宮田 季 院長、宮田 悠衣 先生の独自取材記事
アクロスデンタルオフィス
(小平市/一橋学園駅)
最終更新日:2025/03/25

緑あふれる住宅街の商業施設内にある「アクロスデンタルオフィス」。補綴を得意とする宮田季(みのる)院長と根管治療を得意とする宮田悠衣先生が、さまざまな口腔の悩みの解決を図ると同時に、口腔内から全身の健康までを支える歯科医療を提供している。めざすのは誰もが気軽に訪れる、地域密着型の歯科医院。これまでの互いの経験を生かして、2人だからできることを提供していきたいと両先生は話す。小児の歯と体の健康づくりにも力を入れ、小児矯正のほかにも赤ちゃん主導の離乳食のスタイル「ベビーレッドウィーニング(BLW)」のアドバイスも行っている。自らも子育て経験があり、子育て世代の悩みに親身になって寄り添う季院長と悠衣先生に、同院の診療の特徴を聞いた。
(取材日2023年3月27日/再取材日2025年2月19日)
保育士や管理栄養士など多職種連携で健康を見守る
クリニックの特徴について教えてください。

【季院長】歯科医師だけでなく、当院に在籍している保育士や管理栄養士など多職種間の連携で、患者さんの口腔内のみならず全身の健康や生活習慣にも目を配りながら診療を行っています。子どもの患者さんであれば、待合室での過ごし方なども含めて様子を見ながら、必要に応じて保育士や管理栄養士が関わりつつ、そのお子さんにとっての適切なアプローチを考えていきます。診療方針としては、その場限りで終わるのではない、本質を追求してトータルで口腔内の健康を見直していくような、根本的な治療を大切にしています。患者層は幅広いですが、お子さんの受診をきっかけにして、親御さんも含めて家族で一緒に通われる方々も多いですね。また、親御さん同士の会話の中で当院を勧めていただくなど、保護者間のネットワークの力も大きいようです。
得意とする治療は何でしょう。
【季院長】私は補綴を得意としていますが、特に意識しているのはメンテナンスのしやすさです。どんなに良い素材の補綴物であっても、日々のメンテナンスがしにくいものだと患者さんの負担になってしまいますからね。天然歯があった時と同じように、歯ブラシ1本で良い状態を保てるような補綴形態にすることを意識しています。
【悠衣先生】根管治療が得意分野ですが、神経がある歯を一から治療していくのと違い、一度治療したところが化膿して炎症を起こしている場合、以前にどのような治療をされたかはさまざまです。そのため、以前の治療を推測しながら治療を進めるようにしています。また精密な治療を行う際にはゴム製のシートを使用したり、長時間口を開けたりと、患者さんにも少し負担がかかります。それらの必要性や患者さんごとの適切な治療方法などをきちんと説明し、知識を共有することで信頼関係を築いていきたいですね。
スタッフの方々についても教えてください。

【季院長】患者さんとのコミュニケーションの厚さは、当院の特徴だと思います。診察室での治療の合間も患者さんを一人ぽつんとお待たせするのではなく、スタッフが日常的な会話などをして和んでもらいつつ、患者さんの生活習慣なども伺って、口腔内の症状を診る際に反映しています。一見、歯科とは関係ないように思える生活習慣も、口腔内への影響は少なくないですから、重要な情報収集でもあります。また、当院のスタッフは皆勉強熱心で、成長への意欲が高いんです。毎月、セミナーの動画を見てレポートを執筆する課題に積極的に取り組んでいて、常に学び続ける姿勢には驚かされますね。
子どもの歯と体の健やかな発育をサポート
予防についてはどのような取り組みを?

【季院長】私から歯科衛生士に伝えているのは、プラーク(歯垢)の状態から患者さんのパーソナリティーを考えていってほしいということです。ただ歯磨き指導をするのではなく、どういう汚れのつき方をしているのか、どういう物を嗜好品として取っているのかということを導き出し、それに合った歯磨き指導をする「患者さんに合わせた予防」に努めてもらっています。氷を噛む癖がある、紅茶を好んで飲む、夜勤が多く歯磨きのタイミングが難しいなど、ライフスタイルや生活習慣をよくお聞きして、その方に合った予防の方法をご提案することが大切だと思うのです。
そのほか、力を入れている分野はありますか?
【季院長】お子さんの口腔内のケアと連動した、健康な体づくりに力を入れています。例えばマウスピース型装置を用いた咬合誘導もそうですし、赤ちゃん主導の離乳食のスタイル「ベビーレッドウィーニング(BLW)」をお伝えすることもその一環です。小児矯正は、永久歯が生える前に始めて、筋肉の発達や顎の発育を促します。子どもにとって筋肉の成長はとても大切で、首の角度や姿勢、また舌の位置にも影響します。舌が正しい位置にあればお口がポカンと開いてしまうことも少なくなるでしょうし、鼻呼吸になるので全身の健康にも良い影響をもたらすでしょう。顎や筋肉を良い状態に促し、歯並びや噛み合わせも自然に整えていくことをめざしています。
【悠衣先生】親子診療に対応したユニットやキッズスペースなど親子で通いやすい環境をご用意しています。ご自宅での歯磨きなど、わからないことはなんでも聞いてください。
ベビーレッドウィーニング(BLW)とは何ですか?

【季院長】BLWは赤ちゃん主導の離乳食のことです。一般的な離乳食では、親御さんが作ったものをペースト状にして、親御さんのタイミングで口の中に入れる、いわば保護者主導で食事が進みます。対してBLWでは、赤ちゃんが手に取りやすいものを数種類並べ、食べたいように食べてもらいます。大人と同じ食卓につき、選択肢の中には野菜や魚も並べます。食べ物を自主的に選んで触って、そこから食への関心が芽生えますし手を使う練習やお口の発育にもなります。
【悠衣先生】生後半年を過ぎた頃から1歳になるまでの間に始めるといいですね。わが家の子どもも生後半年頃から始めました。ニンジンやブロッコリーを口に運ぶ動作から始め、数ヵ月後にはきちんと噛んで食べられるようになることをめざします。うまく進まずに、途中でやわらかい食べ物を交えたこともあるんですよ。子育て経験者としてリアルなアドバイスをお伝えできるかと思います。
患者の気持ちに寄り添い、相談しやすい存在をめざす
院長が診療時に気をつけていることは?

【季院長】パーソナルなことは重要なのですが、どこまで踏み込んで良いか難しいものです。そこでまずは口腔内の話から少しずつ話を広げて、パーソナルな話題までたどり着くようにしています。中には緊張されている方もいらっしゃるので、そういった方とは回数を重ねて信頼関係を築き、治療を提案していくようにしています。私は歯科医師になりたての頃に「医療人である前に人としてきちんと振る舞え」と教わり、医療人として社会人として謙虚に、常に周囲が支えてくれていることを忘れてはならないと学びました。患者さんが「任せて良かった」と感じれば心を開いてくださると思うので、信頼関係を築いていきながら満足してもらえるような治療を提供していきたいですね。
悠衣先生はいかがですか?
【悠衣先生】患者さんは何かしらの不安を抱えて当院にいらっしゃいますから、一方的な説明ではなく、目線を合わせて話を聞く姿勢を大切にしています。一朝一夕でできるものではありませんが、治療を重ねながら「心を開いてくれているな」とか、「もうちょっとかかりそうだな」と感じ取り、少しずつ距離を縮めていくようにしています。患者さんの訴えには小さなことでも耳を傾け、解決して差し上げる。それが私たちの信頼へとつながると思います。診療中は無限に時間をかけられるわけではありませんが、その中でなるべく患者さんの思っていることを捉えられるよう努めています。
読者へメッセージをお願いします。

【悠衣先生】お子さんの顎の発育や歯並びに関しても、気軽に相談できる歯科医院をめざしています。産後、ご自分のことは後回しになってしまっているお母さんも多いと思います。当院には親子診療用のユニットもありますし、保育士の資格を持つ歯科助手がお子さんを見ることも可能です。安心して受診してください。
【季院長】スタッフも明るい雰囲気で患者さんをお迎えしますし、お気軽にちょっとした相談からでもご来院いただいて、お口の中を見直すきっかけになればと思います。「本質的な治療の追求」が当院のテーマですので、困っていることを根本的に見直すような治療をご提供できるよう努めます。また、今後はより多くの方々に向けて口腔内や生活習慣に関する情報発信の場をつくっていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、セラミックを用いた治療/7万7000円~、レーザー治療/5500円〜、マウスピース型装置を用いた小児咬合誘導/3万円6000円~、歯髄保存療法/5万5000円~