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鈴木 涼子 院長の独自取材記事

かさかけ整形外科クリニック

(みどり市/岩宿駅)

最終更新日:2021/12/13

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック main

2020年5月に開業した「かさかけ整形外科クリニック」。院長の鈴木涼子先生は、群馬県太田市の出身だ。福島県立医科大学を卒業後、地元に戻り、桐生厚生総合病院をはじめ県内の病院にて、救急医療、外傷、手外科疾患、一般的な整形外科疾患、リハビリテーションの分野の研鑽を積み、開業に至ったそうだ。鈴木院長のモットーは、患者に寄り添った良質な医療の提供をめざし、優しさ、温かさ、謙虚さをもって貢献すること。患者の声にしっかり耳を傾け、エックス線やMRI、血液検査や骨密度測定など、必要に応じて検査を行い、投薬から運動療法まで、患者の症状改善や運動機能回復のための治療を提案している。今回は鈴木院長に、開業の経緯から、診療において大切にしている想い、今後の方向性などさまざまに話してもらった。

(取材日2021年11月11日)

患者に寄り添う医療をめざして開業を決意

整形外科を専門に選ばれたのは、なぜですか。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック1

医師を志した当初は、内科や外科など全身疾患に興味がありましたが、体を動かせるということは、普段の生活をより良く、豊かに気持ち良く過ごせることにつながっていくと思い、その手助けをしていける整形外科に心を動かされました。患者さんの生活に寄り添って役に立てるような気がして、自分にも合っていると思ったんです。トータル14~15年勤務した桐生厚生総合病院など、県内の医療機関で、主に骨折や上肢を専門に、手術やリハビリなどの治療にあたりました。急性期病院だけでなく、リハビリテーション専門病院でも経験を積みました。

開業を決めた理由を教えてください。

いろいろな理由があります。正直、年齢的に勤務医として当直や夜間の呼び出しなどがきつくなってきたのもありますが、やはり患者さんとじっくり、時間をかけて向き合える医療を行っていきたいと思ったのが大きいです。どうしても急性期医療の場合、術後の患者さんとゆっくりお話をする余裕がなかったりします。もともと患者さんの生活に寄り添う医療をしたくて整形外科を選んだので、地域の開業医として長く患者さんと関わりたいなと思っていたところ、ちょうど自宅からも通いやすい場所を見つけたので、開業を決意しました。実際に開業してみて、ゆっくり患者さんとお話ができるようになりましたね。

どんな患者さんが多く来院しますか。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック2

地域には農家さんが多く、現役で働いている元気なおじいちゃん、おばあちゃんがたくさんいらっしゃるんですが、患者さんも高齢の方が多く、3~4割を占めます。腰や膝の痛みなど慢性疾患や、骨粗しょう症による圧迫骨折などの方が多いです。そして意外だったのは、周辺に学校が多いので、小学生から高校生まで学生の患者さんが2~3割弱いること。部活などの捻挫や脱臼での来院が多いです。あとは、働き盛りの年代の患者さんが、肩こりや腰痛などでいらっしゃいます。中年男性の痛風の患者さんも結構、来院されますね。痛風は代謝の疾患なんですが、骨折のような関節の腫れと、文字どおり風が吹いても痛いという激痛があるので、整形外科の門を叩くんですね。

じっくり話に耳を傾けて患者の状態を探っていく

診療で心がけていることはありますか。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック3

患者さんとのコミュニケーションを何より大切にしています。開業してみて、患者さんにはいろいろなバックグラウンドがあり、たとえ同じような症状でも、人によって原因や症状の現れ方は違います。ですから、ただ症状だけを診るのではなく、患者さんのお話をじっくり聞いて、普段の生活や、どんな動作で痛みが出るのかなど、より詳細に状態を把握できるように探っていきます。特に高齢の患者さんはコミュニケーションが難しいこともありますが、ゆっくり話したり、雑談もしながら根気よくお話を伺うなどしています。肩や膝など、体のあちこちに痛みがある患者さんが、なかなか症状が改善せず、どうしたら良くなるだろうかと頭を悩ませていたら、「いろいろ話を聞いてくれてありがとう。信頼しているから」とおっしゃっていただけたときは、本当にうれしかったです。

寝たきり予防に力を入れているそうですね。

近年、高齢化が進んできたからこそ問題として話題になることが多い「ロコモティブシンドローム」をご存じですか? ロコモと略して表現されることも多く、耳にしたこともあるかもしれませんが、骨や関節、筋肉、神経など、運動機能に関わる部分の衰えやけが、病気などで、立ったり歩いたりする能力が低下して、介護が必要になりそうな状態を表します。ロコモは、早期の治療と運動療法で予防につなげたり、進行を遅らせていくことも可能です。そもそも整形外科を選んだのも、患者さんが体を動かせるお手伝いがしたいと思ったからですし、ロコモの予防や治療で、寝たきりになるのを防ぎたいと考えています。当院のホームページにも、簡単なチェック表を掲載しているので、当てはまるなと思ったら、まずは相談していただきたいと思います。

設備などハード面のこだわりはありますか。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック4

温かい雰囲気で安心していただけるように、インテリアは茶系やオレンジなど暖色系にしています。アプローチのスロープからトイレまで、院内はバリアフリーにして、ゆったりした造りにして、車いすをご利用の方や、歩行に問題がある方も安心していただけるようにしています。また、スピーディーに、患者さんの負担も軽減して検査ができるように、先進の検査機器を用意しています。エックス線検査では、デジタルエックス線を用いることで迅速な撮影や診断が可能になりますし、エックス線の照射量も従来より少なくて済みます。MRI装置はオープン型なので、トンネル型よりも、閉所が苦手な方のストレスを軽減し、騒音も少ない特徴があります。骨密度の測定には、数分間の検査で結果が得られる機器を使用することで、すぐに状態を確認することができます。

さらなるリハビリテーションの充実を図りたい

院内はゆったりした造りですが、特にリハビリ室は広々としていますね。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック5

リハビリを充実させたいという考えがあったので、広いリハビリ室を用意しています。けん引器やベッド型マッサージ器など、ある程度のスペースが必要となるリハビリ機器をはじめ、電気刺激装置やホットパックなど、リハビリ室にはさまざまな機器や器具がありますし、歩行訓練など体を動かすリハビリのためにも、それなりのスペースが必要です。現在も機能回復のためにリハビリを行っている患者さんは多いですが、今後はスタッフを増員してもっとリハビリの受け入れ体制の拡充を図っていきたいと思っています。

ご自身の健康のためにしていることはありますか。

最近、スマホのアプリを活用して、ダイエットを始めました。実は、体重が増えて膝が痛くなってきたんです。食事のカロリー計算をして、体重の増減に一喜一憂しています。それから、夫と一緒に乗馬を始めました。夫が動物好きで、近くの乗馬クラブで体験教室があることを調べてきたので、軽い気持ちで行ったのがきっかけです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

鈴木涼子院長 かさかけ整形外科クリニック6

体の痛みにお悩みの方は、来院していただけたらと思います。まずは、じっくりお話を伺います。それからエックス線やMRI、血液検査などを用いて、痛みや不調の原因を探っていきます。また、コロナ禍での開業となりましたが、自粛生活で家にこもりがちで歩くことが減ったり、受診控えでリハビリを中断して筋肉が硬くなってしまったり、筋力低下や症状が悪化した患者さんもおられました。当院では、院内の換気や消毒などを徹底していますし、ご自宅でできる簡単な運動のご紹介もしていますので、気軽にご相談ください。

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