元の地域で高度な診療がある程度完結できるシステムづくりが必要だと思っています。当院に手術室を設け手術に力を入れているのも、それが理由です。現在、医師は私一人ですが、いずれ医師を増やしたいですね。また、近隣のクリニックと連携して、お互いの専門領域を活用したり、当院の手術室を他のクリニックの先生に使ってもらったり、駅からの送迎車を運用したり、積極的に診診連携をしていけたらと考えています。やりたいことはいろいろあるのですが、今はまず土台をしっかり固めたいと考えています。一人ひとりの患者さんを丁寧に診療して、患者さんの信頼度を高め、地域で頼りにされるクリニックをめざします。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー/適応検査&トライアル装用1万1000円、お試し装用(1週間)両眼5万5000円、片眼2万7500円、治療継続費(初年度)両眼11万円、片眼5万5000円