全国のドクター8,939人の想いを取材
クリニック・病院 160,774件の情報を掲載(2021年9月29日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 茅ヶ崎市
  4. 茅ケ崎駅
  5. つや子プライマリーケアクリニック
  6. 田中 つや子 院長

田中 つや子 院長の独自取材記事

つや子プライマリーケアクリニック

(茅ヶ崎市/茅ケ崎駅)

最終更新日:2021/03/11

197880 top

茅ケ崎駅前に「つや子プライマリーケアクリニック」を開設した田中つや子院長。子育てのために家庭に入ったが、医師に復帰して在宅診療に関わるように。高齢者を診る中で総合診療の必要性に気づき勉強を始めたという。湘南藤沢徳洲会病院、茅ヶ崎徳洲会病院を経て、地域の患者たちの要望に応える形で開業した。クリニックでは総合的に診療を行うべく、風邪や頭痛、花粉症から、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の管理、甲状腺疾患の治療など幅広い診療に携わる。女性医師が仕事を続けやすい環境づくりなど後進のサポートや、子どもたちとの交流にも力を入れる。「70代80代のサーファーが100歳まで波に乗れるように、かかりつけ医として支えたい」と語る田中院長に、診療の特徴や思いを聞いた。
(取材日2021年3月4日)

茅ケ崎駅前で、幅広く外来診療と在宅医療を展開

「プライマリーケアクリニック」とは、どのようなクリニックなのですか。

1

プライマリケアとは、症状だけではなく、患者さんを一人の人間として捉えてその方の体や心が抱える問題を総合的に診る医療です。当院は幅広い治療に対応する総合診療と、在宅医療への対応を通して、さまざまな症状や悩みに幅広く対応していくのが特徴です。例えば風邪やインフルエンザ、腹痛、嘔吐、下痢といった急性症状から、糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風などの生活習慣病の診断・治療・管理、アレルギー症状や頭痛、便秘、貧血なども幅広く診療しています。 かかりつけ医として、頭のてっぺんから爪の先まで全部を診て、必要性があれば専門の医療機関に送るというのが、プライマリケアの医療スタイルです。在宅医療に関しては、湘南藤沢徳洲会病院が在宅後方支援を受け入れてくれており、また専門的な血液内科の診療が必要な場合は、湘南鎌倉総合病院に紹介するなど病診連携も整備しています。

では、先生のプロフィールを教えてください。

私は鹿児島出身で、父も祖父も医師でした。地方には、診療科の枠を超えて何でも診ることのできる医師が必要だなと感じていたことや、女性として自立したいとの考えから医師を志しました。その後、結婚して子育てが一段落した後に、勤務医に戻りました。高齢者の在宅医療を手がけるクリニックなどを経て、湘南藤沢徳洲会病院の総合診療部と在宅診療部の医長を務め、さらに新設された茅ヶ崎徳洲会病院の総合診療部と在宅診療部の部長を務めました。在宅医療に関心を持ったのは、おばあちゃん子だったのでお年寄りが好きだったことから。そして高齢者の医療に携わる中で、総合的な医療の必要性を感じるようになったのです。

こちらを開業したきっかけなどを聞かせてください。

2

還暦になり、体力的にも勤務医はハードだなと感じるようになり、しばらく休もうかと考えていたのですが、地域の患者さんたちが開業してほしいと言ってくださって、ご要望に応える形で開業しました。オープン後も皆さんが情報を広げてくださって、多くの患者さんが来院してくださっています。私も茅ヶ崎で暮らしていますが、気候も温暖で、人の心も温かくて住みやすいところなのです。都会に近いけれど、都会とは少し違った温かさや人情がありますね。ですから、院内も、病院という堅苦しいイメージではなく、地域の皆さんがくつろげる空間にしようと考えて飲み物サービスも用意しましたし、茅ヶ崎らしい海のイメージも取り入れました。私自身は、病院とクリニックで行う診療に変わりはないのですが、患者さんの方が、些細な症状でも遠慮なく気軽に来院されるようになったことは良かったなと思っています。

後進の女性医師のサポートや子ども問題にも取り組む

先生の専門は総合診療ということになるのでしょうか。

3

そうですね。もともとは血液内科を専門とする医師をめざしていましたが、在宅医療に関わる中で総合診療に興味を持つようになり、湘南藤沢徳洲会病院に勤務した時に、若い医師たちとは学問的にギャップがあると感じて勉強を始めたところ、とても面白くて(笑)。恩師や後輩も温かくサポートしてくれたこともあり、若い先生たちに混じって勉強を続けてきました。総合診療は幅広い知識が必要なので、50歳を過ぎてからさまざまな分野の勉強を始めて、わからないことは若い先生たちに何でも聞くようにしながら勉強しました。ですから、さまざまな分野の先生方と知り合いになれましたし、ネットワークがあるんです。

先生の診療方針について教えてください。

患者さんを自分の家族、肉親だと思って接しています。そして、患者さんという点だけでなく、線でつながったご家族とのお付き合いも大切にしています。在宅医療でも介護されているご家族のことも、自分の肉親だと考えてご家族の不安を取り除くことも大切な仕事だと思っています。印象的なエピソードとして、ずっと診ていた100歳の方を看取ったことがあります。亡くなられた時に、ご家族がそのおじいちゃまを囲んで、ごく自然に談笑されていて、100歳で安らかに亡くなるというのはこういうことなんだととても感動しました。これが私のめざしたい医療ですね。

女性ドクターの支援や、子どもの問題にも取り組まれてきたそうですね。

4

医療界はまだ男性社会といった面が残っていて、女性医師は出産や育児でキャリアが途切れることが多いのです。私も結婚や育児で医療を離れ、そこから復帰するまでがとてもつらかったので、勤務医時代から、子育て中の女性医師の支援に取り組んできました。女性医師が出産や育児で仕事を断念するのは、高齢化社会で医師が不足する中、とてももったいないと思うんですよ。キャリアから離れた医師が復帰するためのプログラムを作って現場への復帰を支援することや、仕事を続けやすい環境をつくることは社会にとっても有益です。「湘南女性医師の会」のまとめ役もしていますので、コロナ禍が収まったら、おしゃべり会なども再開したいと思っています。また、将来の社会をつくる子どもたちが健やかに育つように、貧困問題にも取り組み、養護施設などの子どもたちとも交流しています。

サーファーたちが100歳になっても波に乗れるように

先生の立場から気になることはありますか。

5

常に院内の感染対策などを徹底していますが、コロナ禍に関しては、ウイルスというより、漠然とした不安が広がっている印象があります。適切な知識を持って対応していただきたいですね。またお年寄りがさまざまな診療科に通院されていることも気になります。ご本人たちも通院に忙しく、薬もたくさん処方されて医療費もかかり、医療者も忙しくなる。そういう場合こそプライマリケア、つまり総合的な診療が必要だと思うのです。そもそも昔の医師は何でも診ていましたよね。戦後、医療が細分化して専門化が進みましたが、地域には、特に高齢者には一つの症状だけでなく総合的に診るかかりつけ医が必要だと思うんですよ。

では、これからの展望を聞かせてください。

今後も地域の皆さんとともに今までと変わらないスタイルで診療していきたいですね。かかりつけ医として、70代80代のサーファーの方たちが100歳まで波に乗れるように支えることが目標です。約束しているんですよ。早期発見のために血液による生活習慣病やがんの検査も始めました。また高齢の方だけでなく、中高生や親御さん、若い女性も何か心配事があればご相談いただきたいですね。特に甲状腺疾患は専門にしてきましたので、妊娠や出産を希望する方を支えていきたいと考えています。将来的には小児科の先生にも診療に加わってもらう予定です。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

6

頭痛から足の爪の水虫まで、気になる症状や不調があれば、医師ではなく友人だと思って、気軽に相談してください。「どの診療科に行けばいいのかわからない」「とりあえず医師や看護師に相談したい」という場合も、まずは受診していただければと思います。例えば、ご高齢の方で、気のせいや年のせいと片づけられていた症状が、甲状腺機能の低下が原因ということもありますし、ストレスが原因ではなく病気が原因のこともあります。また女性医師に限らず、女性は子育てなどでキャリアを諦めることもあるかと思いますが、私のように子育てが終わってから、再スタートすることもできるので諦めないでほしい。そんな女性たちを支援する仲間たちもいますので、一人で悩まず相談してください。そして女性の医療者も、女性も男性も仕事を続けやすい暮らしやすい社会をめざしましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ABC検診/4000円

Access