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石川 弥 院長の独自取材記事

磯子泌尿器科クリニック

(横浜市磯子区/磯子駅)

最終更新日:2021/10/12

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磯子駅から徒歩5分ほどの場所にある「磯子泌尿器科クリニック」を訪ねた。院長の石川弥(いしかわ・わたる)先生は、座間市の相模台病院にて尿路結石や腎不全をはじめ、泌尿器科全般の診療に従事した後、2020年6月に前院から引き継ぐかたちで開業した。「泌尿器の病気は体と心、さまざまな要因によって起こります。根本的な原因を特定するためにも、患者さんのお話を親身に拝聴し、心を開いてもらえる関係性をつくっていきたい」と石川院長。今回の取材では、診療に対する想いや印象に残るエピソードを聞いた。

(取材日2020年12月17日)

地域に貢献できるクリニックをめざす

2020年の6月に、前院を引き継ぐかたちで開業したそうですね。

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はい、それまでは座間市の相模台病院に14年間勤務していました。腎不全で人工透析を受けている方や尿路結石の患者さんを中心に、がんや良性疾患、炎症性の疾患など泌尿器科領域を幅広く診ていました。ちょうど開業を考え始めていた時期に、知人を通じて当院の前院長、深澤潔先生と知り合い、ご勇退されるとのことで、私が継承させていただくことになったのです。「地域に貢献したい」という深澤先生の想いを私も大切にして、私のこれまでの経験を患者さんに還元していきたいと考えています。泌尿器科は、手術といった外科的な要素も大きいのですが、内科的な管理も必要になりますし、自律神経がコントロールしている臓器なので、心理的なことも影響します。これからは地域に根づいたクリニックとして、患者さん一人ひとりにじっくり向き合う診療をしていきたいと考えています。

現在の患者層を教えてください。

泌尿器科の特徴として高齢の患者さんも多いですが、会社に勤めている方や主婦の方、それほど多くは無いのですが子どもの患者さんもいらっしゃいます。男性、女性、年齢を問わず、幅広い方がかかる科であるといえるでしょう。扱っている臓器が婦人科系の臓器と近いこともあり、婦人科から紹介されることもありますし、当院から婦人科を紹介することもあります。ほかの科の先生や病院と連携を深めて、診療にあたっていきたいですね。

超音波検査や内視鏡検査も行っていると聞きました。

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はい。超音波検査は、患者さんに負担をかけずに体の内部を確認できるので、気になる症状がある患者さんには積極的に勧めています。体の中の画像をその場で確認できるので、病気の早期発見に役立ちます。内視鏡検査は、血尿が出るなど膀胱がんの疑いがあるときに、カメラを通じて見つけることができます。このような検査は、病気の早期発見にも役立ちますし、逆に、大丈夫であることを確認する意味でも、一度受けておくと安心だと思います。そのほかにも、尿検査は簡易の結果がすぐに確認できますし、トイレには尿流量測定器を設置しています。これは、高齢の男性など前立性肥大症の影響で尿の出が悪くなっている場合に、尿流量を計測して数値化する装置です。同じ症状でも原因はさまざまなので、必要に応じて検査をしっかり行って、原因の特定に努めています。

一人ひとりじっくり向き合って診療

どのような症状で来院される方がいらっしゃいますか?

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頻尿や血尿を訴えてこられる方が多いです。頻尿に関しては、ガイドラインで定められた定義によると、朝起きてから寝るまでに8回以上トイレに行くようなケースです。ただ、それ以下でもご本人が頻尿だと感じていたら、それは頻尿なので、気になった時点で相談してもらえたらと思います。症状も大事ですが、どんなことが気になって頻尿だとおっしゃっているのか、患者さんの言葉の背景に注力することも大事だからです。実際に、頻尿といってもさまざまです。水を飲み過ぎて尿量が増えている人がいる一方、1回の尿量は少ないのに、すぐトイレに行きたくなる人もいるのです。高齢の患者さんですと、睡眠が浅いためにすぐ目が覚めてしまい、トイレに行きたくなる方もいますしね。頻尿という言葉にとらわれてしまうと、本当の原因を見失い、適切な治療ができなくなります。お話をじっくり聞いて、一人ひとりに必要な治療を見極めることが大切です。

泌尿器の病気は、日常生活も関係してくるのですか?

排尿は毎日行うものですし、また、泌尿器は自律神経でコントロールされている臓器ですから、体調や気候、メンタルの乱れなどの影響を受けやすいんです。自律神経が乱れるのは生活習慣の乱れも関係していますので、何時に起きて、何時に食事して、散歩に行って、というように、毎日同じペースで生活するといいですよ。規則正しい生活は免疫力や気力を保ち、病気に負けない体をつくるのに役立ちます。もちろん、生きていればいろいろなことが起こりますが、一時的に乱れたとしても、日頃、規則正しい生活をしていれば、すぐ元に戻れるものだと考えます。変化に弱いのではなく、変化を変化として捉えられ、自分自身で修正できる敏感さは重要です。

お子さんを診療する際に気をつけていることはありますか?

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前提として、子どもは自分の症状を的確に伝えることができないので、お母さんが子どもの訴えをどこまで拾ってあげられるかが大切になってきます。少しでもいつもと様子が違うと思ったら、相談に来てほしいですね。来院した際は、お母さんの話を聞くと同時に、お子さんの表情や動きなども観察しています。なぜなら、子どもの排尿トラブルは、大人とは少し違うんですね。例えば、幼稚園に行く前にトイレに行ったのに、すぐに「トイレに行きたい」と言い出す子がいます。超音波検査をすると、案の定尿はたまっていない。しかも、幼稚園に行く時にだけ、そういうことを言うのです。こういう場合、お母さんとの関係性や、きょうだいとの関係性、例えばお母さんがお兄ちゃんにかかりきりになっているなど、何らかの要因があって、気を引こうとしているのかもしれません。デリケートなことなので慎重に診るようにしています。

治療後も定期的に足を運んでもらえる場所にしたい

印象に残っている出来事はありますか?

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以前、前立腺がんが骨に転移して歩けなくなった患者さんがいました。骨に転移があると手術自体が危険で、するかしないか、医師の間でも意見が分かれるケースです。しかも、その方は抗がん剤治療もしていて免疫力も低かった。通常であれば、諦めざるを得ない状況でした。ですが、何とかできないかと思い、整形外科医をしている医学部時代の野球部の先輩に連絡を取ったところ、「すぐにこっちに送れ!」と受け入れてくれたんです。先輩には、野球部でだいぶしごかれた思い出がありますが(笑)、先輩をはじめ当時の仲間には医師になってからお互いに助け合う仲です。当の患者さんも無事回復へと向かいました。つながりがなければ救えなかったかもしれません。どんな仕事でも同じだと思いますが、人との縁ほど大切なものはないと思います。

プライベートの時間に楽しんでいることは?

音楽をよく聞いています。邦楽、洋楽どちらも聞きますし、ロックやクラシックなどジャンルもいろいろです。通勤の時は気持ちの上がる曲を聞いたりしています。車通勤だった頃は、車内で歌ったりしていましたね。音楽を聞くとメンタルが整いますね。よく患者さんにもお伝えしているのですが、なんでもいいので、好きなことや、リフレッシュできることを持っておくことが大切だと思います。楽しみがないと気力が保てないですからね。先ほどもお伝えしたように、ストレスで自律神経が乱れると、泌尿器にも影響がおよぶ可能性が高いので、好きなこと、リフレッシュできることを1つでも、2つでもいいので見つけてください。

今後の展望をお聞かせください。

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気軽に相談に来てもらえるようなクリニックにしていきたいです。地域のクリニックとして病気の早期発見に努め、必要に応じて速やかに病院を紹介できるよう連携体制を整えていきます。尿路結石など治療後も再発しやすい疾患もありますので、治療が終わった後も、定期的にフォローしていけるような関係性をつくっていけたらと思っています。また、これからの時代は、がんの患者さんなど在宅で医療を受けるケースも増えていくでしょう。お住まいの地域でいかに安心して暮らせるかを考えたとき、私たち開業医の役割が重要になります。心配事があれば、リモートで相談できる体制を整えるなど、大きな病院ではできないことを通じて地域の皆さまのサポートをしていけたらと思っています。気になることがあれば、まずはお電話でも構いませんので、ぜひご相談ください。

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