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市野 武司 院長の独自取材記事

みなとクリニック品川

(品川区/大崎駅)

最終更新日:2023/11/15

市野武司院長 みなとクリニック品川 main

患者に寄り添い、その人らしい生活を支える医療をモットーに、品川区を中心に在宅医療を提供する「みなとクリニック品川」。通院が困難な患者の自宅や施設への定期的な訪問診療に加え、訪問を開始した患者向けに24時間365日の電話受付、緊急時の往診対応を行っている。医療関係者とのつながりを重視した多職種連携、セミナー開催による訪問診療についての情報発信にも注力。2023年より院長に就任した市野武司先生は、在宅医療に長年携わってきたベテラン医師だ。外来では元気がなかった患者の、訪問診療時の明るく生き生きとした表情を見たことがきっかけで、訪問診療の必要性を痛感したと話す。優しい笑顔と、相手の声にじっくり耳を傾けてくれる姿勢が印象的な市野院長に、地域医療への思いや同院の診療ポリシーなどを聞いた。

(取材日2023年10月11日)

患者、家族、医療関係者、みんなをつなぐクリニック

こちらはどのような医療を提供していますか?

市野武司院長 みなとクリニック品川1

品川区を中心に在宅医療を提供しています。主に通院が困難な患者さん、最期は入院ではなく自宅で迎えたいと希望する患者さんのご自宅や施設への定期的な訪問診療を行います。加えて、体調の急変などの緊急時には日中だけでなく、夜間、土日でも医師による電話対応や状況に応じた往診を行います。ちなみに「みなとクリニック品川」という名前は、患者さんとそのご家族、そして地域の医療関係者の「"みな"さん"と"つないでいくクリニックでありたい」という思いを込めて名づけられています。船や人が集まる港のようなクリニックとして、患者さん一人ひとりの人生や生活に寄り添った医療を、地域で協力しながら提供していきたいと思っています。

在宅医療ではどのような治療ができるのでしょうか?

点滴や、在宅酸素療法、人工呼吸器対応、皮下注射や静脈注射などを含む痛みの緩和や栄養管理サポート、検査については一般的な血液検査、尿検査、心電図、超音波検査などかなりの範囲をカバーできると思います。通院していた時と同じお薬が欲しいと言われれば処方できますし、具体的な疾患がなくても、健康管理といった予防的対応も行います。また、最近は認知症の患者さんも多いですが、認知症の方が訪問診療を活用することにはメリットがあります。認知症患者さんの中には、認知症以外に複数疾患をお持ちの方もいらっしゃいます。認知症を神経内科で診てもらって、それ以外の疾患はまた別の科を受診するとなると患者さんも大変でしょう。しかし訪問診療であれば、一人の医師がすべて診ることができるのです。私もこれまでに内科疾患全般、認知症、整形外科疾患など幅広く診療して経験を積んできましたので、それを生かして全身を診療させていただきます。

診療のポリシーを聞かせてください。

市野武司院長 みなとクリニック品川2

患者さんに寄り添った医療の提供です。何事も早めに気づいて早めに対処して差し上げること、そして悩んでいる患者さんを適切な方向に導くということを心がけています。患者さんと話すときは難しい医療用語を使わずわかりやすく説明し、不明点があればそのまま済ませるのではなく、患者さんが理解できるまで何度でもお話しします。そういうコミュニケーションが、信頼関係につながると考えています。医療のことに限定せず、訪問診療の費用や生活のことも隠さず話せるような関係になれればうれしいですね。また、患者さんと一番長い時間接するのはご家族ですから、ご家族の体調や経済面のことにも気を配り、家族全体を包括的に見た上で最適な医療を提案できるように努めています。

患者の生き生きとした表情に感動し、在宅医療の道へ

先生が在宅医療の医師を志した理由を聞かせてください。

市野武司院長 みなとクリニック品川3

以前に多摩市の病院で神経内科の外来診療を担当する中で、訪問診療に携わる機会がありました。そこで非常に驚いたのが、外来では表情が硬くあまり話さない患者さんが、ご自宅ではすごく明るくエルギッシュだったのです。その患者さんの生き生きとした表情を見て、感動を覚えたのがきっかけです。それから大学病院で神経内科の博士号を取得しましたが、やはり訪問診療での感動が忘れられなくて。私の父が開業医で地域のために尽力していた人だったので、その父の影響もあって、より地域に深く貢献できる在宅医療を頑張っていこうと決意しました。これまでクリニックにて訪問診療責任者や院長を務め、長年にわたり在宅医療に従事してきた経験を生かし、2023年より同院の院長に就任させていただきました。

多職種連携にも力を入れているそうですね。

大学の関連病院勤務時に各々の入院患者さんのカンファレンスを行っていましたが、そこでは患者さんやご家族、医師、看護師に加えて、介護士さんも入ってくださるのです。その介護士さんのもたらす情報が非常に有用で、医療を提供する上で患者さんの生活面を知ることが有用と感じました。患者さんが最も多く過ごす場所は自宅です。その自宅での環境を知っているご家族と介護士の情報も欠かせないものと感じました。この経験は、今でも私の診療の素地となっています。医療、看護、リハビリテーション、介護福祉の複合的サポートがあって、良い医療が実現できるのではないかと思います。当院では訪問看護ステーション、訪問介護員さん、薬局、患者さんのご家族との連絡にコミュニケーションツールを活用しています。忙しくても気軽に情報がシェアできて、早期の問題解決につながりやすいので重宝しています。

クリニックの雰囲気やスタッフについて聞かせてください。

市野武司院長 みなとクリニック品川4

現在は私に加えて非常勤医師、看護師、事務長、事務スタッフ、ドライバーとで診療にあたっています。若いスタッフが中心で、とても明るく前向きな気持ちで仕事に取り組んでいるので、私もパワーをもらっています。これから人員を増やしたいと考えていますが、院長の私から見ても、ここはやりがいを持って働ける職場だと思っています。まだ少人数のクリニックですから、みんなで意見を出し合い良いクリニックをつくっていこうというスタンスですし、今後クリニックの規模を拡大していく予定ですので、新しく加わるスタッフには、クリニックと一緒に成長する過程を楽しんでもらえるとうれしいですね。もちろん、仕事を楽しんでいただけるよう、各人の個性を大切にしながら私もサポートしていきたいと考えています。

本人の希望がかなうよう訪問診療について正しい理解を

市民向けセミナーなども開催なさっているそうですね。

市野武司院長 みなとクリニック品川5

訪問診療をのことを知りたいと思っていらっしゃる方に向けて、訪問診療を始めるベストなタイミングや方法などを解説する講座を開催しています。地域に貢献したいという理由もあるのですが、より多くの人に訪問診療について早く知っていただきたいと思っています。これまで私が診てきた患者さんの中には、通院から訪問診療に切り替えるタイミングが遅かったために、本人が望んでいるのに、自宅で過ごすことができなかったケースもあり、「もっと早く知りたかった」とおっしゃる方も少なくありません。自分は訪問診療の対象にならないと思っていたり、訪問診療に切り替えることはこれまでの主治医に失礼だと誤解していたり。正しい知識を持っていないことで、不安を感じて踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。そのときにご本人の希望がかなうように、訪問診療を理解して、選択肢の一つにしてほしいという思いから情報発信に努めています。

訪問診療を検討中の方に、アドバイスはありますか?

訪問診療は決して敷居は高くありませんし、訪問診療を検討するなら早い時期に始める方が良い場合があるので、気になったことがあればクリニックにご連絡していただきたいです。近年は訪問診療に携わる人が増えましたし、デバイスや技術の進化もあって、在宅でできる医療の幅も質も上がっているという印象があります。それに伴い、利用者もどんなかたちで訪問診療を受けるかを「選べる時代」になったと思いますので、気軽にご相談ください。

今後の展望やメッセージをお願いします。

市野武司院長 みなとクリニック品川6

患者さんが安心して自宅や施設で過ごせるよう、生活面も考えながら支えてまいります。医療・介護保険など、制度についてわからないこともご相談ください。 地域の方が不安を解消できるよう、なんでも相談できる身近な存在になれることが第一目標です。そして、常に患者さんの立場に立った医療を提供できればと思います。適切なタイミングで活用いただけるよう、訪問診療の周知にも引き続き力を入れていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

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