渋田 大輝 院長の独自取材記事
さいわいデンタルクリニック札幌大曲
(北広島市/上野幌駅)
最終更新日:2021/11/24

「さいわいデンタルクリニック札幌大曲」は、同じく北広島市大曲幸町にある「さいわいデンタルクリニック」の分院として2020年11月に開業。ショッピングモールの中にあり、小さな子どもから高齢者まで幅広い年代の患者が足を運ぶクリニックだ。院長は、本院でも診療を手がけてきた渋田大輝先生。一般歯科や小児歯科、歯科口腔外科の診療を行うほか、マウスピース型装置を使った矯正やホワイトニングに力を入れている。同院の診療の特徴や、これまでの道のり、今後の展望について渋田先生に話を聞いた。
(取材日2021年8月23日)
「患者さまのために何ができるか」を追求し続ける
先生は大学を卒業して会社員として働いた後、歯科医師を志したそうですね。

そうなんです。最初は早稲田大学を出て、東京で会社員をしていました。父は歯科医師で、青森で歯科医院を経営しているのですが、それはあくまでも父の仕事。僕は違う仕事に就こうと高校は文系を選択し、その段階でもう僕は歯科医師になることはないと思っていました。ところが、大学を出て会社で働きだしても、やりがいや面白みを感じることができなかったんです。携わっていたのが企業を相手にする仕事で、直接顧客が満足するのを目にすることがなかったからかもしれません。人と関わる仕事のほうが自分には向いているのではないか、そう悩んでいた時、父が「歯科医師は人のためになる仕事。もしこの道に進む選択をするのであれば応援するよ」と言ってくれて。僕の中では全然考えていなかった道でしたが、「人の役に立つ」という部分に惹かれ、歯科医師になることを決心し、この仕事で生きていくんだという覚悟で岩手医科大学に編入しました。
「さいわいデンタルクリニック」に勤務されるまでの経緯を教えてください。
大学卒業後は、青森県立中央病院の歯科口腔外科に入局し、研修医として臨床経験を積んだ後、まったく新しい土地で歯科医師としてのキャリアを積むことを決意し、北海道の地を選びました。札幌市内で勤務先を探す際に条件として考えていたのが、マンツーマンで指導を受けられて自分が成長できる環境であること、一般歯科を重点的に診療していること、開業歯科医院で大所帯ではないこと、それらの条件にマッチしたのが「さいわいデンタルクリニック」だったんです。
理想の環境で新たなスタートを切ったのですね。

本院院長でもある谷口正昭理事長には、さまざまなセミナーに参加させてもらいましたし、技術的な指導はもちろん、人間的な成長もサポートしてもらいました。その中で一番自分の中で根づいているのは、やはり「患者さまのために何ができるか」を最優先に考える歯科医師としての基本姿勢と、「当たり前のことを当たり前にできる治療技術」です。「当たり前のこと」とは、例えば根の治療では根管の中の虫歯菌を取りきって再発を防ぐこと、かぶせ物の治療では土台の歯に隙間なく密着させて耐久性を上げることを図るなどです。治療以外に、患者さまへの丁寧な説明やきめ細かな声かけもそうですね。最新機器を使った高度な治療も大事ですが、たとえ最新機器がなくても精度の高い治療を提供できるスキルをまず身につける。それが谷口理事長の指導方針でした。分院の院長を任された今でも日々勉強させてもらっています。
カウンセリングで患者の要望をくみ取り不安を払拭
患者層と力を入れている治療について伺います。

お子さんからお年寄りまで、幅広い世代の方が来られています。ショッピングモール内にあるクリニックですので、お買い物をして入る時に「ここに歯科クリニックがあるんだ」と知って来てくださる方もいますし、ご家族やお知り合いの紹介で来られる方もいらっしゃいます。クリニックでは、虫歯などの一般歯科治療のほか、歯科口腔外科、予防歯科に対応していますが、マウスピース型装置を使った矯正やホワイトニングに力を入れていることもあって、歯並びや審美面に関するご相談が多いです。特に新型コロナウイルス感染症の流行以降は、皆さんマスクをつけるようになったので、これを機に矯正しようと考える方や、自粛生活で旅行に行けない分、歯にお金をかけてみようという方もいて、年代問わず矯正やホワイトニングのニーズが高まっていますね。皆さんの意識の変化を感じます。
診療の特徴は何ですか?
痛みがあるなど緊急の場合を除き、当院では初診でいきなり治療することはありません。まずユニットに入る前にカウンセリングを行い、症状やどのような治療を望んでいるかをじっくりお聞きします。以前歯科医院で嫌な思いをしたことや、苦手に感じていることがあれば、治療を進めていく中で配慮しますので、どんな小さなことでもお話しください。カウンセリングの後、診察でお口の中を実際に診て、精密な検査で痛みや不具合の原因を探っていきます。歯が痛む場合、多くの人は虫歯が原因だと考えますが、必ずしもそうではありません。結果には必ず原因があり、原因に沿ったアプローチをする必要があるため、原因の把握と事前の説明をしっかり行い、患者さまの理解・納得を得た上で治療に取りかかるようにしています。
設備についてはいかがでしょう。

矯正の際に使用するセファログラムエックス線装置を導入しています。あと、本院では3Dプリンターを導入しているので、矯正の保定で使うマウスピース型の装置やホワイトニングで使用するプレートが必要な場合は、本院に患者さまの口腔内のスキャンデータを送って作製してもらうなど、連携して診療を行うことも。外注で作製すると3週間ほどかかるので、治療期間短縮に役立てています。また本院と分院で患者さまの情報やカルテをオンライン上でやりとりできるシステムを導入しているので、本院の患者さまが分院に移られても、また逆のケースでも、過去のカルテをさかのぼって確認することができます。このほか、ウェブ会議ツールを使って毎月ミーティングを開き、本院・分院間のナレッジや情報を共有し同じレベルの医療が提供できるように努めています。
矯正に力を入れ、患者の満足度アップにつなげたい
小児歯科にも対応されていますが、診療で気をつけていることは?

お子さんだけでなく、親御さんとのコミュニケーションも大事にしてます。当院では基本的に4歳以上のお子さんは1人で診療室に入ってもらうので、親御さんにはどのような治療をしたのか丁寧な説明を心がけています。中には治療を嫌がったり泣いたりしちゃう子もいますから、子どもが好きなアニメやキャラクターの話題を振ったりして、まずは笑顔になってもらうことから始めます。僕にも小学1年と4歳の子どもがおり、子どもとのコミュニケーションは慣れていますから、これも僕の強みかもしれないです。
先生はご趣味がアイスホッケーだとか。
小学1年生の時から始めて、中・高・大学、卒業後も社会人チームに入ってプレーしていました。僕の出身地である青森県八戸市は、日本海側の地域に比べて降雪量が少ないので、スキーよりスケート文化が強くて、子どもたちにとってもアイスホッケーはとてもメジャーなスポーツなんです。ただ、全国的に見ると野球やサッカーのようにチーム数が多いわけでないので、全国各地に遠征試合に出かけ、北海道にも小学生の時から毎年のように来ていました。全国各地に知り合いができたことはホッケーをやっていて良かったことの一つですね。実は妻とも早稲田大学のホッケー部がきっかけで知り合ったので、僕の人生ホッケーなしでは語れません(笑)。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いいたします。

さいわいデンタルクリニックでは、さらなる分院展開と、矯正歯科におけるシェア拡大をグループ全体のビジョンに掲げ、北海道ナンバーワンをめざしています。グループ初の分院である当院としては、本院と同レベルの治療やサービスの質を維持しつつ、注力する矯正とホワイトニングについて皆さんにもっと周知していただき、患者さまの満足度を高める診療に全力を注いでいきます。ドクターズ・ファイルの読者は30代~40代の女性が多いとのことですが、その年代の方々は美意識の高い方が多いと思うので、歯並びや歯の色など気になっていることやお困りのことがあれば、ぜひ相談しにいらしてください。当院では丁寧なカウンセリングを行い、患者さまのご要望に沿った診療の提供に努めています。ぜひ当院の良さを知ってもらい、ファンになっていただければうれしく思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/44万円~、マウスピース型装置を使った矯正/44万円~、ホワイトニング/1万6500円~