歯の治療から全身の健康へ
良好な口腔環境を保ち病気を防ぐ
アクロスデンタルオフィス
(小平市/一橋学園駅)
最終更新日:2025/01/30


- 保険診療
歯が痛い、冷たいものがしみる、歯茎が腫れるなどの症状があるとき、私たちは「口の中の病気だから」と歯科医院を受診するが、実は口の中のこれらの症状と全身の健康状態は大きく関わっているという。口腔内の環境が良くないと虫歯や歯周病ができるが、全身疾患の中にも口腔内の状態と関連があるとされているものが多くあり、その代表的な疾患が生活習慣病だ。「アクロスデンタルオフィス」では口腔内の健康を保つことが全身の健康の鍵となるという考えから、ただ歯を治療するだけではなく、長く良い口腔環境を保つために、患者の生活習慣に合ったセルフケアの方法や栄養指導など、幅広いアプローチを行っている。そこで同院の宮田季院長と宮田悠衣先生に、口腔内と全身の健康との関係性について詳しく聞いた。
(取材日2021年6月8日)
目次
口腔内の細菌が全身へ巡るとさまざまな病気の原因に。定期的なメンテナンスで良好な口腔環境づくりを
- Qなぜ口腔内の環境が良くないと全身の健康に影響するのですか?
-
A
▲定期的な治療やメンテナンスが大切
【宮田院長】人間は細菌とともに生きていて体内でバランスを取っていますが、免疫力が落ちたり、口腔内の細菌の量が増えたりすることで、そのバランスが崩れたときに全身疾患を発症します。定期的に歯科医院に通うという習慣がなく口腔内が常に汚れた状態の人が歯周病になってしまった場合、拡張した血管内に細菌が入って血液に乗って全身に巡り、それが原因でさまざまな病気を引き起こす可能性も。よく糖尿病や高血圧といった生活習慣病の人は歯周病になりやすいと言いますが、実は歯周病が糖尿病を引き起こしていることも考えられるのです。ほかにも、脳卒中や心筋梗塞、低体重出産とも関わりがあるとされています。
- Q全身状態と口腔内の状態の両方が良好なことが重要なのですね。
-
A
▲口腔内の健康が体全体の健康に関わってくると話す悠衣先生
【悠衣先生】私たちは患者さんが来院されてからのことしかわからないため、発症時期やいつ頃から悪化したのかを一つずつ確認しながら診療を進めていますが、現在の口腔内の状態は糖尿病のコントロールがうまくいっていないことが原因かもしれないと説明をしても、あまりピンときていない患者さんが多いのが現状です。全身疾患に比べるとどうしても口腔内のことは後回しにされてしまう傾向にあり、何よりも体の病気が最優先になってしまいますが、口腔内の環境を変えることで全身疾患の改善につながることもあるのです。口腔内の健康と体の健康は直結しているということをより多くの人に知っていただきたいですね。
- Q全身の健康を見据え、どのような診療をされていますか?
-
A
▲模型やモニターを用いてわかりやすく説明してくれる
【宮田院長】天然歯をできるだけ多く残すことにこだわった治療と、患者さんに合ったリコール期間の設定とセルフケアのご提案を行っています。また当院では、食育にも力を入れていて、特にお子さんの食生活は将来の口腔環境に重要な影響を与えるため、保護者の方には、固い物や歯応えのある物を食べさせる、食べる時の姿勢は足を下にしっかりつけて背筋を伸ばすというようなことをアドバイスしています。僕自身も食品添加物はなるべく取らないようにしていますが、これを徹底するのはハードルが高いと思うので、ミネラルの多い塩や、普段の食事でどのような食材を摂取するのがお勧めかをアドバイスさせていただいてます。
- Q治療後も定期的に歯科医院を受診することも大切ですね。
-
A
▲一人ひとりの患者に寄り添い、丁寧な診療を心がける
【悠衣先生】どんなに精度の高い治療をしてもメンテナンスに来ていただけなければ、口腔内の良い環境を保ち続けるのは難しいと思います。定期的に受診していただくことで前回からの変化についてお伝えし、元の良い環境に戻すためのご提案もできます。例えば花粉症による鼻詰まりや感染症予防のためにマスクを着用することで口呼吸になり、口腔内の環境がガラッと変わってしまうこともあります。口呼吸になると口腔内が乾燥して、口臭が発生したり、虫歯ができやすくなったり、ダイレクトに細菌が入ることで喉が腫れたりとさまざまな症状が出てきます。当院ではこのような生活環境の変化にも着眼し、原因を探って適切なアプローチを行っています。
- Q日常生活で口腔内の環境を守るためにできることはありますか?
-
A
▲院長と副院長の二診制で地域医療に貢献している
【宮田院長】歯磨きと食事の取り方に気を配ること、あと常に歯と歯を接触させていると力が入って歯が割れ、そこからばい菌が入り虫歯になってしまうので、普段から歯と歯を合わせないように意識しましょう。また、ガムは長時間噛まないようにしましょう。ガムを長時間噛んでいると、口腔周囲筋が疲労を起こしてしまい歯ぎしりが増える要因にもなります。
【悠衣先生】片頭痛の原因が食いしばりであることもあります。ずっと食いしばっているというのはずっとスクワットして筋肉を動かしているようなもの。患者さんが健康に良いと思ってやっていることが実は裏目に出ていることもあるので、診療では正しい情報をお伝えするようにしています。