ブロック注射や日帰り手術も
日常生活で生じる痛みへのアプローチ
二子玉川整形外科クリニック
(世田谷区/二子玉川駅)
最終更新日:2023/01/12
- 保険診療
年齢問わず、多くの人が抱える「痛み」。最近はリモートワークでの座りっぱなしによる影響で、首や腰に痛みを感じる働き世代も増えているという。「二子玉川整形外科クリニック」の八百陽介院長によると、痛みが長引く場合、その原因を確かめることが大切だという。整形外科の分野では、症状が似ていても原因が異なる病気がたくさんあり、それぞれ治療法も異なるためだ。同院ではエックス線・CT・MRIなどを用い、あらゆる角度から検査を実施。薬の処方のほか、ブロック注射や各種日帰り手術にも対応している。今回は八百院長に、痛みにはどのようなものがあるのか、また同院で行っている治療について話を聞いた。
(取材日2022年12月26日)
目次
薬の処方のほか、ブロック注射や日帰り手術で痛みにアプローチ。長引く痛みは原因を確かめることが大切
- Q日常生活での「痛み」にはどのようなものがあるのでしょうか?
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A
大人の方ですと、肩・首・腰など特定の部位が痛むというお悩みが多いですね。働き世代ではリモートワークでの座りっぱなしからの影響で、首や腰に痛みを感じる方が増えています。検査をしたら坐骨神経痛や椎間板ヘルニアだったというケースもありますね。年齢を重ねると五十肩や腰部脊柱管狭窄症の割合が増え、腰椎分離症などスポーツをされる方に多く見られる症状もあります。またこの地域は子育て世代も多く、子どもを長時間抱っこして手や腰を痛めてしまうケースも目立ちます。すぐそばを多摩川が流れているので、河川敷でスポーツをしていてけがをされたお子さんも当院にはよく来られますよ。
- Qこちらでの検査の流れを教えてください。
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A
まずは問診で症状を詳しく伺い、エックス線・CT・MRIなどを用いて検査を行います。エックス線検査は骨の状態を画像化するもの。骨折や脱臼、関節の変形などを診断するのに適しています。CT検査はさまざまな角度から体内の断層画像を映し出します。MRI検査では、エックス線やCT検査では見えにくい筋肉・靱帯・神経といった軟部組織の状態を確認します。その他、骨密度検査や超音波検査にも対応、両手両足の血圧から血管の詰まり具合を確認する血圧脈波測定装置も備えています。これらの検査を院内で受けられるのは、診断する私たちにとっても患者さんにとってもメリットだといえるでしょう。
- Q痛みに対して、どのような治療法があるのでしょうか?
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A
飲み薬や貼り薬の処方、また症状によってはブロック注射を行います。痛みがある場所や痛みの原因となっている神経の近くに局所麻酔薬を注射する治療法です。手術よりも患者さんの体や金銭面の負担が少なく、即効性が期待できます。神経の場所を確認するために、エックス線透視装置やエコーを使用します。五十肩の場合は、関節周りの硬い組織をやわらかくする授動術や、麻酔を用いて動きを促す日帰り手術も選択肢に挙がります。痛みの種類によって、また治療後のケアとしてリハビリテーションを取り入れるのも有用です。重度の腰部脊柱管狭窄症など、入院手術が必要な場合には他院と連携して治療を進めます。
- Qこちらで受けられる日帰り手術について教えてください。
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A
手足の骨折や神経の断裂など、外傷は日帰り手術の適応範囲が広いですね。手、足首から先、肘の変形性関節症、例えば外反母趾も日帰り手術が可能です。先ほど挙げた授動術も日帰りで行います。いずれも手術時間はさほどかからないのですが、手術当日は予定を空けておいてください。術前準備や術後の経過観察が必要となるためです。抜糸と診察を経て、その後の通院頻度は手術内容によって変わります。入院を伴わないため費用の負担も少なく、学校や仕事にも影響が出にくいのが日帰り手術の良いところ。症状にもよりますが、デスクワークなどであれば2~3日で復帰できることもあります。
- Q治療後のリハビリテーションはなぜ必要なのでしょうか?
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A
治療後は、残された機能をできるだけ良い状態に戻すことが必要、そのために有用なのがリハビリテーションです。当院にはリハビリルームを備え、経験豊富な理学療法士と個別で行う運動療法、機械を使用して痛みや麻痺の治療を行う物理療法を行っています。ご自宅での運動ですと、その動きが正しいかどうかわかりにくいですよね。リハビリでは、理学療法士がその方の年齢・体調・病気の状態に合わせてプログラムを組みます。医師は患者さんの回復度合いを理学療法士と共有し、リハビリ期間中も定期的に症状のチェックを行います。