水谷 善晴 院長の独自取材記事
みずたに歯科クリニック
(吹田市/関大前駅)
最終更新日:2022/06/22

関西大学そばの「みずたに歯科クリニック」。父が53年にわたり営んできた「水谷歯科」を水谷善晴院長が継承し、2021年6月にリニューアルオープンした真新しい歯科医院だ。白とナチュラルな木目調で統一された院内はカフェのように落ち着ける雰囲気。各種滅菌機、24時間換気システム、ユニットごとに設けた窓など、感染症対策も徹底。人生100年時代といわれる現代、口腔内を健康に保って健康寿命を伸ばすことが重要だ。症状のないときにもメンテナンスには来てほしいと呼びかける水谷院長に、同院の特徴やこれからの展望を聞いた。
(取材日2021年7月13日)
美容院のように気楽に通える歯科医院をめざす
継承するにあたり、内装などこだわったところはありますか?

完全に建て替え、名称も「水谷歯科」から「みずたに歯科クリニック」に変えてスタートしました。歯科医院に行く時って、どうしても構えてしまうじゃないですか。なので、患者さんに少しでもリラックスしていただける雰囲気、美容室みたいに気楽に行ける雰囲気にしたかったんです。床は木目調にして、待合もカフェっぽくしたいという思いがあって、白色とナチュラルな木の色でまとめました。あまり歯科医院っぽくならないようにと考えたんですよ。
これまでの経緯と診療の方向性を教えてください。
大学を卒業して1年研修し、2年間大学病院の口腔外科で抜歯や外来での外科手術、全身麻酔の手術まで診療を一通り経験しました、その後は学生時代のご縁で「のぶとう歯科医院」の信藤先生がお声がけくださり、そこで7年間歯周病を中心に学ばせていただきました。何事も10年やれば形になるといいますが、このタイミングで開業を決心いたしました。子どもたちの虫歯はどんどん減っている一方、平均寿命が延びており歯周病のケアの重要性を感じたんです。当院では幅広く診る中でも、歯周病や予防歯科に力を入れていきたいと考えています。
歯周病というと中高年のイメージがありますが、この辺りは学生の多いエリアかと思います。

年を重ねたら多くの人が歯周病になるというのは世間に知れ渡ってきたのですが、実は悪くなる人は20代、30代になると予兆が出ています。若いうちから予防の習慣をつけていただき、何十年先を見越した意識を持ってほしい、定期検診に来てほしいと思っても、若い方の受診はやはり少ない。ですが、髪を染めたりお化粧したりと美容を意識する年代ですので、口臭や歯の色などは気にされるんです。美容院に来る感覚で、歯並びや歯の色のケアを目的に当院に来ていただければ、歯周病も虫歯も早く見つけられると思っています。そのため、当院はホワイトニングも力を入れており、ホワイトニングをすることで、自分に自信を持つきっかけになり、性格が明るくなったりより積極的になれたりする。そういった特徴があると思っています。
患者の話にじっくり耳を傾け、適切にニーズをとらえる
地域のかかりつけ医として、幅広いジャンルを診ておられますね。

そうですね。ただ、重度になった場合は、専門の先生にお任せすることが大切だと思っています。矯正にしろ小児歯科にしろ、餅は餅屋に紹介させていただくというスタンスで、それが患者さんにとっても一番良いと思っています。なかなかよくならないのにずるずると治療を引き延ばすより、早い段階で見極めたほうが、患者さんに負担がない。私はそのあたり多くの分野を勉強してきたので、より専門的な医療機関へ紹介すべきか迅速に見極められる知識を身につけているつもりです。
患者さんと接するとき気をつけておられることは何でしょうか?
できるだけ話を聞くようにしています。どんなことを望んで来られているのかをしっかり聞き取った上で治療していきたいと思ってます。私だけでなくスタッフも全員接遇面に関しては心を配っています。受付でのやり取り、治療前のお話、治療中、患者さんとしっかりコミュニケーションを取っておもてなしするつもりで対応しています。初診ではカウンセリングルームでゆっくり時間をとってお話を聞いています。
設備面でのこだわりはありますか?

そこまでこだわりはないんです。いろいろ設備をそろえている歯科医院もありますが、それだけでは歯科医師の自己満足になってしまうこともあると思うからです。設備って結局患者さんにとってどれだけメリットがあるかが大切です。CTは父の希望で入れましたが、診断がつけやすいといった点がメリットではありますね。ただ、衛生面の設備は患者さんに大きなメリットがあると思います。滅菌の機械は新しいものを複数台入れていますし、水にもこだわっています。椅子の中の細い配管を通って水が出てくる仕組みなのですが、意外と水が汚れていることがあるんですよ。それを防ぐためにオゾン水を使っています。あとは、換気を意識しました。24時間換気の換気扇を多くつけたりユニットごとに窓を配置したり、パーティションではなく壁で区切って半個室にしたりといったことをしましたね。
「きれいになるため」にも気負わず通える歯科医院
予防にも力を入れられているとか。

予防は大事にしていきたいですね。予防のメニューでも、保険診療でのクリーニングは治療の一環になるので、どうしてもできることに限界があります。健康な人をより健康にしていく目的となると、自由診療になりますが、リラックスして受けていただけるようなメニューを提供しています。保険診療では使っていない、炭酸水素ナトリウムのパウダーを吹きつけて汚れを取るような機械を使う方法は、クリーニング時の痛みも少なく歯肉マッサージも含めて行えるメンテナンスなのですが、長く通っていただきたいので、可能な限り費用負担にも配慮してご提供しています。
歯科医院に対する印象を変えるような取り組みですね。
口元をきれいにして患者さんが笑顔になるためのプロであるはずの歯科医師が、虫歯や歯周病の治療しかしないというのはおかしいと思っているんです。虫歯がなくても行くのが当たり前で、美容院みたいに前向きな気持ちで通える所。痛くて仕方がないから行くのではなく、きれいになるためにそろそろ行こうかなと、わくわくして行くような場所になればなと思っています。とはいえ、当院は美容的なことがメインではなく、歯周病を防ぐことが主軸です。そのためには通ってもらいたいので、くり返し行きたいと思えるような場所にしたいということがベースです。また、歯がきれいになるというのは見た目の問題だけでなくて、お手入れもしやすくなってより健康でいられることにつながるので大人になってからでも、例えば矯正なども積極的にすべきと思います。生涯にわたって歯を残そうと思うこと、それが大事だと思います。
先生はとても穏やかな雰囲気で、患者さんも安心して来られそうです。

「すごく話しやすくて、ずっと診てもらいたい」と言って以前診ていた患者さんがこちらに来てくれるということがあり、ありがたく思います。しっかり丁寧に対応させてもらうことで、長いお付き合いができるんだなと思いますね。虫歯などですごく痛い思いをした後は、それに懲りて誰でもしばらくは通われるんですが、そこから1年2年くらいすると前の嫌な思いを忘れて、歯科医院から足が遠のくという人もいるのじゃないでしょうか。長く通っていただくには、患者さんにとって定期検診するメリットがあり、クリニックに通うことがより快適でワクワクしないといけない。そのための雰囲気や接遇や説明を心がけています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
予防は大切という考え方を根づかせていきたいです。ただ、いくら自分にやりたいことがあってもそれを評価するのは患者さんですので、それにはある程度の人数の患者さんを診る必要があります。そのため、できれば分院を出すくらいまで大きくしたいなと思っています。メッセージとしては、お子さんがおられる方はお子さんが優先で自分は受診しない方も多いと思います。でも、何歳になっても定期検診は大切です。日本はそういう感覚が遅れていますが、歯の美しさにはインテリジェンスが宿ると思っています。そういった意識が広く浸透していけばうれしいです。また、大学生の皆さんは、恋愛のためとか就職活動のためでいいので、歯をきれいにしようと気楽に来ていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/1万6500円~、ホームホワイトニング/1万6500円~、クリーニング/8800円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。