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矢部 亨 院長の独自取材記事

水戸ライフ歯科クリニック

(東茨城郡茨城町/赤塚駅)

最終更新日:2024/07/10

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック main

勤務医時代、予防歯科の進んだスウェーデンやアメリカでの講習を通じて学んだ経験もある矢部亨院長は、自身が得た世界レベルの予防歯科の知見を地域の歯科診療に生かしたいと、2020年に「水戸ライフ歯科クリニック」を開業した。予防歯科に特化しているのは、「1本でも多くの歯を守り、生涯を通して健康なお口で過ごしていただきたい」という矢部院長の理念に基づいている。予防歯科の対象とする患者は0歳から後期高齢者までと幅広く、患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドのメインテナンスと適切な保存治療で、その理念の実現に向けて尽力する。「人生100年時代」を見据えて、地域の歯科医療に貢献する矢部院長に、クリニックで取り組んでいる具体的な予防歯科の内容や将来の展望などを聞いた。

(取材日2024年6月3日)

出身地の水戸エリアに予防歯科の重要性を広めたい

茨城町でも水戸市に近い場所で開業されていますが、この場所を選んだ理由はありますか?

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック1

私自身が茨城町の出身ということが大きいです。東京での開業も考えていたのですが、調べると世界水準の予防歯科を行っている歯科クリニックが水戸周辺にはあまりないことがわかりました。それならば自分が学んできたことを地元に還元したいと思い、こちらで開業することを決めました。この辺りはとてものどかでいいところなのですが、予防歯科の重要性を知らない患者さんも多いので、そこは広く地域に伝えていきたいと感じます。もちろん、健康への意識が高い方も多くいらっしゃいます。そんな患者さんは、わざわざ1つ、2つ隣りの市町村からも足を運んでくださいます。ニーズがあるのはうれしいことですね。

世界水準の予防歯科を行う歯科クリニックを開業することになった経緯を教えてください。

勤務医として最初に働いたのが同じような理念を持っている歯科医院だったんです。当時スウェーデンやアメリカでの講習を通して歯科治療を学び、海外の優れた歯科診療にふれることもできました。もし自分が開業したら、そのような世界水準の歯科診療を取り入れようとずっと考えていたんです。削ったり、詰めたりする治療だけを行っても、歯を失う虫歯や歯周病の原因を改善しないと、結局はまた悪くなってしまうというデータがあります。歯を守る上で何よりも予防が大切だという自身の思いもあって、今まで学んだ経験を生かして予防に特化した歯科クリニックを開こうと決意しました。さらに、地元と環境の近い予防歯科に特化した、富山県砺波市の歯科医院でも3年ほど勤務して、地域の予防歯科医療に15年以上携わる取り組みを学んでから当院の開業に至りました。

世界水準の予防歯科とは、どのようなものでしょうか?

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック2

日本の予防歯科でよく目にするのは「歯磨きをしましょう」「甘い物を控えましょう」といったものが多く感じます。当院では、リスク検査を行い、その人の「病気のなりやすさ」を把握しています。例えばインフルエンザの予防接種を打ってもかかる人もいれば、何もしなくてもかからない人もいます。それと同様に虫歯や歯周病は生活習慣病ですから、かかりやすい人とかかりにくい人がいるんです。そこを把握するとその人に合わせたオーダーメイドのメインテナンスを進めるための道筋ができます。予防歯科の取り組みが進んでいるスウェーデンのデータを見ると、80歳で残っている歯の数は平均で28本中22本。日本では80歳で平均15.6本なので日本よりずっと多いんです。適切なメインテナンスを行い、そのような世界水準のレベルで予防を行う歯科という意味合いで、当院は「世界水準の予防歯科」をめざしています。

患者一人ひとりに合わせたメインテナンスと治療を

オーダーメイドのメインテナンスは、どのように進めていきますか?

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック3

問診では、口腔内のことだけでなく体全体のことや喫煙などの生活習慣、家族背景やお仕事の内容も確認します。その後、口腔内の写真とエックス線撮影を行い状況を確認します。その上で、先ほど話したリスク検査で、虫歯や歯周病のなりやすさを調べ、その結果を反映させて、それぞれの患者さんに合わせたメインテナンスや治療の方針を定めるようにしています。また当院は担当制で、一人の患者さんを最後まで責任を持って治療する体制を取っています。

虫歯の場合は、どのような治療を行いますか?

なるべく歯を保存することを考えマイクロスコープなどを用いて、患者さんにとって最小限の負担で済むような保存治療をめざします。保存治療には小さな変化も見落とさない適切な検査と診断が必要なので、口腔内をきちんと見るためにマイクロスコープという肉眼の20倍以上拡大して見ることができる顕微鏡を使います。必要のないところを削りすぎないように、写真やエックス線検査装置、CTなども併用し、しっかりと状態を確認してから処置をしています。難しい治療や歯列矯正など専門性の求められる分野に関しては、それらを専門とする歯科医師と連携してチームで診療を行います。

地域では珍しい、完全個室で診療を行う理由を教えてください。

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック4

ヨーロッパで歯科医院を見学した時、基本は完全個室でした。歯科は歯を削る時にどうしても飛沫が散るので、感染症予防が大切です。日本では新型コロナウイルス感染症の流行でその意識が高まりましたが、ヨーロッパではずっと昔から個室で歯科治療を行うことで対策を取っていたんです。私もそれを取り入れたいと思い、当院では完全な個室を5部屋備えました。プライバシーが守られるところも個室の利点です。話し声が漏れませんし、お口のお写真をモニターで映すので、他の人に見られたら恥ずかしいと感じる患者さんへの配慮もできます。当院の個室は広さが十分あり、インプラント治療や外科処置も行えますし、チームで診療を行う際、複数の歯科医師が同時に立っても動きやすいスペースがあるため安心感もあると思います。

将来的に茨城県全体の歯の健康を向上させたい

歯の定期的なメインテナンスは、体全体の健康にもつながるのですか?

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック5

糖尿病や骨粗しょう症は、歯周病と関わりのある病気なので、事前の問診で把握するだけでなく、該当する患者さんのかかりつけ医に「口腔内がこの状態ですが、気をつけるべきことはありますか?」とお手紙を書くようにしています。この場所に開業したのは、近くに総合病院があることも理由の一つなんです。お口の状態から患者さんの他の病気の兆候を知ることも多くあって、そういう場合は専門の医療機関を診療することをお勧めしているんです。逆に、医科から紹介を受けて歯や歯周病の治療をすることもありますね。

予防歯科は、どんなきっかけで始めたらいいでしょうか?

始めるきっかけは、早ければ早いほどいいです。乳幼児でも歯が生えてきたらすぐに来ていただいて大丈夫です。スウェーデンの研究によると、30年間のメインテナンスを行う場合、若いうちから始めたほうが予防に有用というデータもあるんです。当院ではインプラント治療の際の上部構造にセラミックを用いるなど、口腔内に適した治療を行うこともできますが、何よりも自分の歯が残っているほうがいいですよね。0歳からご高齢の方まで生涯を通して健康なお口で笑うこと、会話をすること、食事をすることを楽しんでいただきたいです。ぜひ、いつでも予約を取ってご来院ください。お待ちしております。

将来の展望をお聞かせください。

矢部亨院長 水戸ライフ歯科クリニック6

現状、予約制でありながらも患者さんをお待たせしてしまうことがあるので、スタッフを増やすなどクリニックとしての総合力をもっと上げて、その課題をクリアしたいですね。私たちも研鑽を続けて、最善の歯科医療を提供し続けられる存在でありたいとも思います。また、私には一つ大きな目標があるんです。それは「茨城県は歯が健康な人が多い」と、データで示すことができるようになることです。残念ながら、今の茨城は平均よりも虫歯になる人の数が多いとされているんです。けれど、予防歯科を広げることでそれを覆したい。そのためには当院だけでは限界があるので、地域の同じ志を持つ歯科医師たちと連携して、ともに勉強会などで学び、地域全体の歯の健康の底上げをしたいです。他に、県外の先生方との勉強会も行っているので、例えば転勤になった患者さんを安心して紹介できるような全国的なネットワークも構築していけたら理想的ですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正歯科/44万円~、インプラント治療/45万円~

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