症状やライフスタイルに合わせた治療提案で、患者の心身に負担の少ないインプラント治療をめざす

Qインプラント治療とはどのようなものでしょうか？

A

▲インプラント治療において研鑽を積んできた柿木院長

インプラント治療は、歯を失った際の治療の選択肢の一つです。入れ歯やブリッジと比較して優れている点は、他の歯に負担をかけないこと。支えとする健康な歯を削る必要がなく、治療により噛み合わせを悪化させてしまう不安もほぼありません。見た目が自然だという利点もありますが、当院ではこの「他の歯に負担をかけない」点を重視して、口腔内を良い状態に保つための手段としてインプラント治療を提案することが多いです。また人工歯根とその上に装着する人工歯は、基本的に他の歯から独立していますから、「器具やかぶせ物の影響で歯磨きがしにくい」という心配も少ないですね。

Qインプラント治療を受けられないケースはありますか？

A

▲コミュニケーションを重視したカウンセリングを実施する

顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込みますので、骨の量が不十分なままですと治療が難しいこともあります。ですが当院では骨造成に対応していますので、あまり大きな問題ではありません。その他に高血圧症などの全身疾患、喫煙習慣や重度の歯周病が診断に影響することもありますね。当院ではすべての歯科診療において、エックス線や口腔内スキャナーでの撮影、歯周病検査を行い、お口の状態をしっかりと確認した上でその方に合った治療計画を提案しています。治療法を初めから限定せず、「インプラントを入れるならばどのような方法が良いか」「この方には歯列矯正のほうが適しているのではないか」など、多様な選択肢の中から考えているんです。

Qインプラント治療にはいくつかの方法があるのですか？

A

▲患者のライフスタイルに合わせた治療を提供

歯や歯茎の状態にもよりますが、例えば当院では、「抜歯即時埋入インプラント」治療や、さらに仮歯までその場で装着する「即時荷重インプラント」治療も可能です。通常のインプラント治療でも通院回数の軽減に努めていますが、これらの方法ならばさらに患者さんの負担は少なくなるでしょう。1本から数本程度のインプラントの埋入にかかる時間は約30分です。また複数本の欠損がある場合、そのすべてにインプラント治療を施す方法もあれば、入れ歯やブリッジと組み合わせて行う方法もあるんですよ。インプラントは自由診療ですから、費用や期間は事前にしっかりとお伝えし、患者さんが納得して治療を選択できるよう心がけています。

Q治療後のメンテナンスについて教えてください。

A

▲マイクロスコープを活用し、治療の見える化に注力

私はインプラント治療を終えた患者さんに「ここからがスタートです」とお伝えしているんです。どのような歯科治療でもその後のメンテナンスは不可欠ですが、特にインプラントは人工物という特性上、天然歯に比べて免疫機能が弱くなります。つまり、歯周病になると一気に進行してしまうんですね。そもそも歯を失う原因の多くは虫歯や歯周病ですので、より一層の注意が必要です。当院では歯科衛生士によるブラッシング指導にも注力し、一人ひとりに合ったケアグッズを提案しています。インプラントを含めた口腔内全体を良好に保てるよう、ご自宅でのケアと定期的なメンテナンスを強く推奨しています。

Qインプラント治療の際、どのようなことを大切にしていますか？

A

▲インプラントを長持ちさせるためには定期的なメンテナンスを

必ずしも決まった方法や工程にこだわらず、お口の状態や生活スタイルに合わせた柔軟な提案をしたいと考えています。不規則な職業の方や、海外在住でたまに帰国される方など、当院の患者さんの生活スタイルはさまざまです。費用や時間をどれだけかけられるかもそれぞれ。歯科治療に苦手意識があればできる治療から始めたり、抜歯や埋入に不安を感じる方ならば、麻酔が得意な歯科医師と連携して鎮静剤を用いて治療を行ったりすることもあります。大切なのは「なぜ歯を失ってしまったのか」を考え、再発しないお口をつくること。患者さんが安心して治療を受けて、その後も無理なく通院できるよう、一人ひとりに合わせたプランを提案しています。