全国のドクター13,939人の想いを取材
クリニック・病院 156,803件の情報を掲載(2025年7月15日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 宮崎県
  3. 宮崎市
  4. 宮崎神宮駅
  5. てっぺいこども歯科
  6. 港 哲平 院長

港 哲平 院長の独自取材記事

てっぺいこども歯科

(宮崎市/宮崎神宮駅)

最終更新日:2022/08/05

港哲平院長 てっぺいこども歯科 main

宅地化が進む宮崎市大島町。その幹線道路から1本入った場所に「てっぺいこども歯科」はある。ファミリーカーなどの大きな車でも通院がしやすいよう、同院の駐車場は広い。建物正面の港哲平院長の顔を模したロゴが印象的で、手書き風の文字にも温かみが感じられる。出迎えてくれた港院長も、ロゴマークそのままに気さくで受け入れてくれる雰囲気。患者と信頼関係を築き、患者にとって何がより良い選択かを常に考えていると話す。患者の様子や状態、背景にある家庭環境なども考えながら治療を進めているという港院長に、小児歯科医師をめざしたきっかけやこれまでの経験、クリニックの特徴についてたっぷりと語ってもらった。

(取材日2022年6月21日)

小児歯科が不足しているエリアに開院

この地域に開院しようと決めたきっかけは何ですか?

港哲平院長 てっぺいこども歯科1

当初は実家近くのエリアに開院しようとも考えていましたが、せっかくなら小児歯科が不足しているエリアにしようと思いました。この地域の方が小児歯科に通うとなると、いくら車があるとはいえ通院が大変でしょうから。それから、宮崎は車社会な上に、小さいお子さんのいるおうちは大きなファミリーカーに乗っている方も多いので、広い駐車場は必須だと考えていました。当院は幹線道路から1本入った場所ですし、車での通院はしやすいと思います。近くにショッピングモールがあるので、治療を終えたらショッピングモールで食事や買い物、という流れの患者さんも少なくありません。それを励みに治療を頑張るお子さんもいらっしゃいます。

どのような患者さんが多いですか?

やはり地域の患者さんが多いですね。ただ、住吉や佐土原から来院される患者さんもいらっしゃるので、初めは驚きました。もしかしたら、小児歯科は自分が思っている以上に求められているのではないかと思います。あとは、ほかの歯科医院で泣いたり暴れたりして診察できなかったお子さんがご紹介で来られるというケースもあります。やはり子どもは歯科医院が苦手ですからね。怖がりのお子さんでも小児歯科の雰囲気で練習をしていくことで治療ができるお子さんもいらっしゃいます。患者層としては、当院の近くに保育園が多いこともあり、低年齢のお子さんが多いです。あとは当院のネーミングやロゴの影響もあるかもしれませんね。もちろん、中学生や高校生も歓迎しています。

この地域の患者さんの特徴はありますか?

港哲平院長 てっぺいこども歯科2

市の1歳児健診などをきっかけに来院される方が多く、子どもの健康にしっかり目を向けている熱心な保護者さんが多い印象です。予防目的で来られるお子さんもたくさんいて、子どもには虫歯になってほしくないという気持ちが強いんだと思います。だいたい3歳ぐらいまで虫歯は少ないんですが、私はその後を大切にしていきたいと考えています。早いうちから歯科医院を定期的に受診しお口の中をチェックしてもらうことは大切です。近年、お子さんの歯並びを気にして来院される方も増えていますね。

義歯治療を学んで知った小児歯科の大切さ

歯科医師を志したきっかけや、小児歯科を専門にしようと思われた理由は何だったのでしょう。

港哲平院長 てっぺいこども歯科3

父から資格のある仕事をしたほうがいいと言われ、当時高校生だった私は「資格=医療」だと考え、歯科医師になろうと決意しました。大学時代は座学よりも実技のほうが好きでしたね。特に特別養護老人ホーム内の歯科医院でのアルバイトが楽しかったです。大学で義歯について学び、特養のバイトをするうちに義歯を必要とする重度の虫歯や歯周病を予防するにはどうしたらいいのか考えるようになりました。そこで行き着いたのが小児歯科です。子どものうちから歯磨きや定期検診の習慣をつければいいのではないかと思いました。それに、義歯をはじめいろんな治療をする上で何よりも治療開始前・治療中のその方とのコミュニケーションが何よりも大事だと感じ、患者さん一人ひとりに合った医療の必要性をすごく大切にするようになりました。コミュニケーションをしっかり取って患者さんが求める治療することのほうが大事で何よりそれがとても楽しかったんです。

勤務医時代の経験で、印象に残っていることはありますか?

大学卒業後勤務した宮崎市大塚台にある「矯正・小児ひまわり歯科」は、歯科医師だけでなく、スタッフもすごく勉強する歯科医院でした。私はもともと勉強が好きではなく、自分から勉強することは当時ほとんどなかったと思います。でもそのクリニックで働くようになり、勉強熱心なスタッフに引っ張ってもらうかたちで勉強するようになりました。本当に、私はいい師匠とスタッフに巡り会えたと思います。子どもの患者さんとまともに接することができるようになるまで2年かかりました。自分の殻を破らねばと、苦戦していた時期でもありましたね。子どもはストレートで素直ですから、こちらも素直である必要があります。うそをついてもすぐに見破られるんです。コミュニケーション技術についてもしっかり学ばせていただきました。

診察する上で、心がけていることはありますか?

港哲平院長 てっぺいこども歯科4

当院の患者さんはお子さんですから、患者さんに嘘をつかないことですね。例えば麻酔をするときに、まったく痛くないということはありません。なので、「ちょっとだけ痛いよ」と伝えて麻酔を打ちます。お子さんを相手にする診療のテクニックとして、注射器を見せずに注射するという方法がありますが、あえて見せて行うこともあります。隠すことなくこちらの手の内を見せることで、患者さんと少しずつ信頼関係を築いていくんです。それに、痛いと伝えた処置を乗り越えれば、患者さんの自信にもつながります。あと、無理な治療はしません。患者さんの状態を見て、大丈夫そうであれば今すぐ治療したり、そうでなければ経過観察することもあります。患者さんが無理なく通える歯科医院をめざしています。

小児歯科の経験が大人になっても生かせるように

お子さんを診察するのは大変だと思いますが、先生独自のテクニックなどはありますか?

港哲平院長 てっぺいこども歯科5

テクニックですか……。テクニックと言えるものは特にないですね。とにかくトータルで見て、患者さんがおいしくごはんを食べられたらいいなと思っています。小児歯科を志して最初の頃は、痛みを取ってあげたい・治療してあげたいという思いが強くて、押さえつけてでも治療していました。今はよほどの緊急時以外は無理に治療はしなくなりました。完璧ではないですが、私が患者さんの様子を読み取れるようになってきたんだと思います。押さえつけるような治療は自然と避けられるようになってきました。今は逆に、患者さん個人個人のキャラクターに合わせて、少しでも楽しく一緒に乗り越えていけるよう治療に向かっています。

小児歯科ならではのエピソードがあれば教えてください。

ずっと通ってくれているお子さんの成長が見られるのは、やはり小児歯科を含む小児の診療ならではだと思います。当院は小児歯科クリニックなので成人した患者さんの治療はお断りしているんですが、成人した元患者さんから、電話で歯の相談をされることもありました。成人しても頼ってもらえるのは喜ばしいことですし、私が理想とする「親元を巣立った後も、自分で自身の歯を気にかけて、自分から歯科医院に通える」という状況が実現していることがうれしかったですね。私の自信にもつながりました。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

港哲平院長 てっぺいこども歯科6

その子にとって、何がより良いものなのか、患者さんご自身だけでなく、ご家族、そして私と当院のスタッフ全員で一緒に考え、協力していきたと思います。当院は、患者さんの家庭環境はさまざまだということを念頭に置いて治療・指導しています。歯のことを考えればジュースを飲まないほうがいいのは当然です。しかしジュースを飲むことで心が落ち着くお子さんもいらっしゃいます。だったらジュースを飲ませないのではなく、歯磨きをする・ジュースの種類を考えるといったほかの方法でベストを考えるんです。お子さんが成人した時に、歯だけでなく、全身の健康を考えられるような人になってもらいたい。われわれの仕事は治療だけではありません。小児歯科だからこそ、歯を通じて体の健康に目を向けられる意識を育てていきたいと考えています。

Access