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上田 英範 院長の独自取材記事

うえだ整形外科クリニック

(西尾市/上横須賀駅)

最終更新日:2025/08/04

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック main

2021年、西尾市一色町や吉良町方面の地域住民がアクセスしやすい場所に開業した「うえだ整形外科クリニック」。院長の上田英範先生は、日本整形外科学会整形外科専門医として整形外科全般の診療に加え、野球をはじめとしたスポーツ障害の治療経験も豊富だ。開業以来、患者に寄り添ったきめ細かな診療を続け、超音波検査や骨密度測定、投球マウンドの設置など、地域のニーズに応じた設備も積極的に導入してきた。2025年にはリハビリテーションルームを増築。交通事故によるむち打ちや腰痛にも対応し、診療の幅をさらに広げている。「信頼される整形外科」をめざす上田先生に、クリニックの現在とこれからについて話を聞いた。

(取材日2025年6月26日)

運動療法と患者中心のリハビリテーションが進化

リハビリルームを増築されたそうですね?

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック1

ええ、2025年3月に増築しました。リハビリスタッフが6人から12人へと増え、従来のスペースでは手狭になってきたため、広さの確保が急務だったのです。今回の増築でベッド数を確保しつつ、運動療法のためのスペースも広げることができ、全体で約1.6倍の広さになりました。また2階にあったスタッフルームも新たなスペースに移動させ、働く環境の改善にもつなげましたね。リハビリの質を高めるにはスタッフが働きやすい環境も大切だと考えていたので、全体的にバランスの取れた空間になったと感じています。

運動療法に力を入れていると伺いました。どのような考え方をお持ちですか?

当院では単なる施術だけではなく、「自分の体を自分で整える」ことを重視したリハビリを行っています。例えばマッサージなどの手技は一時的には楽になることが望めますが、根本的な改善にはつながらないことも多いです。そのため、運動療法を通して患者さん自身の筋力や柔軟性を高めることに重点を置いています。自宅でも続けられる内容を意識した簡単な体操やストレッチなどを提案し、最終的には「リハビリ卒業」をめざしてもらう内容です。高価な道具に頼らず日常の中で体を動かす習慣を身につけることで、痛みの改善を図るだけでなく再発予防にもつながると考えています。

リハビリルームに掲げられた理念にもこだわりがあると伺いました。

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック2

はい。実は今回の増築にあたって、当院の理念を院内に明示することにも力を入れました。診療の現場では忙しさに追われ、時に立ち返るべき原点を見失ってしまうこともあります。だからこそ、自分たちが何のためにこのクリニックで診療をしているのか、患者さんにどう向き合いたいのかをスタッフ全員が日々確認できるよう、リハビリルームの壁に理念を大きく掲げたのです。当院の行動指針の一つにある「おもてなしの心」は、医療においてもとても重要でしょう。私はスタッフに「患者さんを自分の家族だと思って接してほしい」と伝えていて、その考えが理念にも反映されています。この空間にいるすべての人が、温かく前向きな気持ちでいられる場所でありたいですね。

地域のニーズに応えるべく、院内設備を充実化

そもそも、開業しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック3

開業前、西尾駅前のクリニックで勤務していた時に、一色町や吉良町から来られる患者さんが多いことと、「この地域には整形外科を標榜するクリニックが足りていない」ということに気がつきました。また西尾市は野球が盛んな地域ですが、スポーツ整形外科を専門とするクリニックは少なかったのです。そこで今までの私の経験を生かして、少しでも地域の皆さんの力になりたいと思い開業に至りました。午前中は膝や腰の痛みなどの慢性疾患を抱えた高齢の方が、午後は学生さんが多く来院されます。症例でいうと捻挫が多い印象です。当院は実際に投球できるマウンドを用意するなどスポーツ障害に力を入れていることから、野球をはじめドッジボールやサッカーなど運動でのけがや障害で来られる方も多いですね。

院内にマウンドがあるのですね。

野球をしている子たちを診る際、実際に投球フォームを見たいと感じる場面が出てきます。ですが勤務していたクリニックには、投球できるスペースがありませんでした。当時は屋上や渡り廊下で投げてもらっていたのですが危ないと感じたため、「だったら開業の際に自分でマウンドを作ろう」と思ったのです。投球速度や回転数などを計測し、解析できる投球練習用ボールも用意しました。診療では投球フォームをリハビリスタッフが撮影し、患者さんにお見せして改善点をフィードバックしています。

他にも院内の設備でこだわったところはありますか?

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック4

先ほどお話ししたとおり、リハビリルームを広くしたことです。最終的にリハビリの卒業を目標とした、本格的な運動療法を行うためには、広めの運動スペースが必要ですからね。ちなみに患者さんによっては、リハビリの内容の中に運動を求めていない方もいらっしゃるでしょう。当院では患者さん一人ひとりに合わせることを重視した、柔軟なリハビリのご提案を心がけています。マッサージに変更するなどもできますので、遠慮なくご相談ください。

おもてなしの医療と地域連携のこれからを見据えて

日々の診療で大切にされていることを教えてください。

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック5

患者さんに対して、いつでも誠実であること。それが一番大事だと思っています。医師を志した時から、「名医ではなくとも、信頼される医師でありたい」と思ってきました。同じ症状で何度も来院される患者さんでも、「いつもの薬を出しておきますね」ではなく、毎回きちんと触診して変化がないかを確認するようにしています。診察を受けに来てくださっているわけですから、ちゃんと診るのは当然ですよね。また、診察中についカルテ画面を注視しがちになりますが、私は患者さんの目を見て話したいので、入力はスタッフに任せています。「ここに来て良かった」と思ってもらえるような対応や雰囲気を、スタッフ皆でつくっていきたいです。

院内のスタッフ体制や、チーム医療としての取り組みについてはいかがですか?

ありがたいことに患者さんが増えてきたこともあり、今では30人ほどのスタッフが在籍しています。看護師、理学療法士、柔道整復師、医療事務、リハビリ助手、診療放射線技師など、それぞれが専門性を持ちながらも連携して、チームとして診療にあたっています。私はよく、「自分の家族が来たと思って接してね」と伝えています。親や兄弟が来院したと思って接すれば、自然と温かい対応になりますよね。4月には院内で「接遇発表会」も実施して、スタッフ全員で接遇の在り方を再確認する機会を持ちました。また、一対一のミーティングも定期的に行っていて、スタッフが意見を言いやすい空気づくりや、働きやすい環境の整備にも取り組んでいます。そういう土台があってこそ、患者さんにとっても居心地の良いクリニックになると思っています。

今後の展望や、地域への発信について教えてください。

上田英範院長 うえだ整形外科クリニック6

西尾市で「一番信頼される整形外科」をめざして、日々の診療に取り組んでいます。整形外科だけにとどまらず、フィットネスや接骨院など、医療の枠を越えた展開も視野に入れています。そのためには、まずはここでしっかりとした基盤を築くことが大事だと考えています。他に、交通事故の治療にも力を入れています。むち打ちや腰の痛みなど、他院でうまく診てもらえなかった方も、ぜひ相談してもらえたらうれしいですね。地域に根差した医療と発信、両方を少しずつ強化して、「ここに来れば大丈夫」と思ってもらえる存在になりたいですね。

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