世界標準に従って進められる
専門性の高い根管治療
宝塚デンタルオフィス
(宝塚市/山本駅)
最終更新日:2023/03/14


- 自由診療
「根管治療」は一般的に「神経を取る治療」と呼ばれ、身近な歯科治療の一つだ。実際に歯科医院で神経を取った経験がある人もいるだろう。しかし、せっかく治療を受けても、痛みなど不快な症状が改善せずに再治療が必要になり、抜歯を余儀なくされるケースも少なくない。だからこそ、「専門性の高い歯科医院で治療を受けることをお勧めします」と、根管治療に特化した「宝塚デンタルオフィス」の山本信一院長は話す。きちんと治療すれば、より良い結果が期待できるという。山本院長が実践する「世界的なスタンダードに従った根管治療」とはどのようなものなのか。治療の特徴や進め方、治療期間まで詳しく聞いた。
(取材日2023年3月3日)
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q根管治療の特徴や期間について教えてください。
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A
根管とは歯の根っこ部分の細い管のことで、中に神経組織が入っています。 虫歯が進行すると、侵入したばい菌によってこの神経がダメージを受けて痛みを感じ、化膿して膿が出ることもあります。根管治療では、こうした患者さんの神経を取り、化膿を抑えることをめざします。「神経を取る」というと全部を取ってしまうと思われますが、中には悪くなった神経のみを取り除くケースもあります。また、きちんとした方法で行わないと再治療が必要となるのもこの治療の特徴です。治療は1本ずつ行い、1本につき2〜3回の通院で終了するケースが大半です。
- Qなぜ再治療が多いのですか?
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A
主な原因は、治療した歯の中に再びばい菌が侵入してしまうことです。唾液にはさまざまな菌が含まれ、治療中に感染してしまうこともあります。当院では、ばい菌の侵入による治療中の感染を防ぐために、ラバーダムと呼ばれるゴム製シートを使用しています。また、治療は1回で完了せず、1週間程度おいてから2回目の治療を行います。この期間に治療した部位から感染するリスクがあるので、神経を取った根管にしっかりとふたをすることも大切です。ただし、日本の保険制度では治療の内容や使用する薬剤などに細かい制限があります。このため、しっかりとした再感染予防の処置を行うのが難しく、再治療が多くなっているのが現状です。
- Q繊細さが求められる治療ですね。
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A
根管は細く、奥歯の場合は枝分かれして複雑な形なので、肉眼で確認しながら治療するのは困難です。細い神経を見落として、再治療につながるリスクがあります。このため当院では、マイクロスコープを活用しています。また、治療の際は根管の内部が見えるように歯を削ります。マイクロスコープを用いると、肉眼での治療と比べて歯を削る量を少なくすることをめざせるのも利点です。削りすぎると根管が割れ、せっかく治療を行っても抜歯を余儀なくされる例もあるのです。さらに、神経を除去するための器具は、保険診療では滅菌して再利用するのが一般的ですが、当院では耐久性を考えてすべて使い捨てにしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1診査・診断・コンサルティング
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エックス線や歯科用CT、歯の神経の検査などにより、根管治療が可能か、歯を残せるか、さらにどの程度の効果が期待できるのか、丁寧に診査・診断される。歯周病が疑われる場合は歯周病の検査が行われることもある。その後、検査などの結果に基づいて、歯の状況と治療方法、費用と治療回数、治療後の経過観察を含めた治療期間について説明を受ける。根管治療以外の選択肢がある場合もそれも併せて説明される。
- 2感染源除去
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コンサルティングの際に提示された治療方法などに同意すれば、実際の治療がスタートする。1回目の治療の主な目的は感染源除去。ばい菌に侵された根管内の神経や根管の内側にこびりついた汚れなどを、専用の器具を使ってきれいに除去する。繊細さが要求される処置で、患部を大きく拡大するためにマイクロスコープが活躍する。再治療の場合は、以前の治療で根管に詰められた薬剤を除去した上で、こうした処置が行われる。
- 3感染予防
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根管内をきれいにしたら、殺菌するための薬剤を入れて仮のふたがされる。神経を除去するための専用の器具は、細かく枝分かれした根管の奥深くまでは届かない。このため、歯科医師が手技で神経を除去するのではなく、ばい菌を抑えこむための殺菌剤を入れる。この殺菌剤の働きが確認できるまで、1週間程度の期間が必要なので、多くの場合、2回目の治療の後、1週間程度の期間を空けた後で3回目の治療が行われる。
- 4根管の封鎖
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根管に投入した殺菌剤の働きが確認できれば、再び根管内に細菌が侵入するのを防ぐために薬剤を詰めた上でふたをされる。神経や汚れを除去した根管内は空洞になっているので、ばい菌などが入り込みやすく、再感染のリスクがある。このため、隙間なく薬剤を詰めた上で、きちんと封鎖することが重要なポイントだ。封鎖が済んだ段階で、根管治療自体はいったん完了となる。
- 5経過観察
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ばい菌の感染によってダメージを受けた根管の炎症などが治まるまで1〜4年かかるといわれている。とはいえ何年間もの通院は患者の負担が大きいので最長で1年間程度、3ヵ月ごとにエックス線で撮影しながら経過を観察し、炎症が収まってきたと判断できたら治療が終了する。炎症が慢性化し無症状になるケースが多いので定期検診はしっかりと受けたい。効果が認められない場合は、外科処置で病巣を取り除くための治療が検討される。
自由診療費用の目安
自由診療とは根管治療1本:10万円〜16万円