中山 舜 院長の独自取材記事
海岸歯科室CHIBA STATION
(千葉市中央区/千葉駅)
最終更新日:2025/03/27

千葉駅直結の駅ビル6階にある「海岸歯科室CHIBA STATION」。稲毛海岸の「海岸歯科室」と蘇我の「海岸歯科ORALCARE」に続く3院目として2021年に開業し、一般歯科からインプラント治療、マウスピース型装置を用いた矯正まで幅広く対応。全身の健康を念頭に、口腔内を総合的に捉えた歯科治療を提供している。院長の中山舜(なかやま・しゅん)先生は、丁寧で穏やかな人柄。大学病院では難症例のインプラント治療を数多く手がけてきた。同院の特長や診療にあたって心がけていることなど話を聞いた。
(取材日2024年5月16日)
駅直結の好立地で歯科の多様な悩みにアプローチ
駅ビル内という便利な立地ですが、どのような方が通っているのでしょうか?

ターミナル駅である千葉駅と直結していますから、千葉市内にお住まいの方はもちろん、外房線や内房線の沿線など広範囲から患者さんが来院されています。駅ビル内ということもあり比較的若い世代の方が多いのですが、その後ご家族をご紹介くださる方もいて、ファミリーで通われている方も増えてきましたね。当院は千葉市美浜区の「海岸歯科室」の分院です。インプラントやマウスピース型装置を用いた矯正、虫歯、歯周病、予防歯科、定期検診、口臭ケア、ホワイトニングなど、患者さんのニーズに合わせて、幅広い歯科診療に網羅的に対応できる体制を整えています。
院内の設備についても教えてください。
歯科用CT、口腔内スキャナー、拡大鏡をはじめ、口臭測定器、唾液中の細菌量を測定する機器類などを用意しています。当院が特に力を入れているインプラント治療やマウスピース型装置を用いた矯正など、すべての診療はしっかりとした検査を経て、適切な診断のもとに行われることが大前提。例えば、初診時は「1本の虫歯だけを治したい」と希望されていたとしても、一連の検査を経てご自身の口腔内の状態を知ることで「悪いところをすべて治したい」といったお気持ちに変わることもあるでしょう。また私たちからも適切な提案ができるよう、検査はしっかりと行っています。
マウスピース型装置を用いた矯正も数多く手がけられているのですね。

はい。矯正というと、一般的には歯並びの見た目を整えることを目的としているイメージがいまだに根強いかもしれませんね。ですが当院では「噛み合わせを正して、健康的な口腔環境を長持ちさせる」という観点から、マウスピース型装置を用いた矯正を組み合わせた計画を立てることもあります。実際に不正咬合が原因で歯を失っている方は多く、それに対して欠損部分を補うだけの治療を行ったところで、またすぐ別の歯が悪くなってしまうといった悪循環に陥ってしまうこともあるのです。再治療を繰り返すといった「負の連鎖」を食い止めるためにも、矯正が大きな役割を持っていることをより多くの方に知っていただきたいと思います。
なぜ歯を失ったのか。その原因を探り再発を防ぐ
先生は2024年1月に院長に就任されたそうですね。これまでのご経歴をお聞かせください。

私は大学卒業後、島根県にある大学病院や市民病院で臨床を学びました。専門は口腔外科です。地域のクリニックから紹介されてくる患者さんは、口腔がんや顎の骨折など、重い症状の方がほとんどでした。また、大学病院に併設されたインプラント専門部門では難症例にも携わり、インプラント治療についての専門的な知識を多く学びましたね。その後は群馬県内でグループ展開を行うクリニックに移り、分院長も務めてきました。大学病院とは患者層も求められる治療も異なりましたから、そこで経験の幅が広がったと感じています。そして今回、次のステージを関東に求め、親戚も住んでいて幼い頃よりなじみのある千葉の地で当院とのご縁がありました。2024年1月より院長として診療にあたっています。
次の活躍の場にこちらを選ばれたのは、やはりインプラント治療に力を入れているからでしょうか?
理事長の考えに共感したこともありますが、インプラント治療に力を入れていることも大きな要因です。当院のインプラント治療では、歯科用CTによる3次元の画像データをもとに、神経や血管の走行位置や骨量など顎全体の内部構造を詳細に把握。診断とシミュレーションを入念に行って治療を進めます。また条件がそろえば、抜歯と同時にインプラントを入れる「抜歯即時埋入」にも対応。骨が少ない場合には骨造成なども用いています。ここならば、大学病院で培った経験が生かせると思ったんです。もう一つのポイントは、マウスピース型装置を用いた矯正に力を入れている点。実はこれまで、私はマウスピース型装置を用いた矯正に携わったことがほぼありませんでしたが、当院の強みでもあるこの矯正について学びたいと強く思いました。
インプラント治療で大切なことは何だとお考えですか?

失った1本の歯を補うことだけを目標とせず、口腔内全体を見てゴールを設定することです。なぜなら多くの場合、歯を失ったからにはそれなりの原因があるからです。もし歯周病や噛み合わせの問題があるのならば、それを無視してインプラントを入れたところで、また同じことになりかねません。ですから私は、「なぜ歯を失ってしまったのか」の原因追究から始めます。その原因を取り除き、精密なインプラント治療を施して、その後は再発しないように定期的にメンテナンスを行う。こうしたプロセスを総合的に考えながら、患者さんと一緒に治療計画を立てています。
80歳になっても26本の歯を保てる口腔環境づくり
マウスピース型装置を用いた矯正に携わるようになり、どのような印象をお持ちでしょうか?

シミュレーションや数値化が、患者さんが治療を継続するモチベーションになっているのではないかと思っています。現状から歯がどのように動いて、最終的にどうなっていくと予想できるのか。矯正は長期間に及びますから、モチベーションを保つという意味でも、視覚的にわかりやすいのは患者さんにとってメリットになるのではないでしょうか。また先ほども述べたとおり、審美面だけでなく噛み合わせの改善にも有用ですし、その他、装置が透明である点や、取り外しが自在にできるので歯磨きもしやすく、患者さんからのニーズがとても高いのもうなずけます。
先生が診療の際に心がけていることをお聞かせください。
患者さんの意見をしっかりと受け止め、できる限りご希望に沿った治療を提供したいと思っています。私たち歯科医師はどうしても医学的な理想を求めてしまうのですが、患者さんの理想がそれと同じとは限りません。例えばインプラントや補綴物も、費用重視だという方もいれば、とにかく長持ちさせたいという方もいらっしゃいます。それがどのような意見であっても、私はそれに耳を傾けます。その上で、医学的に望ましいと思われる方法をお伝えし、もし患者さんがそれ以外の方法を選択しようとされている場合は、どのようなデメリットがあるのかもきちんとお伝えします。患者さんがイメージしやすいように、エビデンスや数字を交えることもありますね。そして最終的に患者さんが選んだ方法が何であれ、私はベストを尽くします。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという「8020運動」が久しく重要とされてきましたが、当院がめざすのはそのさらに上の「8026」。つまり、80歳になっても26本以上自分の歯を保てるような口腔環境づくりです。不正咬合の改善などを含めた最善の治療を模索し続けて、一人でも多くの患者さんに良い治療を提供していきたいと考えています。この思いは、当院で診療に携わるすべての歯科医師やスタッフに共通する思いです。今後も患者さんのさまざまなお悩みを解決していけるよう、先進の治療や技術の習得に努め、研鑽する気持ちを大切にしていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万円~、骨造成/5万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/40万円~75万円、ホワイトニング/1万6500円~