池田 毅 院長の独自取材記事
飯田橋なかしま歯科医院
(新宿区/飯田橋駅)
最終更新日:2025/12/08
飯田橋駅から徒歩圏内の「飯田橋なかしま歯科医院」。大正末期の開業から100年を迎えた2025年には、地元で長く親しまれてきた先代の後を受けて、池田毅先生が3代目院長として就任した。虫歯や歯周病といった一般的な歯科治療に加え、個別の予防プログラムなど、歯と歯茎を守るためのメニューを提示。池田香副院長とともに、患者それぞれの要望を最大限に尊重した治療に注力している。最近心のゆとりが生まれたことから「患者さんの期待により一層応えたくなった」という池田院長。10年間過ごした同院の変化、診療のスタンス、近年の新たな取り組みなどについて語ってもらった。
(取材日2025年10月31日)
長年勤めるスタッフとのチームワークを生かした診療
今年で開業から100周年だそうですね。

はい。1925年、大正14年に今と同じ大久保通り沿いに開業して、ちょうど100年の節目を迎えました。前院長で私の義父にあたる中嶋正先生から聞いた話によると、大正の終わり頃のこの街には歯科医院がほとんどなく、道を1本挟んだ隣に、新宿で最も古いとされる新宿区立津久戸小学校の先生方から請われる形で開業を決めたそうです。私は大学病院に長く勤務した後、2015年に当院の前身である「ナカシマ歯科医院」で働くことになりました。その際、現在の「飯田橋なかしま歯科医院」に改称し、同時に院内を全面的にリニューアルして現在に至っています。100年の間にこの付近には総合病院やクリニックがいくつも集まり、当院のすぐ向かいにあるJCHO東京新宿メディカルセンター(旧・東京厚生年金病院)とは、折りにふれて連携を取る良好な関係にあります。
リニューアルしてからの10年間を振り返って、いかがでしたか?
クリニックの立ち上げ時期はどうしても経営の部分が気になって……とにかく前へ前へと進めていかなければならない状態でした。それが10年たって、そうしたがむしゃらなフェーズが終わり、経営的にも精神的にも少し余裕が出てきました。それに伴い、診療への取り組み方も以前とは違うな、と変化を感じています。最初の頃は、患者さんや歯科医師の私とスタッフがいる中で、何に対して一番重きを置くかと問われれば、やはり患者さんだったんです。裏を返せば、患者さんをきちんと診るためには多少の無理もいとわないような状態でした。ですが、だんだんと時がたつにつれ、患者さんファーストであるとともに、スタッフファーストにもなってきていると感じます。
患者さんはもちろん大事にしながら、スタッフの働きやすさに目を向ける余裕が生まれたのですね。

とにかく、皆に長く勤めてもらいたいのもあり、スタッフファーストが定着してきましたね。スタッフには「あまり責任を持たなくて良い」と伝えています。「こんなことをしたら院長に怒られるかな」とか、そういう部分に神経質になる必要はないと。患者さんとのやりとりでも、積極的に会話して場を和ませるのは時間を気にせずにどんどんやってもらって構わないですし、一方で「そうしなくちゃいけない」というプレッシャーも感じないでほしいです。ざっくばらんに和気あいあいと、良いチームワークで診療にあたれたらと思っています。
患者の要望に応え、治療回数やゴールを柔軟にアレンジ
ご自身は、この10年間にどんな変化がありましたか?

初診や再診で来た患者さんと接する際に、この方が何を一番に求めているのかを、以前よりも慎重に考えるようになりました。ゆっくり時間をかけて丁寧に治療してほしいのか、反対にとにかく早く治して痛みをなくしてほしいのか、それとも可能な限り費用を抑えたいのか、など。直接聞くこともありますが、そうじゃない場合でもほんの数分の会話から、患者さんのご要望を感じ取り、尊重するようにしています。強引に自由診療を勧めるようなことはしませんが、患者さんとの信頼関係ができてからは、詰め物やかぶせ物の相談に対して「こちらの素材のほうが耐久性があります」など、無理強いしない範囲でご提案することはありますね。
どのような患者さんが来院されるのでしょうか?
時間帯によって患者さんのタイプががらりと変わります。朝からお昼までは近所の方やご高齢の方、午後から夕方にかけては神楽坂辺りの飲食店で働いている方たち、夜は近隣にお勤めの会社員の方が多く来られます。飯田橋は、住宅地とビジネス街がコンパクトなエリアに共存している街なので、その特徴が影響しているのでしょう。お勤め帰りの方は、手間をかけずに治療を終わらせたい方が多いなど何となく傾向はありますね。対照的に、午前中の患者さんは少々期間が長くなってもしっかり治療したい方が多い印象です。患者さんによって診療のスタイルを変えることは基本的にありませんが、なるべくご希望に応えられるよう治療計画を提案しています。
日頃実践されている「オンタイム治療」について教えてください。

患者さんが次回の予約を取る際に「次はこんな処置をするので30分ぐらいで終わりそうです」など、だいたいの所要時間をお伝えした上で、当日にそれをきっちり守る、というのが私の考える「オンタイム治療」です。約束を守るということに加え、他の方を長時間待たせないためにも不可欠なことと考えています。患者さんは限られた時間内に受診されるので、こちらの都合でタイムロスが生じてしまうのは避けなければなりません。患者さんが当院に到着したら受付をしてすぐに診療室に行けるよう、「この作業はあと15分でできる」などと考えながら、仕上げまで滞りがないような治療を心がけています。
自分にできる治療を、これからも誠実に
歯科医師としてのキャリアを通して、歯を残すための治療に尽力されているのですね。

リニューアルの後、より精密で安全な診療を提供するために、3DCTやマイクロスコープを導入しました。また、個々の患者さんに即した予防プログラムを提示しているのも、すべては患者さんの大切な歯や歯茎を守っていくためです。私は長崎大学で臨床教授を務め、日本歯科専門医機構歯科保存専門医としても勤務しています。ほかにも歯科保存学の研鑽を重ねたり、歯内療法学の研究にも取り組んでいたりと、大学に足場を置く医療人にとって重要な教育・臨床・研究の3分野に注力しています。これらの経験を生かし、クリニックでの診療に全力を挙げていきたいです。
小児向けの口腔機能発達不全症トレーニングなど、新たな取り組みもされていると伺いました。
数年前から、口腔機能発達不全症のお子さんに対して検査やトレーニングを実施しています。目の前に小学校が、隣には保育園もあるので、5~6歳のお子さんは多くいらっしゃいます。そこで、診断がついた場合には、噛んだり話したりする機能を改善するために舌や唇のトレーニングを行うほか、保護者の方と相談し、将来の本格的な矯正への準備としての小児矯正の一次矯正をお勧めすることもあります。また、高齢者など食べ物の飲み込みに不安がある方のために、嚥下検査の機材もそろえました。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

リニューアル後の経営的なプレッシャーを乗り越え、ようやく余裕が出てきました。「今後は本気で歯を治したい」「あまりお金はかけられないけれどしっかり噛めるようになりたい」など、真摯な態度で受診される患者さんのために、私がこれまでの臨床経験で培ってきた技術と知識で、できる限り対応していきたいと思っています。そうはいっても、患者さんに過度な要求をするつもりはありません。当院はどなたでも気軽に通える歯科医院もめざしていますので、歯や口腔機能について何かお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にご利用ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは根管治療/5万5000円~、セラミックインレー/4万9500円~、セラミッククラウン/8万8000円~、矯正/16万5000円~、口腔機能発達不全症トレーニング/3300円~、患者個別の予防プログラム/1万5000円~2万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

