大草 洋 理事長の独自取材記事
海老名おおくさ泌尿器科クリニック
(海老名市/海老名駅)
最終更新日:2025/10/17

海老名駅から徒歩5分の「海老名おおくさ泌尿器科クリニック」。大草洋理事長は北里大学で泌尿器科全般の診療に携わり、「生まれ変わっても泌尿器科を選ぶ」と語るほどこの道に誇りを持つ。泌尿器科が少なかった海老名の地域医療に貢献したいという思いから2020年に開院。ファミリー層が多い海老名の特性に合わせ、子どもから高齢者まで全世代の診療体制を整えた。大草理事長と泌尿器科の各分野のスペシャリストがタッグを組み、専門性の高い診療の提供に努める一方で、「当たり前のことをちゃんとやる」という真摯な姿勢を貫く。患者の話を遮らず最後まで聞き、顔と目を見てコミュニケーションを取ることを大切にする大草理事長に、地域医療への思いと診療へのこだわりを聞いた。
(取材日2025年9月26日)
全世代の泌尿器科診療を担う使命感
海老名で開業された経緯をお聞かせください。

海老名には泌尿器科が少なかったこともあり、地域医療に貢献したいという思いがありました。相模大野で「おおくさ泌尿器・内科クリニック」を開院した際に、海老名地域から多くの患者さんが来院されていたんです。そこで海老名に新たにクリニックを作れば、地域の方々の利便性が向上すると考えました。海老名は今マンション開発が進み、若い世代が増えている活気ある街です。実際に開院してみると、20代から50代の患者さんが6割を占めています。従来の泌尿器科は高齢者がメインというイメージがありますが、当院では若い世代のニーズにも応えられる体制を整えました。子育て世代も多く、小児泌尿器科の需要もあるため、全世代に対応できることがこの地域での私たちの役割だと考えています。
北里大学での経験は現在の診療にどう生かされていますか?
大学病院では前立腺肥大症の手術、腎がん、膀胱がん、尿路結石など、泌尿器科のあらゆる手術と外来診療に携わってきました。分業制で専門が限定されがちな中、私は全範囲を経験できたことが強みになっています。何より大きいのは、病気を見つけた時に「その先にどんな治療があるのか」を熟知していることです。各治療法の内容や予後まで把握しているからこそ、患者さんに適した医療機関や専門の医師が紹介できます。単に病院に送るだけでなく、その方に合った治療の道筋を示せることが開業医として重要だと思います。大学病院での幅広い経験が、今の診療の基盤になっています。
泌尿器科を選んだ理由と、この仕事のやりがいは?

医学部卒業時から外科系に進みたいと思っていました。泌尿器科を選んだのは、外科的な要素と内科的な要素の両方を持つ診療科だったからです。手術もできて、薬物治療も行える。今では「生まれ変わっても泌尿器科を選ぶ」と思うほど、この道に誇りを持っています。外科系の魅力は、自分の手で直接的に患者さんを支えられることですね。治療の結果がはっきりと見え、そして何より、患者さんの生活の質に深く関わっていることを実感できます。手術して終わりではなく、その後の人生まで含めて患者さんと向き合えます。排尿の問題は生活に直結しますから、問題の改善をめざせることは大きなやりがいですね。
専門知識を持つ医師のチームで実現する包括的な医療
海老名ならではの患者層と診療の特徴を教えてください。

若い世代では性感染症の検査や男性のブライダルチェックで来院される方が多くいらっしゃいます。結婚前に念のため調べたいという方も増えています。もちろん高齢者の前立腺肥大症や尿漏れ、女性の膀胱炎、頻尿、過活動膀胱なども診療しています。また、子どもの夜尿症や亀頭包皮炎にも対応します。全世代のさまざまな症状に対応しているのが当院の特徴。特に小児泌尿器科は診療しているクリニックは数少ないこともあり、お力になれるのではないかと考えています。どんな疾患でも「やるからにはちゃんとやる」という姿勢で取り組んでいます。地域のニーズに応じて柔軟に対応することが、開業医の使命だと考えています。
専門知識を持つ非常勤医師による診療体制について詳しく聞かせてください。
私以外に3人の泌尿器科の医師が非常勤で診療にあたっています。小児泌尿器科の西先生は神奈川県立こども医療センターの部長で、ここで診て手術が必要な場合は、そのまま向こうで手術してもらえる連携体制を構築しています。田畑先生は北里研究所病院の部長で前立腺がんの専門家、村本先生は透析も手がけており泌尿器科全般に対応できる先生です。私の北里大学医局時代の仲間ですので、長年の信頼関係があります。なので特別な工夫をしなくてもあうんの呼吸で連携が取れているんです。各分野のスペシャリストが集まることで、専門性の高い医療の提供に努めています。
診療で大切にしていることは何ですか?

患者さんの話を遮らずに聞くこと。これが一番大切です。患者さんの話を丁寧に聞いた上で適切なアドバイスをすることを大切にしています。そして良いことも悪いこともきちんと伝えます。基本的なことですが、これが医療の原点だと思っています。電子カルテの時代で画面ばかり見てしまいがちですが、クリニックだからこそ患者さんの顔と目をしっかり見て話すようにしています。病院との違いはまさにここにあるのではないでしょうか。患者さんが何か不安や思いを持って来院されているのに、その不安や思いを持ったまま帰さない。「当たり前のことをちゃんとやる」それが私のモットーです。
気軽に相談できる泌尿器科をめざして
泌尿器科受診のハードルを下げるための取り組みは?

海老名には泌尿器科が少なかったので、泌尿器系の症状でも内科に行ってしまう方が多いんです。ですが、泌尿器科を専門とする医師にちゃんと診てもらうことが大切。泌尿器科は受診しにくいイメージがありますが、一度来ていただければ、そんなにハードルの高い科じゃないことがわかっていただけるはずです。受診のタイミングについては「ご自身が困ったら受診する」というシンプルな基準でいいと考えています。テレビやインターネットの情報に惑わされる必要はありません。自分が困った時、それが受診のタイミングです。まずは気軽に相談に来ていただきたいですね。
今後の目標と地域への思いをお聞かせください。
泌尿器科で困った時に、まず頭に浮かぶクリニックになりたいですね。どこに行ったらいいんだろうと悩まずに、パッと思いつくような存在です。そのためには実績の積み重ねが必要だと考えています。スタッフにも基本を大切にしてもらっています。あいさつをしっかりする、受け答えをきちんとする、人の顔を見て話す、こうした当たり前のことを全員で実践していく。一人ひとりの患者さんに一生懸命接し、丁寧な診療を続けていくことが何より大切。地域の皆さんに信頼されるクリニックをめざして、これからも歩んでいきたいと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

症状について他人がどう言うかではなく、ご自身が困るようだったらとりあえず相談してほしい。それが一番のメッセージです。泌尿器科は検査がありますので、受診の際は直前のトイレを控えて来てくださいね。病院に行くほどではないかなと思うようなことでも対応できます。まず相談していただいて、専門的な治療が必要であれば、その方にふさわしい医療機関を紹介します。病診連携もしっかり構築していますので安心してください。気軽に足を運んでいただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは男性のブライダルチェック/1万5000円~