半場 悠介 院長の独自取材記事
ひらぎし通り矯正歯科
(札幌市豊平区/豊平公園駅)
最終更新日:2022/02/28

豊平区平岸3条。平岸通り沿いに位置する「ひらぎし通り矯正歯科」は、今年8月に開業したばかり。市内出身の半場悠介院長は、北海道大学大学院修了後、道内の歯科クリニックに勤務。さまざまな経験を積むうち、自分で納得のいく診療、地域に密着した診療をしたいと、開業を決意。矯正治療は通院期間が長くなることが多いため、少しでも楽しく通院できるよう患者とのコミュニケーションを大切にしており、プライベートの相談を受けることもしばしばという。「もともと人と話をするのが大好きなので、治療に関係ない雑談も大歓迎」という半場院長に、診療ポリシーや矯正治療のメリット・デメリットなど詳しく聞いた。
(取材日2021年8月3日)
楽しみながら通えるよう、コミュニケーションを重視
8月2日に開業されたばかりということですが、診療方針をお聞かせください。

患者さん一人ひとりと、しっかり向き合う時間を大切にしたいと思っています。最初のカウンセリングでは、一番困っているところを丁寧にヒアリングし、どのように治していったらよいかを説明、提案いたします。また、矯正治療は長くかかることが多いので、楽しみながら通っていただきたい。コミュニケーションを取って、不安を解消しながら治療を進めていくことを大切にしています。開業まで、研修医時代を含めた十数年、勤務医をしていましたが、小学校低学年だったお子さんが高校を卒業するくらいの年齢になることも。長く通ってもらううちに仲良くなり、人生相談のようなことを受けたりすることも多くありました。信頼されているようで、とてもうれしかったですね。当院でもそんなふうに患者さんと良い関係を築きながら、一人ひとりに寄り添いながら治療を行っていけたらと考えています。
医療設備でこだわられたのはどんな点ですか?
診療ユニットは3台ありますが、治療時間が長くなっても負担にならないよう、座り心地の良い、当たりのやわらかなものを選びました。診断を行う上で重要なエックス線装置は、性能・種類でかなり違いが出ます。当院では性能の高さにこだわり、セファロ、歯科用CT機能を搭載したデジタルエックス線装置を備えていて、被ばく量の少なさや高画質が特徴です。道内でも個人のクリニックでは導入しているところが少ない機種ですが、綿密な治療計画を立てることが望めます。また、感染症対策もしっかりと行っています。滅菌器は世界的にも厳しいとされるヨーロッパ規格のものを採用。全熱交換器を設置し、安全性に配慮した快適な換気で院内を保つよう配慮しています。
開業までの経緯について教えていただけますか?

2009年に北海道大学歯学部を卒業し、歯科矯正学教室入局。2014年に大学院歯学研究科を修了し、2016年から道内の歯科クリニックで、矯正治療の他、虫歯など一般歯科、口腔外科領域の診療にも従事しました。5年間、勤務医としてさまざまな経験を積むうちに、自分で納得のいく治療を行いたい、出身地の札幌で地域に密着した診療ができたらと思ったのが開業のきっかけです。まだ開業して間もないですが、このエリアは矯正歯科専門のクリニックが少なく、「近くにできてよかった」と言って、相談に来てくださった方もいます。近くには小学校や専門学校もありますし、お子さんから大人の方まで皆さんに喜んでもらえる矯正歯科クリニックをめざしていきたいです。
満足してもらえる治療のためにリスクもしっかり説明
先生のもとへは、どのような主訴で訪れる患者さんが多いですか?

勤務医時代から見てきた中でいうと、歯並びにコンプレックスを持つ方や、お子さんの歯並びを本格的に治したい、指しゃぶりを改善したい親御さんなど、受診のきっかけはさまざまでした。お子さんの矯正開始の適齢期は、前歯の生え替わりが始まる6歳くらいからです。顎の大きさで歯の生え方は違ってきます。子どものうちから始めると顎の成長にアプローチしながら矯正を進めることができ、上顎と下顎のバランスを整えやすく、土台づくりをスムーズに行いやすいです。大人の方は、20~30代で訪れる患者さんが多かったですが、もっと上の世代の方もいらっしゃいました。お子さんの噛み合わせ治療の様子を見て、自分も治療を受けたいという方もいらっしゃいましたね。歯周組織が健全であれば歯を動かすことは可能で、遅いということはありません。相談は無料なので、お気軽にいらしてほしいですね。
矯正治療のメリットについて、あらためて教えてください。
歯並びが整えばお手入れもしやすくなるので、見た目の改善だけでなく、虫歯や歯周病などの予防にもつながる点が大きいと考えています。また、歯は適切に物を噛んで機能させてあげないと、寿命が短くなってしまうといわれています。適切な噛み合わせでしっかり噛めるようになると、歯を長持ちさせることも期待できますし、顎の動かし方も正しくなっていくと考えられます。一方で、矯正装置を着けてからはブラッシングが行いにくくなるので、より丁寧な歯磨きが必要になり、虫歯にならないよう気をつけなくてはいけません。
リスクについてもホームページで詳しく説明されていますね。

矯正治療は期間が長くなることが多いですし、良いことづくめというわけではありません。装置に慣れるまでの不快感や痛み、歯の動き方には個人差があることなど、リスクを説明するのはとても重要で、患者さんにしっかり理解していただいた上で治療を始めるようにしています。不安や疑問点があるのに治療を進めてしまうと、患者さんに本当に満足していただける治療にはなりません。信頼関係はとても大切です。
大人になってからでも遅くないので気軽に相談を
先生が、やりがいや手応えを感じるのはどんな時ですか?

歯並びが気になり笑えない、無意識に口に手を当ててしまうと言っていた患者さんが、治療を進めていくうちにポジティブに明るくなっていくのを感じる時ですね。そして、治療が終了した時。治療前と後では笑顔が全然違います。自信を持てるようになるのかなと、うれしく思いますね。これも勤務医時代のエピソードですが、中学生の時に治療を始めた学生さんが長く通ううちに、「先生と一緒に仕事をしたい」と言ってくれるようになって。高校を卒業し、本当に歯科衛生士になり、私の勤務先に来た時はびっくりすると同時にとてもうれしかったですね。日々の診療は、歯科衛生士さんの協力がないとできません。当院でもスタッフとの信頼関係を大切にし、ミーティングをしっかり行いながら情報共有することを心がけています。
先生が歯科医師をめざしたきっかけは?
人と関われる仕事をしたい、そして喜んでもらえるような仕事をしたいと思って、医療の道に進みました。中でも矯正歯科を選んだのは、大学の付属病院で見学した時、患者さんが治療を終えた後、とびきりの笑顔を見せて喜んでおられたのが、強く印象に残ったのが大きいですね。こうして矯正歯科専門の歯科医師になることができて、本当によかったなと思います。
ご趣味やオフの時間の過ごし方についても教えていただけますか?

一番の趣味はカラオケなのですが、今は新型コロナウイルス感染症の関係で行かれないのが残念です。2歳と6歳の子どもがいるので、休日は一緒に公園で遊ぶことが多いですね。下の子はイヤイヤ期の真っただ中で、「これやって」と言うと絶対違うことをする。振り回されて大変です(笑)。もともと子ども好きなので、診療でお子さんと接する時間も楽しいですね。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
地域に密着した矯正歯科クリニックとして、多くの方に親しまれる存在でありたいですね。お子さんはもちろん、大人の方でも歯周組織が健康であれば何歳でも矯正は可能なので、遅いと諦めることはありません。当院は土曜の午前・午後、隔週日曜の午前も診察を行っています。歯並びや噛み合わせなどで、少しでも気になることがあれば、無料相談ができるので気軽にご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは大人の矯正/マルチブラケット装置61万6000円、マウスピース型装置を用いた矯正82万5000円(※)、子どもの矯正/I期矯正装置(乳歯が残っている、顎が成長している段階)33万円、II期矯正装置(永久歯が生えそろった後、必要に応じて行う)33万円)(※)
※いずれも別途来院時調整料5500円/回、または観察料3300円/回