坂本 渉 院長の独自取材記事
札幌歯科
(札幌市中央区/西線16条駅)
最終更新日:2021/10/12

完全自由診療・完全個室・完全予約制にこだわった診療を展開する「札幌歯科」。患者一人ひとりに合ったオーダーメイドの歯科医療に力を注ぐのは、院長の坂本渉先生だ。大学卒業後は米国にてインプラント治療に従事するなど、豊富な経験を糧に2021年に同院を開院。「保険診療では十分なカウンセリングを行うことはできず、さらに先進の医療機器を駆使した精密な治療を進めることも難しいのが現状です。当院は自由診療を徹底し、患者さんに納得いただける質の高い治療をめざしています」と語る坂本院長に、開業までの経緯や診療方針から、歯科医師をめざした理由やプライベートのことまで、豊富な話題で語ってもらった。
(取材日2021年6月21日)
自由診療を専門に、納得できる最善の治療をめざす
院内は洗練された落ち着いた雰囲気で、清潔な印象を受けました。

ありがとうございます。世界水準の治療や感染症対策が行えるように、先進の医療機器や設備を導入しました。例えば、当院では非接触型センサー自動ドアを導入して、接触感染のリスクを軽減させています。さらに、このドアは自動手指消毒器と連動していますので、手指消毒を完了しなければ開けることはできません。また、先進のエアーカーテンを設置することで入室する際に汚染物質を除去し、クリーンな空間をつくり出していますし、AI顔認証検温モニターや高性能の空気清浄機なども備えています。できる限りの感染対策を行っていますので、安心して治療を受けていただけるとうれしいです。ちなみに、当院の外観や内装、ロゴは建築家の方にお任せし、世界水準の治療によって、より安心・安全な歯科医療を提供していきたいという当院の想いを形にしていただきました。
自由診療にこだわる理由は?
患者さんにとってベストな手段を考えたときに、保険診療では制約が多いと感じたためです。保険診療は経済的な負担は少ないというメリットはありますが、患者さんに原因や再発防止のための予防法を伝える時間を十分に取ることが難しく、結果、再発と治療の繰り返しで歯がどんどん弱ってしまうことになりかねないと考えたのです。一方、自由診療ではさまざまな機器を活用した検査結果をもとに、しっかりと時間をかけて検査・診断を行い、適切な治療計画を立てていくことが可能です。噛み合わせにまで配慮した根本的な治療を行うことで、再発のリスクも減らすことにつなげていくことも。治療後には予防やメンテナンスなどをしっかり行うことで、いつまでも健康な歯をめざすことができると考えています。
患者層についてお聞かせください。

開院当初はご紹介の患者さんがほとんどでしたが、最近はホームページなどで当院のことを知り、予約を取っていただくことも増えてきました。ご紹介で多いのは、インプラント治療を希望される患者さんですね。私は米国ロマリンダ大学インプラント科で学んできましたので、インプラント治療に関して豊富な実績があります。しかし、決してインプラント治療を推奨しているわけではありません。というのも、やっぱり自分の歯を残すことが一番ですので。そのため、たとえインプラント治療のご相談にお越しいただいても、最終的には歯を残してブリッジ治療を行うといったことも珍しくないんです。カウンセリングや検査などを行い、自分の歯や歯周組織の中でできる方法なども考慮した上で、患者さんに適していると思える治療を提案させていただきます。
さまざまな領域で学び、学ばせ、歯科医療の底上げを
診療で大切にしていることは何ですか?

患者さんと十分にディスカッションを行うことですね。患者さんの口腔内の状態やご要望はもちろん、噛み合わせや歯並び、食生活など多角的に把握した上で、治療の選択肢を提示するようにしています。さらに、ご予算や健康状態などを加味し、「一部を治すか・全部を治すか」を選択いただくほか、複数の治療法を提示するように努めています。
積極的に新たな知識や技術を習得されていると伺いました。
日本や米国で行われる勉強会に参加し、自分の実力を試したり、講習会に参加したりと、積極的に技術や知識の習得に努めています。というのも、自分で「できること・できないこと」の線引きをしっかり行えるようになりたいからです。それは勉強しないとわからないですし、自ら挑戦して初めて理解できることもあります。また、院外での活動を通して、歯科医師同士の連携も強化していきたいですね。というのも、患者さんに安心していただくためにも治療の責任は私が持ちますが、必要に応じて専門の歯科医師をご紹介できるようにしたいと考えています。
「さかもと塾」についてお聞かせください。

大学卒業後に米国留学したり、帰国後は大学院博士課程を修了したりと、これまでさまざまな経験を積んできました。今度は自分が講師となり、若手の歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士に学ぶ機会を提供していきたいなと。それで始めたのが「さかもと塾」です。アメリカの教育スタイルを取り入れているため、毎回ディスカッションで盛り上がっています。同じ題目だったはずなのに、参加者によって着眼点や考え方が異なり、話の膨らみ方が変わってくるんですよね。僕自身も勉強させてもらっていますよ。ちなみに、患者さん向けの勉強会も実施しています。例えば、親御さんは子どもの歯の健康なども気になると思いますので、生まれる前から取り組むべきことや、虫歯になりにくくするための方法などをお伝えしています。
予防の重要性を啓発しているのですね。
そうなんです。アメリカでは歯がきれいということはステータスにもつながるので、人々は歯のケアを欠かさず行っています。歯科治療費が非常に高いということも関係していますが、日頃から予防に熱心なんですね。一方、日本人の中では予防の重要性はあまり浸透していないようです。日本の保険診療で予防歯科の重要性が浸透しきれていないことも関係しているのではないかと思います。しかし、歯科において、予防は一番の治療法でもあると考えています。
先進の医療機器や設備を駆使し、質の高い治療を追求
ところで、先生が歯科医師をめざした理由を教えてください。

もともとは、そこまで医療の道に進むことに積極的ではなく、歯科医師の父と母に説得され渋々という感じで医療の道に進みましたね。医療に対しての姿勢が変わるきっかけになったのは、所属していたスキーチームのコーチとの約束。「日本一のスキーヤーになるから、お前は日本一の歯科医師をめざせ」と言われたんです。約束を果たすために本気になった数年後、先にコーチがスキーで日本一になったのを見て、僕も負けてはいられないなと。日本一になるのは先を越されましたが、僕も同級生の中では一番早く開業したので、実は日本一なんですよ(笑)。そう報告したらコーチからは、「次は世界一をめざせ」と言われたので、その目標に向けて日々研鑽を積んでいます。
お忙しい毎日だと思いますが、プライベートはどのようにお過ごしですか?
当院は木曜と祝日が休診日ですが、木曜日の午前は父の歯科医院、午後は大学病院で診療にあたっています。そのため、なかなか自分の時間を取ることはできませんね。ですが、大学院生など若手の歯科医師を指導していくことに強い関心がありますので、これからは「さかもと塾」をはじめ後進の育成に力を入れていきたいなと思っています。というのも、僕の自由診療に特化したスタイルが北海道で浸透すると、同じような診療を行う歯科医院も出てくると思うんです。しかし、保険診療と違って、自由診療には厳しい制約がありません。自分自身の判断で自由に行っていくことができます。評価機関のようなものができれば良いのですが、現実的には難しいですね。そこで、同じような理念を持った若手の歯科医師を育成していきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

最近では健康寿命をいかに延ばすかということが注目されるようになりました。当然ながら、歯の健康も健康寿命と深い関わりがあります。特に30代、40代以降は歯周病などを患う方が増えてきますので、気になることがあれば歯科医院をぜひ受診してください。そして、定期的に歯科検診やメンテナンスを受けるようになっていただけたらと。当院はこれからも先進の医療機器や設備を活用し、質の高い歯科治療を追求していきますので、お口に関する疑問や不安があれば、ご来院いただけるとうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはカウンセリング/1万円、精密診査診断、治療計画立案(60分2回)/4万4000円、インプラント治療/41万円~、ブリッジ治療/19万8000円~、予防・メンテナンス/1万1000円~