末永 亮二 院長の独自取材記事
aarre歯科クリニック
(札幌市西区/発寒南駅)
最終更新日:2022/04/27
「aarre(アーレ)歯科クリニック」は、札幌市西区西野にある歯科クリニックだ。2021年4月5日に院長の末永亮二先生が開院した。虫歯治療をはじめ、予防歯科、審美歯科、矯正歯科、インプラント治療、マウスガード作製などに対応する。積極的に技術を身につけ、北海道の患者にさまざまな選択肢を提供したいと考える理由や、これから力を入れていきたいことなどについて話を聞いた。
(取材日2022年3月9日)
良いと思える治療をこの地域で提供していきたい
歯科医師になろうと思ったきっかけを教えてください。
小学生のときにバレーボールをやっていて、床に顔面をぶつけて前歯を半分以上折ってなくしてしまったことがあります。そのときに治療をしてくれたのが、歯科医院を開業していた叔父だったのです。このことがきっかけとなり、自分も歯科医師になって開業したいと思うようになりました。大学を出てからは札幌、千葉、小樽の病院で神経の処置からかぶせ物や詰め物の治療、親知らずの抜歯などさまざまな技術を学んだほか、歯磨きの仕方など、予防歯科についても学んできました。例えば虫歯の治療では、虫歯になった部分を削ってからかぶせ物をしていきますが、形良く入れていかないと、歯ブラシが届きづらくなり、汚れが残ってまた虫歯になる可能性があるんです。そのため患者さんの歯並びやかぶせ物などを考慮しながら、セルフケアしやすい形にすることを心がけています。
この場所で開業した理由を教えてください。
この場所には、もともと歯科医院があったんですよ。小樽か札幌で開業しようと場所を探していたときに、面識のあった矯正の先生から紹介していただきました。その方は、以前ここで開業していらした方の息子さんで、現在当院でも矯正歯科をご担当いただいています。私も、矯正を担当してくださる先生も共通して大切にしていることは、患者さんにとって、この治療法が一番いいと思えるものを提供していきたい、ということ。これは関東で勤務したときに学んだことなのですが、もちろん保険診療内で収まる治療を行っていくことも必要ですが、状況によっては自由診療になっても、こちらのほうがいいと思える治療もあります。その選択肢を患者さんにお伝えして、治療を選んでいただけるようにしていきたいですね。もちろん、ただ値段が高いだけと思われないように、丁寧に行うカウンセリングや治療の技術の勉強をしています。
設備でこだわったところはありますか?
プライバシーに配慮して、患者さんが診療を受けているときは、他の患者さんにその様子を見られないよう、独立したスペースを確保しています。またドアもそれぞれのスペースにつけています。順番が来たら、それぞれのドアから入っていただくことで、独立性を保っています。各ユニットには、水をきれいにする装置とタンクがついていて、感染症対策もしっかりと行っています。また、矯正歯科も行っているので、セファログラムという横顔全体を撮影するエックス線も導入しています。
患者の要望や話を聞き出し、オーダーメイドで進める
「患者さんファースト」を掲げていらっしゃいますが、どのようなものですか?
患者さんのご要望や話をしっかり聞き、オーダーメイドの治療を大切にしています。検査をした後、治療方法や順番など複数の選択肢をこちらからご提示し、詳しくご説明させていただきます。その選択肢の中から、患者さんご自身がどのようになりたいのかを考えながら治療法を選択していくのです。また、当院では歯科衛生士を担当制にしています。患者さん一人ひとりに歯科衛生士がついていると、変化がわかりやすいというメリットがあります。例えば、前回よりも今回はこの辺りが磨けるようになった、逆に磨けなくなったという変化がわかりますからね。さらに歯科衛生士は日常のことや世間話など、患者さんのお話をよく聞いてコミュニケーションを取りながら、関係性を築いてくれています。
予防歯科にも力を入れているとお聞きしました。
治療の際には、詰め物やかぶせ物をした形によって歯磨きの磨き残しができないように、患者さんご自身でスムーズに歯磨きができるような口腔内の環境にしていくように意識しています。また、定期的に歯科医院に通っていれば予防につながっていると安心される方は多いと思うのですが、それだけでなく、ご自身で取り組む毎食後の歯磨きがもっと大切です。そのため、当院では歯磨きがしやすいように歯並びや歯の詰め物、かぶせ物などにも注目しているんですよ。また、歯科衛生士が歯磨きの指導も丁寧に行ってサポートしています。
どのようなことを求めて来院される患者さんが多いのでしょうか?
「歯が欠けたから治してほしい」、「痛いところを取ってほしい」などと訴えて来られる方が多いですね。そこから詳しく話を聞いてみると、「かぶせ物は見た目がいいものがいい」とか、「実はホワイトニングをしたい」など、他のご要望がある場合もあるのです。その場合は、もともとは患者さんが考えていなかった選択肢かもしれませんが、一番適していると思える治療法の選択肢も提示して、メリット・デメリット・費用などを含めて比較検討していただくようにしています。
治療の選択肢を増やすため、対応可能な治療を増やす
保険適用外の治療はどのようなことをしているのでしょうか?
まず、妊婦さんの口腔内のメンテナンスと歯磨きの指導を行う「マタニティーメンテナンス」があります。妊娠中はホルモンバランスが変わりやすいために歯茎が腫れやすく、腫れてくると歯磨きしづらくなって汚れもたまりやすくなります。そして産前・産後はなかなか通院する時間もとれなくなってしまいますので、その前に、ご自身の日常のケアでどのようなポイントを注意すればいいかをメンテナンスと同時にアドバイスさせていただくようにしています。
そのほか、ホワイトニングや、歯列矯正、インプラント治療も保険適用外の診療で当院では力を入れて行っているものとなります。
マウスガードの作製もしていると聞きました。
スポーツ用、睡眠用、妊婦さん用それぞれにマウスガードの作製をしていまして、これは自費となります。スポーツ用は、スポーツをする際の衝撃から口腔内を守っていくのが目的のものです。睡眠用のマウスガードは、就寝時にマウスピースを装着することで、呼吸を助けていくのが目的となっています。そして、妊婦さん用のマタニティースプリントは、小樽で働いていた頃にお世話になった歯科技工士さんから提案があって始めました。出産のときに装着してもらうことを想定しています。
今後は、どのような治療を行いたいですか?
今以上に当院で対応が可能な治療の幅を広げていきたいと思い、勉強を続けています。例えば、インプラント治療をする患者さん。当院ではインプラント体を埋め込む際の土台となる顎の骨が十分にない場合は、治療をお受けできないのが現状ですが、今は、骨造成や骨移植の技術が発達してきていますので、私がその技術を習得できるようになれば、当院でも対応の幅が広がると考えています。それから、歯列矯正にももっと力を入れていきたいですね。当院では小児矯正をはじめ、ワイヤーを使った矯正、裏側にワイヤーを装着して行う裏側矯正、上下どちらかを裏側にするハーフリンガル、そしてマウスピース型装置を用いた矯正と選択肢を多くご用意しています。気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、
かぶせ物治療/セラミック5万5000円~、ジルコニア:8万2500円~、オールセラミック/12万1000円~、
歯列矯正/診断料:5500円、小児矯正:27万5000円~、表側矯正:57万2000円、裏側矯正:85万8000円、ハーフリンガル:69万3000円、マウスピース型装置を用いた矯正:69万3000円~、
スポーツ用マウスガード/8800円~、スリープスプリント/3万3000円、マタニティースプリント/5500円、マタニティーメンテナンス/1回6600円
オフィスホワイトニング/1万6500円~、ホームホワイトニング/2万200円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。