大西 将也 院長の独自取材記事
そらとくも歯科
(松山市/道後温泉駅)
最終更新日:2022/04/15

「明るく楽しく安心」をコンセプトに、2022年1月14日に開院した「そらとくも歯科」。その院名のとおり、クリニックは爽やかな開放感に満ちている。院長を務める大西将也先生は優しい笑顔の持ち主。子どもから高齢者まで通いやすいクリニックをめざし、家族一緒に診療が受けられるファミリールームを設けたり、訪問診療を実施したりと配慮。丁寧でわかりやすい説明を行い、患者がより安心し、リラックスして治療に臨めるように注力している。「患者さんも私たちも楽しく、笑顔の生まれる場所にできたら」と話す大西院長に、開院に際しての思いや今後の展望について、たっぷりと話してもらった。
(取材日2022年1月24日)
「明るく、楽しく、安心」がモットーのクリニック
開院までの経緯についてお聞かせください。

2009年に鹿児島大学歯学部を卒業し、同大学病院での研修を経て関東の歯科医院に勤務しました。東京、神奈川、千葉の歯科医院で計6年半研鑽を積んだのちに、開院を視野に入れて愛媛に帰ってきました。私は今治市の菊間町出身なのですが、松山市での生活が長かったので、開院するときは松山市内でと思っていて。開院前に市内の「しばた歯科」で診療を経験させていただきました。もともと子どもの治療が得意だったので小児歯科をメインにしたいなという展望はありましたが、しばた歯科で訪問診療を経験したことで子どもから高齢者まで、地域に根差した幅広い歯科診療をという思いに至りました。この溝辺という地域を選んだのは、松山市中心部に比べると歯科医院が多くはないエリアで、歯科の必要性を感じたからです。
院名もとてもすてきですね。クリニックのコンセプトを教えてください。
明るく楽しく安心、この3本柱です。「そらとくも」という名前の由来は、勤務医時代に訪問診療で車を運転している時、ふと見上げた空が青くてきれいで、とても清々しい気持ちになったんです。患者さんにも、診察後にはそんな気持ちになっていてほしいと思い、そのイメージで名づけました。歯科ってどうしてもネガティブなイメージがあると思うので、それをポジティブに変えられるように、とにかく温かい雰囲気づくりを行っています。まず一歩目を入りやすくすることが大事だと思うので、待合室の窓を大きく、照明も明るく。内装は青と白を基調として、天井は木目にして温かい感じに。そして接遇面に関しても、丁寧にご説明をすることによって、安心して、リラックスして治療に臨んでいただけるように心がけています。理想としているのは、患者さんも私たちスタッフも笑顔になれる、楽しいクリニックです。
先生が特に力を入れているのはどんな診療でしょうか。

当院では虫歯や歯周病の治療、小児歯科、予防歯科をメインとしていますが、中でも特に注力しているのは予防です。現在はご高齢の患者さんが中心で入れ歯のご要望が多いのですが、だからこそ入れ歯になる前の段階から介入していく予防歯科の重要性を実感しています。一度治療した歯が再発しないよう確実な治療を行うことはもちろんですが、一番大切なのは健康な歯を維持し、大切に守っていくこと。そのために、定期的なメンテナンスのご提案には力を入れています。メンテナンスは基本的には3ヵ月に一度。患者さんの希望や状態に応じて早めたり、期間を延ばしたり臨機応変に対応しています。通院していただく中でセルフケアの重要性をお伝えし、歯磨き指導や状況に合わせて歯ブラシを選ぶところからのご提案も行っています。
子どもから高齢者まで、すべての患者に配慮
設備面のこだわりについても教えてください。

勤務医時代から滅菌にはこだわってきました。消毒室にはクラスB対応の滅菌器を導入し、患者さん一人ひとりに対して滅菌した治療器具を準備しています。また院内における感染対策も徹底。常時換気に加え、待合室や診察ユニットの空間には大きな窓を配置し、空気が回遊するようにしています。待合室や診療スペースも明るく開放的な空間にしているのですが、エックス線撮影室も暗いイメージを払拭すべく、青空に雲が浮かんだ絵を壁に描き明るい空間にしました。また、トイレも広くバリアフリーで、おむつ台も設置。小さなお子さんから高齢の患者さん、車いすの患者さんまで、幅広い方にストレスフリーな空間づくりに努めています。
家族みんなで診療を受けられるファミリールームも特徴ですね。
開院するときは、「家族一単位」で診られるようにと考えていましたので、ファミリールームを設けました。広めのスペースに椅子やちょっとしたキッズスペースを設けていますので、お子さんの治療が終わったらお母さん、お父さんにバトンタッチという感じで、家族みんなで診療に臨むことができます。小学校の高学年になってくると一人で診療を受けられるお子さんもいますが、まだ小さいお子さんは親御さんがいないと不安でしょうし、親御さんも何をしているかわからない不安もあると思います。急に奥から子どもの泣き声が聞こえてきたら心配にもなりますよね。でも同じ空間にいれば、お子さんのことを常に見守れますし、何をしているかもちゃんとわかります。私も親御さんにリアルタイムで治療の説明ができるというメリットもあります。
訪問診療も行っているのですね。

訪問診療では、患者さんのご自宅や施設に伺い、虫歯治療や入れ歯の治療およびメンテナンス、抜歯、口腔ケアなどを患者さんのお口の状態に応じて行っています。往診だからといってできないことはないように、できる限りのことは対応しています。基本的には毎週木曜を往診日としています。また、患者さんのご希望にはできる限りお応えしていきたいので、それ以外の曜日も休み時間などを活用して訪問することを視野に入れています。ですから、通院が難しくなった方も、気兼ねなくご相談いただけたらと思います。
地域の人々の「口の健康」を守るために
診療の際、心がけていることはありますか?

ソフトタッチですね。丁寧に、なるべく痛くない治療を心がけています。虫歯治療などの際は、麻酔の前に表面麻酔の塗布や電動麻酔器を使うなどして麻酔をするときの痛みをできるだけ緩和するようにしています。特にお子さんは最初の治療が肝心。子どもたちはいきなり針で刺されると恐怖を感じますから、まずはピンセットなどで弱い刺激を与えるなど慣れさせてから麻酔をするなど、痛みの感じ方を確かめながらゆっくり治療を進めていきます。また、何をするかを一つ一つ説明し、常に話しかけて恐怖や不安を和らげることも大切。治療内容だけでなくとにかくおしゃべりをしながら、歯科医院に遊びに来るような感覚で治療やメンテナンスができるような環境を整えたいと考えています。だんだん楽しくなって、歯科医院に通うのが当たり前になってくると、お口の健康を維持しやすくなるので虫歯にもなりにくくなる。そんなお子さんが増えていくことが理想です。
趣味や息抜きなど先生ご自身について教えてください。
スポーツ観戦が好きで、特に小さい頃からサッカーをしていたので、ヨーロッパのリーグや日本代表戦などは観ています。今年はワールドカップがあるので、楽しみにしているんですよ。それから、大学時代に歴史に興味を持ち始めて、それから歴史を知ることがライフワークになっています。実際に合戦があった山城や古戦場を訪ねることもあります。やはり戦国時代が一番好きですね。旅行も好きなので、旅行がてら歴史探索をして、おいしいものを食べてというのがたまの楽しみです。今は新型コロナウイルス感染症の流行で県内が中心なのですが、県内にも現存天守がありますし、見どころは多いですよ。
では最後に、今後の展望も含め読者にメッセージをお願いします。

基本としては通いやすい歯科医院ということを一番に、そして小さなお子さんとお母さんたちが安心して通えるように、保育士による託児や、保育スペースも充実させていきたいと考えています。クリニックではなく、リビングみたいなイメージで、お子さんだけでも通いやすく、安心できるような空間にしていきたいですね。当院はお子さんとご高齢の患者さんが多いのですが、一緒に来られているお母さん、お父さん世代の方、働き盛りの方も、ぜひご自身のために当院をご利用いただけたらうれしいです。ご家族で来られていたお子さんが親世代になって、ご自身のお子さんと一緒に来てくださる……そんなふうにつながっていったらいいなと。そのためにも、明るく楽しく、笑顔の生まれる場所をめざしていきたいと思います。遊びに行くような感覚で、ぜひお気軽にご来院ください。