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鼻岡 昇 院長の独自取材記事

ハナオカ消化器・内視鏡内科

(大阪市東成区/玉造駅)

最終更新日:2025/05/30

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科 main

大阪環状線の玉造駅からすぐ、内視鏡内科、消化器内科、内科を診療する「ハナオカ消化器・内視鏡内科」は、緑が多く広々とした明るい院内が印象的だ。日本消化器病学会消化器病専門医や日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医などの資格を持つ鼻岡昇院長は、内視鏡検査の専門家としてがんの早期発見・早期治療だけでなく、がんができやすいリスク判断にも力を入れている。北里大学病院や大阪国際がんセンターで培った診断能力を生かして診療にあたる鼻岡昇院長に、がんの早期発見・早期治療に対する取り組みや患者への思いなどを語ってもらった。

(取材日2022年6月7日)

内視鏡に魅せられ20年間研鑽を積み、開業へ

まずは先生のご経歴をお聞かせください。

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科1

防衛医科大学校を卒業後は同大学の附属病院や自衛隊中央病院、自衛隊横須賀病院で勤務しました。その後内視鏡について深く学びたいと考え、内視鏡の専門施設がある北里大学病院に勤務してスキルを身につけました。その後はさらにがんに関する知識を深めるべく、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)で10年ほど勤務しました。そこはがんの専門施設だったので、そこでのキャリアが今に生きていると思いますね。

なぜ、内視鏡に興味を持たれたのでしょうか?

例えば皮膚や耳、鼻などの病気は外からでも確認できますが、体内にある胃や大腸は見えないですよね。しかし内視鏡を使えば普段見えない体の中を直接確認できます。生身の体が実際に動いているところを見られる点に内視鏡の魅力を感じ、20年ほど前にその道を選びました。胃や大腸の中の病気には必ず原因がありますが、早い段階で病気を見つけられれば治療もできますし、内視鏡検査を行うメリットは多いと感じます。

先生が開業されたきっかけを教えていただけますか。

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科2

20年ほど勤務医として数々のがんを診断・治療し、特殊な治療もできるようになり、専門分野に対してかなり自信もついていました。それまではがん専門の病院で最先端のことを追い続けてきましたが、果たしてそれだけで良いのかという疑問も同時に湧き始めました。病院に来院される方は何か症状があったり、なにかしらの不安を抱えておられると思うんです。ですが、いきなりがん専門の大規模病院を受診することはほとんどないと思います。まずは近隣のクリニックに受診すると思いますのでそこでちゃんとした医療を提供できるかどうかが大きな分かれ道になります。日本の医療は近隣のクリニックが医療の最前線の役割を担っていると思いますのでそこで自分の持っている消化器系の知識や技術を還元できないかと考え開業しました。実際に患者さんとお喋りするのも好きですし、診療の結果、患者さんが安心してくださるのを直に感じられることに魅力を感じています。

患者さんはどのような方が多いですか?

平日の日中は主婦の女性が多いように感じます。夕方は会社勤めの男性、土日は20~30代の若い方も来られ、幅広い年代の患者さんを診療しています。女性は40~60代になると自分自身の健康に不安を持っている方が多いので、メディカルチェックを受けに来るといった感覚で1年に1回内視鏡検査を受けるという方もいらっしゃいます。

がんの早期発見はもちろん、がんになるリスクも考慮

内視鏡検査は麻酔を用いて、負担軽減のために工夫をされていると伺いました。

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科3

希望の方には鎮静剤と鎮痛剤の2つの麻酔を使用し、負担が少なく、かつ目覚めもいいように適量を調節しています。眠る作用が期待できる「鎮静剤」だけを使用すると痛みを感じた時に目が覚めてしまうので、痛みを鎮める目的の「鎮痛剤」も使用することで内視鏡が喉元を通過するときの「おえっ」という感覚を抑え、楽に検査を受けられるように工夫しています。私自身、麻酔なしで内視鏡検査を受けたことがあるのですが、まるで割り箸を喉の奥まで突っ込まれているような感覚でとてもつらかったんです。実際に使用するのはやわらかいチューブで、検査自体は2~3分ほどで終わるのですが、棒が刺さっている感覚がすごく長く感じるんですね。そのため、当院ではそれぞれの患者さんに合った麻酔薬を使用し、できるだけ快適に内視鏡検査を受けられるように心がけています。麻酔が不要な方は、もちろん麻酔をせずに内視鏡検査を受けることも可能です。

麻酔に関する技術に関しては、これまでどのようなご経験を積まれてきたのでしょうか?

大阪国際がんセンターでは「ランダム化比較試験」という試験を行い、客観的なデータを取り続けました。研究ではいろいろな麻酔を比較することで、患者さんが「おえっ」となりにくく、かつ喉もしっかり見られる方法を見出しました。その経験が今、非常に生きていますね。

がんの早期発見・早期治療のために、どんなことに取り組まれていますか?

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科4

研究してきた経験を生かし、当院では内視鏡検査とエコー検査、血液検査を中心にがんを早期発見することはもちろん、リスクがある人を見つけてしっかりフォローしています。特殊な内視鏡で細かく検査することで「将来がんになりやすい所見があるか」といったリスクについても評価できます。内視鏡検査によってがんになるリスクの有無を判断することで、患者さん一人ひとりに「今後の検査の必要性」や「適切な検査頻度」を伝えています。日本人の死因で多いのは大腸がん、肺がん、胃がんですが、大腸がんに関してはポリープを取ることでがんの発症を抑えることが期待できます。ですから、数年に1度はポリープを取ることをお勧めしています。

症状が出始める前に、気軽に検診を

地域の方に知ってもらいたいことはありますか?

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科5

がんは症状が出始めたら治療が大変になりますので、早期発見のために検診は怖がらずに受けていただければと思います。検診を受けそびれたことで病気の発見が遅れ、亡くなる方が多いため、今症状がないからこそ散歩がてらにでも検診を受けていただきたいですね。「病院は少し怖い」というイメージをなくすべく、当院は病院っぽくない病院をめざしています。

クリニックの今後の展望を教えていただけますか。

自分の得意分野に関してはしっかり責任を持てると自負しているので、がんが心配ということであれば一度来ていただき、気軽に相談していただければと思います。もし検査の結果で病気が見つかれば、これまでに培った経験やネットワークをもとに適切な病院を紹介します。大阪国際がんセンターのほか、「このがんだったら、この先生」など、臓器ごとに専門の先生を個別に紹介することもできますので、安心して来ていただける医院になればと思います。

最後に、読者にメッセージをお願いできますか。

鼻岡昇院長 ハナオカ消化器・内視鏡内科6

当院を受診していただくのに身構えることはありませんので、ちょっとした心配でも診療や検査に来てご相談いただければと思います。内視鏡検査によってがんのリスクを判断すれば患者さんの動機づけになって意識も変わりますし、逆にリスクがないことがわかれば非常に安心感が生まれるかと思います。

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