富樫侑也院長の独自取材記事

日野YOUデンタル

(日野市／日野駅)

最終更新日：2025/06/13

JR中央線・日野駅から徒歩5分の所に位置する「日野YOUデンタル」。「日野」からイメージしたオレンジ色の太陽に、爽やかなブルーの歯を併せたロゴイラストが印象的な同院には、富樫侑也院長を筆頭にそれぞれ専門分野を持つ女性歯科医師3人が在籍している。一般歯科、小児歯科、予防歯科、口腔外科、インプラント治療、矯正、審美歯科など、幅広い診療メニューを扱う。2020年にチェア2台で開業したものの、患者数の増加に伴い、現在は5台のチェアで診療を行っている。そんな同院の診療の特色や予防歯科への思い、今後の展望などについて、富樫院長に聞いた。

（取材日2025年4月30日）

見える化でモチベーション向上へ、先進システムも導入
患者に寄り添い、継続して通いたくなる歯科医院に
幅広いニーズに応えられる、ファミリークリニックに

見える化でモチベーション向上へ、先進システムも導入

患者さんに接する際に心がけていることはありますか。

保険診療から自由診療まで複数の治療の選択肢を、メリットやデメリットのほか、治療期間や予算などを含めてご説明しています。患者さんにご納得いただける治療をご提案するのは当然ですが、すべてのケースでご希望に沿えるわけではありません。寄り添えるところは寄り添い、患者さんにとってリスクがありお勧めできないことは、はっきりとお伝えするよう心がけています。ご提案するときの判断基準は、自分の両親や祖父母、兄弟にしてあげたい治療かどうか、さらに自分でも受けたい治療かを考え、お伝えするようにしていますね。歯科治療は長いと1年以上かかってしまう方もいらっしゃいますが、しっかりと通いきっていただき、最終的に患者さんに感謝の言葉などを言ってもらえたときが、この仕事のやりがいです。

わかりやすい説明のために工夫していることはありますか。

治療の説明資料を用意し、診察室のモニターに映して説明しています。患者さんからのご希望があれば、印刷してお渡しすることも可能です。また、根っこの治療がより理解しやすくなるように3D画像システムを導入しているのも当院の強みの一つ。まだあまり普及しておらず、導入している歯科医院が少ないこのシステムは、口腔内のCT画像をアレンジして、歯の根っこがどのようになっているのか、歯根のどこに膿がたまっているのかを3Dで表現するもの。この3D画像があることで、私たち歯科医師はより精密な治療がめざせるようになり、患者さんにとってはわかりにくい根管治療が一目で理解できるのがメリットです。

継続して通院してもらうために行っている取り組みはありますか。

3D画像システムのように、目で見て理解することが治療継続へのモチベーションとなるため、見える化にはこだわっています。初診時にはお口の中の資料を採らせてもらいますが、エックス線画像だけでなく口腔内写真も撮り、治療や歯磨きの前後などを目で見てわかるようにしています。自分が何をされているかわかることは、口腔内ケアをしっかりと継続するためにはとても大切です。もちろん歯科医院側にとっても、詳細な資料があればあるほど、より良い治療計画が立てやすくなります。

患者に寄り添い、継続して通いたくなる歯科医院に

クリニックの特色を教えてください。

当院は、小さなお子さんからご高齢の方まで「困ったことがあれば何でもご相談ください」という姿勢で、幅広い診療メニューを扱い、患者さんお一人お一人に寄り添う診療を行っています。予防歯科はもちろん、マイクロスコープを用いた根管治療にも力を入れ、1本でも多く歯を残せるように努めていますが、どうしても残せない歯が出てきてしまうことも。そんなときも、以前の勤務先でたくさんの経験を積んだインプラント治療もご提案可能です。一般歯科や小児歯科から予防歯科、口腔外科、矯正、審美歯科など、トータルで対応できるのが当院の強みといえます。

診療体制について教えてください。

私のほかに3人の女性歯科医師が勤務しており、小児歯科、歯周病治療、矯正など、それぞれが得意な分野、専門領域を生かした診療を行っています。女性患者さんやお子さんからのご指名があるほか、こまやかに対応してくれるなど、私だけではできないところをカバーしてくれる心強いメンバーです。また当院は予防歯科にも力を入れ、在籍する6人の歯科衛生士が患者さんのお口のケアを行っています。歯科衛生士は担当制のため、患者さんのお口の状態をしっかりと把握した上で、その方に最も合った処置や歯の磨き方の指導をご提供できるよう努めています。

予防歯科に力を入れるのはなぜですか。

かつて治療をしていく中で「治療したら終わり」というケースが多かったんです。治療した後にケアを怠ってしまい、また数年後に虫歯ができるなど、そのような経験を積み重ねたことで、やはりセルフケアが最も大切だと痛感したため、当院ではケアを中心に据えています。開業に至ったのも、私がやりたい治療をしたい、利益度外視でも使いたい器具を導入し、より良い治療を突き詰めたいという思いがあったから。患者さんが納得して治療に取り組んでいただけるようさまざまな工夫をして、継続して通院したいと思っていただけるクリニックをめざしています。

幅広いニーズに応えられる、ファミリークリニックに

セラミック治療にも力を入れているそうですね。

当院は治療が即日完了するセラミック治療に力を入れています。セラミック治療とは、天然の歯に近い白さのセラミック素材で詰め物やかぶせ物をする治療法です。通常、虫歯などの治療で歯を削ると、型を採って仮詰めをして、1～2週間たってからセラミック素材の詰め物やかぶせ物をするという流れですが、実はそれまでの間に詰め物、かぶせ物の隙間にばい菌が入ってしまうんです。そこで当院ではセラミックの詰め物、かぶせ物が即日作製可能な機器を導入しました。ばい菌の感染リスクを減少させ治療後の歯の染みや虫歯の予防につなげられると期待しています。

今後の展望を教えてください。

新たに訪問歯科診療をスタート予定です。当院は開業から5年が経過し、これまで来院してくださっていた方の中には、足が不自由になり通院が困難になってしまった方もいらっしゃいます。そういった方々のご自宅を訪問し、口腔ケアや歯科治療をご提供できるよう準備を始めたところです。また、歯科医師と患者さんの間をつなぐ「トリートメントコーディネーター（TC）」の育成も考えています。これまで治療計画は歯科医師が患者さんにお伝えしてきましたが、TCにその役割を担ってもらうと同時に、患者さんが歯科医師に言いづらい不安や疑問、希望などをヒアリングするなど、より患者さんに寄り添える体制を整えていきたいですね。

地域の方々にメッセージをお願いします。

歯を削ってしまったり神経を取ってしまったりすると、二度と元には戻りません。そのような事態を回避して歯を長く残していくためには、痛みが出てからではなく、お口にトラブルがない時から定期的に通院していただいて、しっかりと口腔ケアをしていくことが重要です。当院は小さなお子さんからご高齢の方まで全年代に対応し、各世代のどのような治療ニーズにも応えられる歯科クリニックでありたいと考えています。できる限り患者さんのご希望に沿えるよう努めていますので、気になることがあればぜひ一度ご相談ください。