川端 伸也 院長の独自取材記事
かわばた歯科クリニック
(札幌市西区/琴似駅)
最終更新日:2021/10/12
琴似駅より徒歩約4分。西区八軒の「かわばた歯科クリニック」は2020年7月に開業。一般歯科から、口腔外科、審美歯科、インプラントまで幅広く診療している。院内は、白い壁と明るい木目調の床が、清潔感あふれ、心地良い。院内は、どの部屋もきれいですっきり整理されていている。川端伸也院長がめざすのは、「安全・清潔な場所で、質の高い治療を気軽に受けられる歯科クリニック」。そのために費用を惜しまず、こだわりの医療設備を導入し、衛生管理も徹底している。母校の北海道大学では歯周病・歯内療法学分野を専門とし、歯周組織の再生にも取り組んできた。穏やかな笑顔と語り口が印象的な川端院長に、得意とする診療や患者への思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2020年10月6日)
精密、清潔な治療のためにこだわりの設備機器を導入
開業されて3ヵ月ということですが、このエリアに決めたのはなぜですか?
私は、当院のある札幌市西区の出身で、今の住まいも西区八軒。知り合いも多く、愛着のある地域の歯科診療でお役に立てたらという思いで、開業しました。八軒は分譲地が増え、若い世代が多くなり、新しい街となった印象があります。
どのような患者さんが多く見えていますか?
開院前は、駅から近い距離にあるのでビジネスマンや学生さんが多いのではと思いましたが、90歳を超える方も来てくださったり、幅広い世代の方が来院されます。当院の入るマンションも新しく、ファミリー層が多く住んでいるので、そちらの若い世代の方もいらっしゃいます。最近では、クチコミで来てくださる方も増えています。今年に流行した新型コロナウイルス感染症の影響で、「しばらく受診を控えていた」「検診に行けなかったので診てほしい」と、カウンセリングやメンテナンスを受けに訪れる方も多くいらっしゃいます。とても意識の高い方が多いと感じますね。
院内設備でこだわったのは、どんなところですか?
開業には、いろいろなところに費用がかかりますが、設備機器が一番需要だと考えていました。私自身が受けたいと思うような精密な治療、安全・清潔な環境での治療を、患者さんに提供したい。それが当院の診療ポリシーでもあります。医療機器では、歯科用CTやマイクロスコープは必須と考えて導入しました。特にマイクロスコープは、患部を高倍率で見ることができますので、歯内療法や歯の根の治療などの難しい症例の際に役立てています。また徹底した衛生管理のため、滅菌装置は世界基準のものを2台設置。滅菌処理前後の乾燥時に、真空状態と高温・高圧での処理を数回繰り返して行うことで、通常の滅菌器では困難な、複雑な形状の器具やガーゼなどの繊維製品の滅菌処理を行っています。滅菌処理ができないものは、使い捨て用品を使用しているので、安心して治療を受けていただけたらと思います。
失われた歯槽骨の再生に用いられる歯周組織再生療法
先生の得意分野、力を入れている診療などについて教えてください。
母校の北海道大学で歯周病・歯内療法学分野を専門としてきたので、その知識と経験を生かした診療をしっかり行っていきたいですね。歯周病に感染すると、土台となる歯槽骨が溶かされていき、歯を支えきれなくなります。やがて歯がぐらつき始め、最後には歯が抜け落ちてしまうこともある怖い病気です。歯周病の原因は汚れからくる歯石で、そのままにしておくと炎症を起こします。軽度ならば、歯石の除去や正しくブラッシングすることで改善をめざしていきますが、進行すると、より専門的な治療を行わなくてはなりません。当院では、その一つとして失われた歯槽骨を再生していく歯周組織再生療法を行っています。
その歯周組織再生療法について、詳しく教えていただけますか?
歯周病は歯の骨が侵され、吸収されてなくなっていく病気ですから、そのままにしておくと骨は元には戻りません。歯周組織再生療法は、わかりやすく説明すると、原因となる汚れである歯石をしっかり除去した上で歯茎を開き、失われた骨の上に骨を増殖させる成分の入った薬剤を置いて、歯茎で蓋をすること。この後、時間がたつと薬剤が骨に伝わり、骨の再生を促していくというものです。最近、保険適用になり受けやすくなりました。
歯周病を防ぐため、歯の健康のために大切なことは何でしょう?
歯の健康のために気をつけてほしいのは、間食を減らすこと。だらだら食べを避け、時間を決め、食べたら歯を磨く、基本的なことを守ることが大切です。歯磨きができなければ、口の中をゆすぐだけでもしてほしいですね。お菓子が大好きな小さなお子さんにも、愛情だと思って実践してほしいです。また歯周病については、高齢者に限らず若い方にも見られます。原因である歯石は、歯磨きだけでは取り切れないので、定期的なチェックとメンテナンスが必要です。日常の歯磨きでは歯と歯肉の境目をきちんと磨くことも大切ですが、しっかり磨いている人でも、3ヵ月後に再び受診する頃には付着していることがほとんど。歯周病は一度かかると完治が難しい、生活習慣病と言えるでしょう。当院では、自分の歯でしっかり噛める状態が長く保てるよう、患者さんそれぞれのライフステージに合ったサポートをしていきます。
メンテナンスには、スタッフさんの役割も大切になってきますね。
歯科衛生士には、歯周病治療の重要性を必ず伝えてもらうようにしています。コミュニケーションを大切にし、患者さんが話しやすい環境をつくり、丁寧な説明をすることを皆で心がけています。スタッフは、勤務医時代、一緒に働いていた間柄なので、とても信頼していますし、安心して仕事を任せられています。
適切な予防・検診で治療に通う人が少なくなるのが理想
先生が患者さんと接する時、大切にしていることは何ですか?
お話を聞くことが一番ですね。流れ作業のようなことは絶対したくありません。当院には、圧迫感のない広めのカウンセリングルームがあり、モニターを見ながら相談することができます。治療中も、お話を伺う時間をしっかりつくることを大切にしています。わかりやすく説明し、患者さんの思いをしっかり伺い、どのようにしたいかをよく理解してから治療を進めるようにしています。自分が患者なら、そうしてもらいたいですからね。そのことをいつも頭に置きながら診療にあたっています。
先生が医師をめざしたきっかけ、歯周病を専門とされた理由について教えてください。
子どもの頃、歯医者通いはもちろん嫌いでした(笑)。でも中学1年の時、新しくできた歯科医院に行ってみたら、とても優しくて話もよく聞いてくれる先生で。通うのが楽しいぐらいでした。進路を考え始めた頃、手先は器用だったので、それも生かせると思い、歯科医師になろうと決めたんです。大学に入って、ある講義を聞いた時、歯周病治療や歯内療法をしっかり行えばこんなに歯を残す可能性が広がるんだと、とても印象に残ったのがきっかけですね。歯の状態や残存数は、認知機能にも影響があると言われています。歯をできるだけ残す治療が自分のめざすところなり、大学院までその先生の指導を受けました。患者さんの側も、できるだけ歯を抜きたくないという思いを持っているのを、日々実感しています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
お口の中を良い状態に保つことができるかどうかは、ケア次第です。悪くなってから治療に来るというより、クリーニングや定期的なチェックに来るという場所に当院がなれたらいいなと思っています。治療の必要な方が、できるだけ少なければいいなとも思っています。治療しなくてよければ、患者さんも私もうれしい。どちらも笑顔でいられるというのが理想ですね。クリニックで行う定期的なクリーニングやメンテナンスと合わせて、皆さんご自身がご自宅で行う歯磨きなどの口腔ケアをしっかりお伝えしていきますので、その2つを通して歯の健康を長く保っていきたいと考えています。これからも清潔な治療環境を心がけ、それぞれの方に合わせた診療を一緒に考えていくという姿勢でいます。
自由診療費用の目安
自由診療とは審美補綴 かぶせ物:4万円~ / ノンクラスプ義歯:10万円~ / 金属床義歯:20万円~ / インプラント 25万円~ / マウスピース型装置を用いた矯正 片顎15万円~ / ホワイトニング オフィス 1万2000円 / ホーム 2万2000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。