越智 博 院長の独自取材記事
HAKUデンタルクリニック
(松山市/北久米駅)
最終更新日:2021/10/12

松山IC近く、松山市内や隣接の砥部町エリアからもアクセスしやすい場所に「HAKUデンタルクリニック」が開業。越智博院長が、安心して訪れることのできる落ち着いた空間づくりに心を砕いたという院内は、白とグレーと木目を基調とし、モダンでありながらぬくもりも感じさせる空間だ。世代を問わず多くの患者に対応できるバリアフリー仕様で、子どもや赤ちゃん連れでも安心して来院できるよう、トイレにはおむつ交換台も用意。3つある半個室の診察室は、2部屋が治療用で1部屋がメンテナンス用。訪問診療にも力を入れていく予定だという。丁寧に患者の声に耳を傾ける越智院長の優しい物腰も、地域の人々に信頼されるかかりつけ歯科になることを予感させる。開院前の今の想いを越智院長に聞いた。
(取材日2021年3月12日)
幼い頃からの夢をかなえて歯科医師に
なぜこの場所に開院されたのですか?

出身は今治市なので、土地勘があるかというとそうでもないのですが、もともと松山に母方の祖父が住んでいて、小さい頃よく遊びに来ていたんです。父が今治で歯科医院を開業しているのですが、そちらは兄が継ぐかもしれないという思いもあり、だったら自分は小さい頃からよく遊びに来ていた松山で開業しようかなと思ったのがこの土地を選んだきっかけです。実は、「越智」というのも母方の姓なんです。母方の姓が途絶えてしまうということで、名乗ることにしました。姓にしても、松山という土地での開業にしても、母方との縁が深い人生を歩んでいるのはなんだか不思議です。
歯科医師をめざされたきっかけを教えてください。
やはり父の背中を見て、というところが大きいでしょうか。小学生ぐらいの頃には、すでに「将来の夢は歯科医師になること」と決めていました。兄も同じく歯科医師になりたいと小さい時から言っていたので、歯科医師への道はいつもすぐ傍らにあって、それ以外の夢の入り込む余地がなかったという感じです。
これまで研鑽を積んできた分野、得意な分野を教えてください。

審美的な治療というか、見た目の美しさをつくることを得意としています。コンポジットレジンといって、白くて歯と同じような見た目に仕上げることのできる詰め物があるんですが、これまで銀歯が入っていた方などにこの処置を施すと、見た目の印象が変わるので、喜んでいただけることが多いですね。やはり、治療に来られた患者さんが喜んでくださるとこちらもうれしいです。開業前に3年ほど勤務していた歯科医院ではインプラント治療や矯正、訪問診療など幅広く経験を積ませてもらいました。ここには歯科用CTなどの設備がまだないので、インプラント治療を行うことはできないのですが、ゆくゆくは歯科用CTとともに導入していけたらと考えています。
行くのが嫌じゃない、通いたいと思われる歯科医院に
どんなクリニックにしていきたいですか?

受診のハードルの低い、気軽に受診できるクリニックにしたいですね。ざっくばらんになんでも相談してほしいです。昔から私は年齢より若く見られることが多く、穏やか、優しい、というようなことも患者さんや学生時代の友人、同僚からよく言われるので、きっと初めての方も緊張せずにいろいろなことを話していただけるのではないかと思います。クリニック全体の雰囲気もやわらかいものにして、歯科医院嫌いだった人でも、安心して通い続けることのできる、そういう場所でありたいと思っています。また、訪問診療にも取り組んでいく予定で、なかなか外出できない高齢の方やご病気の方などにも気軽にご連絡いただける、地域のかかりつけ医になっていけたらというのも一つの目標です。矯正など当院で対応できないことについては専門のクリニックを紹介する予定ですので、ほかの医療機関との連携も大切にしていきたいですね。
どんな患者さんに来てほしいですか?
繰り返しになりますが、これまで痛い思いをしたり、相談できなかったりして歯科医院嫌いになってしまったという方に、ぜひご来院いただきたいですね。勤務時代からずっと、きちんと丁寧に説明をして、あとで「聞いてなかった」というような思いを患者さんが抱かないようにすることを心がけてきました。治療には信頼関係が大切だと考えています。そして、治療が終わるとすべて終わるのではなく、そこから日々のケアが始まっていきます。口の健康を守っていくためには、日々のケア、継続的なメンテナンスが大切になってきますので、定期的に通いながら、小さなことでも気になることは気軽にご相談いただきたいです。
小児歯科も診療されるとのことですが、お子さんへの診療ではどんなことに気をつけていこうとお考えですか?

小さい時に「痛かった」という印象が強く残ってしまうと、歯科医院嫌いになってしまい、予防的ケアやメンテナンスが難しくなってしまうと思うので、行きたくない場所にならないように、意識をしていきたいですね。そのためには例えば、治療を始める前にまずは何回か通ってもらい場所に慣れてもらうことも必要かもしれません。このクリニックをつくるにあたっては、患者さんがほっとできるような、明るく居心地の良い雰囲気の院内になるよう内装を考えました。通常の待合スペース以外にも、キッズ専用の待合スペースも設けているので、お子さんも親御さんも周りを気にせずゆったりとした気分で待ち時間を過ごしてもらえると思います。ハード面、ソフト面の両方からお子さんの気持ちに寄り添っていこうと考えていますので「ここは痛かったり嫌なことはしない、安心な場所なんだ」と思ってもらえたらうれしいです。
継続ケアの大切さを伝え続ける
勤務医時代、印象に残っている患者さんのエピソードなどありますか?

大阪での勤務時代に、以前かかられていた歯科医院で痛い思いをされ、痛みが出るまで受診しないような状態になっていた患者さんがいました。その方が、私と出会ってから継続的に通院をしてくださるようになったのです。松山に行く際、その方が「松山まで通いたい」と言ってくださった時は、信頼関係を築くことができたのだな、と本当にうれしくなりました。治療のその先、定期的なメンテナンスまで末永くフォローしていきたいと思っているので、これまでなかなか受診継続できなかったという方が継続して通ってくださるとやはりうれしいですし、やりがいを感じますね。これからここで出会っていく患者さんとも、末永く定期的に通っていただけるような信頼関係を築いていきたいと思っています。
患者さんに接する際に大切にしていることを教えてください。
優しく、丁寧にということでしょうか。院内には、周りの目などを気にせずお話しいただけるようにカウンセリングスペースも用意しました。これまで患者さんからは「話をよく聞いてくれる」「優しくて説明が丁寧」といううれしいお声をいただくことが多かったので、ここでも常に聞く耳を持ってご希望をよく聞き、丁寧な説明をして、納得感を持っていただいた上で治療をしていきたいと思っています。それでもやはり、なかなか言いにくい、というような時には問診票などに「痛みに弱い」というように記載いただければ、早めに麻酔を使うなど痛みに配慮することもできます。皆さまのお声をしっかり拾えるよう、いろいろな工夫をしていきたいですね。また、このコロナ禍の中で感染症の不安への配慮は欠かせません。器具などの滅菌・消毒などはもちろん、常時の換気や口腔外バキュームを使うなど飛沫対策も徹底しています。安心してご来院いただきたいと思います。
読者へのメッセージをお願いします。

心配事があるけれど、今通っている歯科医院ではなかなか相談しにくい、という方がもしいらしたら、お話だけでも構いませんのでどうぞ気軽にご相談ください。歯の治療は、治療が完了したら終わりではありません。定期的に受診、メンテナンスをすることで良い状態を長く保つことが期待できます。歯石の付着を考えると3~4ヵ月に1度の来院がベストだと思いますが、状態のいい方でしたら半年に1度程度でも大丈夫です。お困りのことがあるときもないときも、ぜひお気軽に定期的に足を運んでいただければと思います。口の中をお手入れして清潔な状態を保ち、しっかり噛める歯であれば、食事もおいしく感じます。おいしい食事は毎日の楽しみとなり、全身の健康維持にもつながるでしょう。ご高齢の方やお体の不自由な方で、来院が難しいという方には訪問診療も行いますので、まずはお気軽にご相談ください。多くの方との出会いを楽しみにしております。