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宮本 浩司 院長の独自取材記事

高津心音メンタルクリニック

(川崎市高津区/溝の口駅)

最終更新日:2025/08/18

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック main

川崎市内の大学病院や精神科病院で研鑽を積み、日本精神神経学会精神科専門医の資格も持つ宮本浩司先生が院長となり、2020年に開業した「高津心音(こころね)メンタルクリニック」。2024年に溝の口駅、武蔵溝ノ口駅から徒歩3分の場所に拡大移転し、不眠やうつ、適応障害など多様な精神疾患を幅広く診療。環境調整を重視した薬に頼り過ぎない診療に注力し、メンタル面の不調を抱えている人が地域で自分らしく生活していけるようサポートしている。精神保健福祉士や公認心理師・臨床心理士など専門職との多職種連携や、地域の医療機関や行政機関、就労移行支援事業所などとの強固な連携体制も強みの一つ。「困ったり悩んだりしたとき、解決への“道案内”をします」と話す宮本院長に、診療への思いを聞かせてもらった。

(取材日2024年4月1日/再取材日2025年6月23日)

心の不調に耳を傾け、その人らしさを取り戻せる診療を

2020年の開業だそうですね。

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック1

はい。高校卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学したのですが、大学生活では何かしっくりこない感覚があり、「本当に自分が学びたいこと」を考えるようになりました。そこで、医師の道に進もうと一念発起して受験勉強をし直し、帝京大学医学部に入学。内科と精神科に興味を持っていたのですが、恩師であり、尊敬する教授との出会いがきっかけとなって精神科に進みました。大学卒業後は帝京大学医学部附属溝口病院やハートフル川崎病院で研鑽を積み、2020年に開業、2024年に現在の場所に移転しました。クリニック名の「心音」には、患者さんの心の声を聞き取っていきたいという思いを込めています。メンタルクリニックは受診のハードルが高いと感じる方もいらっしゃると思いますが、不安になったときや困ったとき、つらくなったときにいつでも気兼ねなく相談できる場所でありたいと思っています。

どのような患者さんが受診されていますか?

当院のある溝の口エリアは、川崎市高津区の中でも比較的若い世代が多い街です。学生さんやビジネスパーソンなど、若い世代の方が多く来院されていますが、最近は患者さんの年齢層の幅が広がってきたように思います。開業から5年がたち、周辺の医療機関や行政、福祉サービス事業所の方々の間で、当院のことを知っていただく機会が増えてきたことも一因かもしれません。病状としては、働いている中で心がつらくなってしまった、朝に起きられなくなったというような適応障害や、急に不安に襲われて動悸が生じるパニック障害、寝つきが悪い睡眠障害などが多いですね。

クリニックの特徴を教えてください。

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック2

基本的に、適応障害の方へ最初からお薬を使うことはしません。そのため、当クリニックには無投薬での診療を希望する患者さんも多くいらっしゃいます。「環境調整」といい、職場や学校で患者さんが困っている環境を調整してあげることを重視しています。例えば、働いている方であれば部署の異動や休職など、労働状況を変えて負担の軽減を図ることから始めるようにしています。それでも症状が改善しなければ、ご本人と話し合った上でお薬を使っていきます。精神科を受診するとお薬をたくさん処方されて、飲み続けることで依存してしまったり、副作用が出てしまったりすることもあるのではと心配になる方も多いと思います。そうした不安を軽減し、自然な社会復帰をめざせるという点でメリットだと考えています。患者さんのご希望があれば漢方を使うこともあり、バリエーションを持たせた治療を行っています。

多職種による多面的・多角的な診療で患者を支援

多職種によるチーム医療を実践されていると伺っています。

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック3

はい。大学病院や精神科病院での勤務を通じて、看護師、作業療法士、臨床心理士、精神保健福祉士など、さまざまな職種のスタッフと連携しながら診療にあたる重要性を実感してきました。医師一人で抱えるのではなく、多職種の視点を取り入れることで、より良い医療につながると考えています。そのため、開業にあたっては看護師や医療事務に加え、精神保健福祉士や、公認心理師・臨床心理士といった心理職を常勤で配置することにこだわりました。精神科クリニックで両職種が常勤しているケースはまだ少なく、当院の強みだと思っています。福祉サービスの導入や心理検査・カウンセリングなど、それぞれの専門性を生かすことでスムーズかつ丁寧な診療が可能になり、より良い精神科医療が提供できるのではないかと考えています。

地域連携についてはいかがですか?

開業にあたってこの場所を選んだのは、長く川崎市内で勤務してきた経験から大学病院や近隣の医療機関とスムーズに連携できる環境が整っていたからです。入院が必要な場合や身体症状への専門治療が必要になった際には、連携先の医療機関に速やかにご紹介しています。また、川崎市内の複数の就労移行支援事業所とも連携しており、就職を希望される患者さんには、一般就労に必要な職業訓練や就職活動、就職後の職場定着支援まで、一貫したサポートを受けていただけます。就労移行支援事業所にご紹介したあとも、事業所のスタッフの方々と密に情報を共有しながら、治療と就労の両立を支えています。こうした地域のネットワークを生かして、患者さんにとって良い医療の提供に最善を尽くし、生活支援の体制を整えていきたいと考えています。

そのほか、クリニックの特徴を教えてください。

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック4

うつ病や不安障害は片頭痛との関連が指摘されていますし、過敏性腸症候群の患者さんがうつ状態や不安を伴うことも少なくありません。メンタルの不調が身体面に影響を及ぼすことは多く、当院ではこうした心と体の関係を踏まえ、総合的に診療を行っています。身体的な症状と心の不調で別々の医療機関に通うのは、患者さんにとって負担が大きいと思います。「体のことでも相談したいことがある」という方は当院を受診していただければと思います。もちろん、より専門的な対応が必要と判断した場合には適切な医療機関をご紹介しますが、患者さんの利便性にも配慮し、可能な範囲で当院で対応しています。

悩んだ時、解決への道案内をしてくれるクリニック

メンタルクリニックはどのような時に受診すべきでしょうか?

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック5

わかりやすいサインの一つは「眠れないこと」です。例えば、何時間も寝つけない、一度眠っても夜中に目が覚めて、そこから朝まで眠れないといった状況は、うつの前兆であることが少なくありません。ですので、最近よく眠れずに困っている方は早めにご相談いただくのがよいかと思います。ただ、具体的な症状がなくても、困り事やつまずきがあれば、まずはお話だけしに来ていただいても構いません。お薬を使った治療だけではなく、例えば、環境調整や産業医の先生への相談というアプローチがあることをお伝えしたり、暮らしの中でお困りのことがあれば、自治体の相談窓口をご案内したりと、その方に合った対応を私たちが“道案内”します。そして、患者さんは早めにSOSを出すことも大切です。苦しい時や困っている時に助けを求める行動を「援助希求行動」といいますが、ぜひ早い段階でご相談に来ていただければと思います。

お忙しい毎日かと思いますが、趣味などはありますか?

もともと論文を読むことが好きなんです。変わっていると言われるのですが……(笑)。先進の情報や世界の医療を学ぶことができますので、趣味と仕事があまり離れていないというか、生かせる点も多くありますね。特に薬物治療では、論文で示された科学的根拠に基づく最新のデータを取り入れた治療を行っていきたいと考えています。それから、時々お笑い番組を見てリフレッシュしています。

最後に、読者の方々へ向けてメッセージをお願いします。

宮本浩司院長 高津心音メンタルクリニック6

患者さんが何に困っていて、どうしたいと思って受診されたのか。それを丁寧にヒアリングして、すくい上げるよう心がけています。そして、どのような治療を進めていくかということも、こちらが押しつけるのではなく、患者さんと一緒に考えながら話し合っていくことを大切にしています。これからもスタッフ一同、より一層患者さんのニーズに応えていけるクリニックをめざしてまいります。日々の生活の中で気になることや困ったことがあれば、遠慮なく相談にお越しください。お待ちしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

カウンセリング/1回7700円
心理検査(WAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査))/2万2000円

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