保険診療とは何が違う?
予防歯科で受けるプロフェッショナルケア
かわの歯科クリニック
(北九州市八幡西区/新木屋瀬駅)
最終更新日:2026/03/12
- 保険診療
- 自由診療
数百種類以上もの細菌が存在する口腔内。その細菌を主体とした微生物がつくる膜状の集合体であるバイオフィルムが、虫歯・歯周病・口臭・口内炎といったトラブルを引き起こす原因になると、「かわの歯科クリニック」の河野通直院長は話す。食後8時間程度でできる微生物の塊である歯垢に対し、バイオフィルムはさらに歯垢が口腔内に留まって膜のようになったもの。歯垢は歯磨きで対応できる場合もあるが、バイオフィルムの状態になると専門的なクリーニングが必要になってくるという違いがある。治療から健康維持までのトータルサポートをめざしている同院では、治療後は定期的なメンテナンスに移行。口腔環境の維持に努め、全身の健康を見据えたワンランク上の予防に取り組んでいる。その一歩踏み込んだ予防と各ステップについて聞いた。
(取材日2026年2月12日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q予防に取り組む重要性を詳しく教えていただけますか?
-
A
自分の歯でご飯を食べられることが重要なのは皆さんご存じだと思います。しかしながら、歯を温存するために何か特別に取り組んでいる方はまだ多いとは言えません。虫歯治療を繰り返せば当然ながら最終的には歯を失います。また、歯周病が進行すると歯を支える土台が崩壊し、ある日歯を失うという事態にも。そうならないために、定期的な受診と患者さんの口腔内に適した予防を実施するのが予防歯科です。ご長寿の方はご自身の歯で食べていらっしゃる方が多く、そのことからも歯を温存する重要性をおわかりいただけるのではないでしょうか。つまり歯の温存=健康寿命延伸という考えが、しっかり皆さんの意識に根づくことが大切だと考えています。
- Qホームケアと歯科で受けるメンテナンスの違いを教えてください。
-
A
まず、口腔内には数百種類以上の細菌が存在します。歯垢とは歯面に付着した細菌の塊。そして、細菌が集合してできた膜のようなものをバイオフィルムと呼び、この状態になると歯磨きで落とすことは難しくなります。また、歯垢やバイオフィルムが唾液に含まれるカルシウムやリンと反応し石灰化することで形成される歯石も歯磨きでは除去することが困難です。そのため、ご自宅でフロスなどを用いて汚れの付着を最小限に努めるのがホームケアの基本。しかし、ご自宅ではどうしても限界があるため、落としきれない汚れを歯科で専用の器具を用いて除去してもらうのが歯科で受けるメンテナンスです。この2つのケアが健康な歯の維持につながります。
- Q保険診療と自費診療のクリーニングにはどんな違いがありますか?
-
A
保険診療のクリーニングは、虫歯や歯周病治療の一環として、決められたルールに従って行わなくてはならないため、できることが限られている上、保険診療の規定により何度か通っていただく必要があります。一方、自費診療では、高度なケアや審美面に配慮した治療も可能です。具体的には、エアフローという微粒子のパウダーを空気圧で吹きつけ、歯磨きでは落としきれないバイオフィルムや着色、タバコのヤニなどの除去を図るなど、虫歯、歯肉炎、歯周病などのリスクをより軽減することが望めます。また、より白い歯をめざしたい方には、オプションでホワイトニングをご提案するなど、ご希望に合った選択ができるよう努めています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診
-
まず問診票にどのような症状や目的で受診したのかを詳しく記入する。例えば、「歯が痛い」「詰め物が外れた」などの主訴に加えて、「治療だけをしてほしい」「忙しいので、できる限り通院回数を少なくしたい」「治療は保険診療で」、あるいは「自費診療でお願いしたい」、「治療後はメンテナンスも希望」など、要望を詳しく記入すると、その後の診療がスムーズ。痛みへの恐怖心などがある場合も事前に伝えておくと安心だ。
- 2口腔内をチェック
-
歯科医師が患者の口腔内を見て虫歯や歯周病の有無を確認する。歯周ポケットの検査も実施。その後、エックス線や口腔内スキャナーなどを用いて、口腔内写真を撮影する。その画像を見ながら、歯科医師より磨き残しが起こりやすい場所など、口腔内の状況説明を受ける。今後起こる可能性があるトラブルなどがある場合は、その説明と対応策についての説明も行われる。虫歯や歯周病治療が必要な場合は、その説明も行われる。
- 3治療開始
-
虫歯や歯周病の治療がある場合は、先に治療を行う。マイクロスコープは必要に応じて活用することも。歯周病の場合は基本治療を実施。虫歯の場合は、まずは可能な治療法の説明を受け、歯科医師と相談しながら適した治療法を決定。歯の詰め物やかぶせ物などについては、アレルギーや健康面でのリスクに配慮したメタルフリー素材も用意されている。金属製の補綴物希望の場合は、歯科医師から詳しい説明を受けてからの対応となる。
- 4治療終了後のチェックとクリーニングの説明
-
虫歯、歯周病ともに治療終了後に最終チェックを経て、再発防止のためのメンテナンスの重要性について説明を受ける。クリーニングは歯周病治療などの治療の一環として行う場合のみ保険適用となり、規定に沿った内容で行う。保険診療の場合は、スケーリングと呼ばれる歯石取りなどを中心に実施。予防効果や審美面でのさらなる向上を図りたい場合は、自費診療での対応となるため説明を受ける。その後選択したクリーニングへ進む。
- 5自費診療のクリーニング
-
自費診療のクリーニングを選択した場合、専用の問診票に記入後、気になっている箇所や悩みなどのヒアリングを受け、自費診療のクリーニングを開始。微粒子のパウダーを吹きつけて歯磨きでは落とせないバイオフィルムなどの汚れの除去を図る。その後は、超音波スケーラーを用いて歯と歯茎の間にこびりついた汚れや歯石に対応し、一次研磨と二次研磨にてつや出しを行う。最後に舌の汚れを取って終了。所要時間は50分ほど。
自由診療費用の目安
自由診療とはクリーニング/9900円~、ホワイトニング/1万9900円~、メタルフリーの補綴治療/11万円~

