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岡田 大輔 院長の独自取材記事

南阿佐ヶ谷こもれびメンタルクリニック

(杉並区/南阿佐ケ谷駅)

最終更新日:2020/09/14

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南阿佐ケ谷駅から歩いて4分の場所にある「南阿佐ヶ谷こもれびメンタルクリニック」。院長である岡田大輔先生の「敷居の低い、相談しやすいクリニックをつくりたい」との思いから、2020年に医療モール内に開業した。精神保健福祉士が常駐し、患者の状況や居住地に沿った医療・福祉サービスの情報を提供。福祉制度の申請サポートも行っている。看護師や受付スタッフも一丸となり「温かく明るく爽やかに」のコンセプトのもと、患者が安心して通えるクリニックづくりに取り組んでいる。患者の話をしっかり聞くことをモットーとし「一人で抱え込まず、気軽に来院してほしい」と話す岡田先生に、スタッフの役割やレイアウトの工夫についても話を聞いた。
(取材日2020年8月29日)

めざすのは「敷居が低く相談しやすいクリニック」

精神科の医師を志した理由を教えてください。

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医師になった理由は大きく2つあります。1つは祖父の希望であったこと。幼少期から祖父にかわいがられて育ちましたので、その期待に応えたいという思いがありました。もう1つは友人の死に直面したことです。まだ子どもだった私には、友人が命を失い、突然皆の前からいなくなってしまったことがとてもショックでした。これが「命」について深く考えるきっかけともなり、将来は医療に携わることを心に決めました。杏林大学を卒業後、「患者さんの話をよく聞くこと」を大切にしながら研修医としてさまざまな科にふれました。どの科であっても患者さんは不安を抱えて来院されますからね。一度は脳外科や救急医療の分野に進路を決めたのですが、最終的に精神科を選んだのは「患者さんの話をよく聞く」という私の診療スタイルと合っていたからなのかもしれません。

これまでどのような診療にあたって来られたのでしょうか?

精神科の医師として練馬区の陽和病院に7年間在籍し、その大半はスーパー救急病棟といわれる精神科救急入院料病棟で勤務にあたりました。スーパー救急病棟には切迫した状態の患者さんが来られます。興奮状態であったり激しい幻覚・妄想の起きている患者さんも多く、行政からの決定による措置入院が必要なケースもあります。来院時は判断能力を失っている患者さんも、投薬などの処置によって徐々に落ち着きを取り戻していきます。退院後の生活に向け、問題点の改善や治療方針を組み立て、患者さんが少しでも早く元の生活に戻れるようにサポートするのもスーパー救急病棟の役割です。その他、精神科のクリニックでは、不安や不眠症など比較的軽度な症例、また認知症の患者さんに対しての往診も行ってきました。

病院勤務を経て、2020年8月に開業されたのですね。

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「いずれ開業したい」という思いは医師になった当初から持っており、縁あって2020年8月にこの地に開業しました。南阿佐ケ谷駅からも近く、区役所や商店街に出かけたついでに立ち寄りやすい立地です。不安・不眠・PMS(月経前症候群)・認知症など、どなたにでも起こりうる不調に幅広く対応しています。メンタルの不調で精神科や心療内科を訪れることに、抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。「こんな程度の悩みで受診していいのだろうか」との声もよく聞きます。その敷居を低くし、相談しやすいクリニックをめざしています。

精神保健福祉士や看護師も常駐してチームで医療を行う

診療の際に心がけていることはありますか?

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医師になった当初から大切にしている「患者さんの話をよく聞くこと」。この思いは今も変わりません。患者さん一人ひとりに向き合い、その話に耳を傾け、患者さんの意思を大切にしながらアプローチしていきます。特に初診ではしっかりと時間をかけ、今ある症状と合わせその背景についても話を聞いています。生い立ち・これまでの経緯・生活環境などです。表面的な症状だけではなく原因の有無を探り、それに対して患者さんがどう思っているのかを知ることで、改善策を見つけていきます。治療方針は患者さんと一緒に組み立て、十分な説明で納得してから始めてもらえるよう心がけています。医師からの一方的な押しつけでは、治療はスムーズに進みません。患者さんが「こんなはずじゃなかった」という思いを抱かぬよう意向をくみ取り、適切な情報と最適な治療プランの提案に努めています。

同院には精神保健福祉士が常駐していると伺いました。どのような役割をもつ方なのでしょうか。

精神保健福祉士は、クリニック・患者さん・医療機関・福祉サービスの間を取り持つ存在です。社会制度に精通しており、患者さんの状況や居住地に沿った医療・福祉サービスの情報を提供しています。例えば精神科への通院には「自立支援医療」という医療費の助成制度がありますが、このような福祉制度は他にもあり、病状や所得によって適用範囲が異なります。その申請サポートも精神保健福祉士の仕事です。地域の生活支援サービス・医療機関・福祉行政機関との連携にも長けており、患者さんにとって必要な情報をピックアップし、その活用のために動いています。医師が単独でこれらの業務をこなそうとしても、簡単にできることではありません。精神保健福祉士は医師にとっても患者さんにとっても頼れる存在で、その活躍の幅は今後も増えていくと思われます。

とても心強い存在ですね。チーム医療の取り組みについても教えてください。

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ありがとうございます。当院には看護師も常駐しており、薬の処方に際して健康チェックや注射剤の投与を担当しています。採血や心電図の確認がスムーズに行えるのも、看護師の協力があってこそです。精神保健福祉士や看護師がそれぞれの役割をこなしてくれるので、私は患者さんにしっかり向き合うことができています。受付スタッフは患者さんの来院状況や状態を常に把握し、その内容は毎朝と診療後に全スタッフで共有します。クリニックのコンセプトは「温かく明るく爽やかに」で、スタッフ一丸となってクリニックのレベル向上と雰囲気づくりに努めています。

一人で抱え込まず、気軽に来院してほしい

患者の不安軽減のための工夫について教えてください。

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精神科に対する患者さんの不安の一つは「薬」かと思いますが、メンタルの治療においてはどうしても薬物療法が必要なこともあります。薬の必要性を十分に説明し、必要最小限の処方にすることを基本にして、患者さんの体調や気持ちに寄り添った診療を心がけています。通いやすい立地と明るいレイアウトも、気軽に来院してもらうための工夫です。クリニック名の「こもれび」には「不安を感じる患者さんの、一筋の光でありたい」という思いを込めました。当院に通うことで患者さんの悩みが消えて「ここに来てよかった」と思ってもらえたらうれしいですね。

レイアウトや感染対策についても教えていただけますか?

院内全体の色合いは、温かみのある雰囲気にまとめました。木目の風合いを生かし、ロゴにも使われているグリーンとオレンジを基調にしています。精神科というと重く暗いイメージを抱かれがちですが、カジュアルで明るい印象にすることで、患者さんの不安や抵抗感が軽減されればと思っています。入り口も含めバリアフリー設計で、診察室やトイレにも車いすやベビーカーで入れます。感染対策として、椅子やドアノブなど患者さんの手の触れる部分は定期的に消毒をし、アルコール消毒も用意しています。また24時間対応の換気システムを導入しており、院内の空気は常に清潔です。再診の患者さんはオンライン診療にも対応しています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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精神科・心療内科に行きたくても、身構えてしまってなかなか行けない方もいらっしゃるでしょう。中には「薬ばかり処方されるのでは」と心配する声も聞かれます。ですが精神科は患者さんの心と体の不調を治す場所です。医師の立場から必要な治療を提案しますが、無理に治療を進めることはありません。不安に感じることは何でも質問してください。納得して治療が進められるよう、きちんと説明をいたします。また入院や支援が必要な場合は、精神保健福祉士がその方に合った情報を提供します。皆さんの生活に光が差すような、楽しく日々を過ごすためのお手伝いができるよう、スタッフ一同努めています。話をするだけで気持ちが軽くなる方もいらっしゃるんですよ。一人で抱え込んでしまう前に、相談だけでもお気軽にいらしてください。

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