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江原 佳奈 院長の独自取材記事

かなデンタルクリニック

(町田市/玉川学園前駅)

最終更新日:2019/08/28

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玉川学園前駅から徒歩10分。「かなデンタルクリニック」の江原佳奈院長は、閑静な住宅街で開業以来21年間、地域の患者に密着する歯科診療を続けてきた。安心感を与えるような穏やかな語り口で迎えてくれる。清潔で明るい院内には風景などの写真が飾られているが、これはある患者が定期的に異なる作品を持ってきてくれるものだという。そのようなところからも、医院と患者との距離の近さ、親しみの持ちやすさの一端が伝わってくると言えるだろう。かかりつけ医の存在意義を痛感している江原院長は、何よりも歯の健康のトータルケアというものを重視しているそうだ。あちこちの歯科医院に行かずとも、この地域で健康を維持できるような診療を、との思いを聞かせてもらった。
(取材日2016年4月7日)

新人時代、優しい患者に励まされたことが初心

歯科医師になろうと思ったきっかけをお聞かせください。

歯に関していくつか疑問に思った出来事が影響しているのかもしれません。私は実は、小さい頃には噛み合わせが悪かったんです。ですので、どうして私だけ噛み合わせが悪いのだろう、と疑問に思ったのが最初のきっかけですね。他にも、歯みがき粉のコマーシャルで家族でそろって歯みがきをする姿が映っているのを見て、歯にまつわる常識って、家の内と外とでは違うな、不思議だなと感じまして。そのようなところから歯に興味を持つようになり、だんだんと歯科医師という仕事にも興味を持つようになっていったんです。

これまでに、歯科医師として転機になるような出来事はありましたか?

大学卒業後、東京医科歯科大学の第2口腔外科につとめました。初めての病棟勤務で右も左もわからず、もがいていましたね。新人は基本的にはそうかもしれませんが、一生懸命やっているけれど、少し空回りしていた面もあったと思います(笑)。そんな中、印象的な患者さんとの出会いがありました。口腔がんの手術によって舌をすべて摘出された方なのですが、舌がないので話すことはできません。それでも検査のために血液を取る際、私がうまく処置できると指でマルをつくり、良かったという意味のことを伝えてくださるなど、すごく優しかったんです。その方が亡くなった際に残されていた感謝の手紙には私の名前も記してありました。恐縮しましたが、未熟でも多少なりとも人の役に立てる喜びを教えていただき、励ましてもらった気がします。今でもそのときの思いを振り返ると頑張って勉強しなければと身がひきしまります。

どのような経緯で、開業を決断されたのですか?

大学病院に勤務していた頃、たまたま2件、女性院長が新規に立ち上げる歯科医院に関わらせてもらったんです。特に2件目の方はお子さんを産んですぐに開業されていました。どうして子育ての忙しい時期に開業したのかを訊いたら、この時期の方がかえって時間を調整しやすいので、とのことでした。そんな理由での開業が新鮮に思えました。その女性ドクターたちが患者さんの目線に近い診療をされていたことも、開業医に魅力を感じた理由の一つで、私も自分のできる範囲の中で、自身の思う診療をやりたくなったんです。ただ、実際に開業してしばらく経つと、患者さんにとって居心地の良い場であるだけでなく、スタッフが長く働ける環境をつくらねばとも思うようになりました。日々働いてくださるスタッフも含めた安定感があればこそ、良い診療が実現できます。そのためには融通がつくようある程度規模の大きさも必要と思い、だんだんと大きくなっていきました。

介入しすぎず、でも、必要な時には声をかける

診療のモットーをお聞かせください。

地域のかかりつけ医として、長い目で見た診療を心がけています。専門性の高い治療の際には、専門病院が必要でしょう。しかし、「ある部位と別の部位の治療では担当した病院が違う」といった治療を重ねすぎれば、連携が取れず、長い目で見たフォローが難しくなりがちなのです。口の中の健康は、処置後いかにメンテナンスを続けられる生活をするか、そもそも悪くなる前にどう予防するかをどれほど実践するかで変わってきます。そのため私は、かかりつけ医としてトータルケアをしていくべきと考えています。高度な技術を要する治療に関してもできるだけしっかり対応できるようにし、この歯科医院一つで地域住人のお口の健康を守れたらと思っています。

かかりつけ医という立ち位置で予防歯科に取り組まれているのですね。

虫歯や歯周病は、生活習慣の改善で防げる可能性も高いのです。歯の磨き方をはじめ、噛みしめの癖を直すための口の周りの筋肉の鍛え方まで、丁寧に助言するようにしています。患者さんの負担になってはいけませんので、あまり介入しすぎず、でも、必要な時にはお声がけをするという感じですね。食事や生活習慣などへのアドバイスをどこまで許容できるかには個人差があります。難しいところですが、生活の質の向上につながりますので必要なときには踏み込むようにしています。心配りという点では、通院が大変でないかも気を付けてみています。ごく身近な例でいえば診療の予約を忘れそうな方には、事前に電話をしたりもします。ご高齢で歩くのがきつそうな患者さんがいらっしゃれば、スタッフの手が空いている時には駅までお送りすることもあります。「これ以上は歯科医院の仕事ではない」と境界を定めすぎないようにし、その人にあった接し方を心がけています。

患者さんからよく質問されることは何でしょうか?

歯磨剤(歯みがき粉)は何を使えばいいかをよく訊かれます。実は使い分けも大事なんです。口が乾燥し、汚れが粘膜に付着しているご高齢の方には、保湿剤を使ってふやかしながらお掃除する、というように。研磨剤も、粒子が粗いものだけでは汚れは取れても表面を傷つける面がありますし、仕上げ用の粒子が細かいものだけでは歯垢が取れないのです。歯垢は体の皮膚につく汚れとは違って粘着性が強く、歯みがきをしても口の中が粘ったままでは、汚れを口の中で移動させるだけにもなりかねません。ですので、かかりつけの歯科医院に診てもらった際に、今使っている歯磨剤を使い分けるべきなのですね。この1本だけでいいということはあまりないのです。

高齢者への診療の奥の深さを知り、往診を始めた

患者とのコミュニケーションで特に意識していることは、何でしょうか?

月並みな言い方ですが、とにかく丁寧にお話を聞いて、丁寧に受け答えをするようにしています。これは、スタッフにも伝えていることです。あまりにも馴れ馴れしくするのではなく、お子さんだったらできるだけ下の名前で呼んだりしながら、○○ちゃん、とこちらから近づくように。ハラスメントにならない程度の優しいボディタッチもするようにしています。ご高齢の方なら、腕や肩に触れてスキンシップを加えながら、お話を伺うのです。あまり長々とは聞けないまでも、少しでもお話を聞く余裕を持つ姿勢を持ったクリニックに、と考えています。

通院が困難な患者のために、往診もされていますね。

往診するきっかけになったのは、あるご高齢の患者さんとの出会いでした。入れ歯を調整するためにいらっしゃり、通ってくださるようになったその方のご自宅を訪問する機会があったのです。食事の様子を見させていただきました。すると、口からぼろぼろと食事がこぼれていても、患者さんの家族は「食べられている」と判断されていたのです。その方はしばしばショートステイもされていたのですが、その施設でも不自由な手で一生懸命口まで食事をもっていくものの、口からこぼれてしまい、エプロン一杯に食べこぼし疲れ果てた姿を見たときは歯科医師としてショックでした。自分は入れ歯を作るのみならず、しっかり使いこなしているかまで含めた診療をしなければと思ったんです。その時に高齢者に対する診療の奥の深さを知り、次第に往診もするようになっていきました。

そのような思いで往診を行っているのですね。

往診は、たくさんのニーズがあるからやろうと思ったというわけではないんです。最初は今お話をした患者さん1人だけでも、その方に必要だと思ったからこそ、すぐに往診のためのポータブルのユニットをそろえました。勉強をし、ケアマネージャーの資格も取りました。今ではその方以外の往診も行っていますが、あくまでこの地域の患者さんが当院に通えなくなった際にはその続きで往診しましょう、という位置づけです。今後も地域の患者さんにとって身近な存在でありながら、長い人生をともにお付き合いできる医院でありたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正/永久歯 60万円~80万円
インプラント治療/1本 26万5000円~
(すべて税抜き)

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