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加藤 恵一 院長の独自取材記事

加藤レディスクリニック

(新宿区/西新宿駅)

最終更新日:2021/10/12

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック main

JR新宿駅西口より徒歩6分という好立地にある「加藤レディスクリニック」は、加藤恵一先生が院長を務める。現院長の父にあたる加藤修前院長は、不妊治療がまだ一般的に認知されていない1990年に地元石川県小松市に専門クリニックを開き、1993年この新宿に加藤レディスクリニックを開設し、治療に取り組んできた。不妊治療、中でも体外受精を専門とし、院内は診療内容によりフロアが分けられている。通院が励みになるような、広さと施設の充実ぶりだ。加藤院長は、一人ひとりの患者と誠実に向き合って診療を進めていくドクター。連日大忙しのなかでも、趣味は城巡りだという。そんな加藤院長に、医師をめざした経緯から、気になる診察や治療について、たっぷりと話してもらった。

(取材日2016年10月22日)

いち早く不妊治療に取り組んできた先代が開院

医師をめざしたきっかけは何ですか?

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック1

当院は父が開業したのですが、父には医師になれとも、なるなとも言われませんでした。両親が共働きで、僕は同居していた祖父母と過ごす時間が多く、祖父からは「男は家を継ぐもの」という教えを受けていたので、自然と医師という職業を意識するようになりました。大好きな祖父母がそれを喜ぶなら、医師である父と同じ道を進もうと思いました。実際、父は家にほとんどいませんでしたから、子どもの頃は医師がどんな仕事なのかわかりませんでしたが、大きくなってから父の仕事が新聞記事になっているのを見て、やりがいのある仕事だなと感じてました。医師になって産婦人科へ進み、将来は生殖医療に携ることを決めていたので、研修病院にいたころは分娩や手術など不妊治療以外の仕事を積極的に行って、経験を積んできました。最終的にこちらで仕事を一緒にすることになったので、父は喜んでくれました。

お父さまはどのような経緯でこちらを開業されたのでしょうか?

父はまず石川県小松市に産婦人科のクリニックを開き、その後不妊治療専門のクリニックを開院しました。その当時はまだ不妊治療が一般的なものではありませんでしたから、先見の明があったと思いますね。そこへはるばる東京からも患者さんがいらしたようで、それだったら自分が東京へ行こうと、東京の中でも乗降客数の多い新宿での開業を決めたと聞いています。その頃、僕は名古屋の寮に入って大学受験の勉強をしていたのですが、そんな計画をしていることも知らなかったので、最初は驚きました。母は祖父母がいたので小松に残り、ちょうど家族バラバラに暮らしていた時期でした。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック2

当院では、体外受精の治療を専門に行っており、なるべく体への負担がかからないよう、使用する薬の量をできるだけ抑えています。まったく薬を使わないのではなく、必要に応じて足りない部分を補ってあげるイメージで使用しているとお考えください。ですので、採取できる卵子の個数は多くありませんが、薬による卵子への悪影響を排除できるので、それが治療成績にも結び付いていると思います。それから、例えば、採卵を行うべき日にクリニックがお休みでできないということがあっては絶対にいけませんので、経験値の豊富なドクターを20人そろえ、年中無休で診療しています。

医療連携を密に取り、体内環境を整えてから治療開始

先生が院長になってからクリニックに反映されたことはありますか?

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック3

基本的に診療方針は変えていませんが、医療連携をしっかりと行うように心がけています。妊娠がゴールではなく、無事に出産を迎えるまでが大切ですので、例えば子宮筋腫といった婦人科の病気や内科系の合併症など、妊娠、分娩の支障になる病気がないか、必要であれば事前に紹介先の病院で検査、治療を行っていただきます。当院に来られる患者さんで、持病をお持ちなのに他院でそのまま治療を続けていた、というケースも少なくありません。紹介先の病院からも、治療を始めるにあたって事前にこうした検査や問い合わせをしてくれる不妊治療施設は少ないので、良い取り組みだと評価いただくことが多いですね。

初めて不妊治療を行う患者さんと、すでに治療を行っている患者さんのどちらが多いですか?

約7割が他院ですでに不妊治療をされた患者さんです。体外受精を行うなら当院へと最初から決めて来院くださる方もいらっしゃいますし、治療成績の良いこと、お薬の使用量を抑えて治療を行っている、という点で当院を選んでいただく方もおります。転院するということは一から検査をやり直す場合もあるので、結果はともかく御自身が納得できる治療を受けられているのであれば、私は安易な転院をお勧めしません。しかし、1年治療をしても効果がなければ、加齢による影響も考慮して転院を考えてもいいと思います。当院でも、年齢の高い患者さんについては1年を目途に、その後治療を続けるかどうかを再検討されるようにアドバイスしています。

不妊治療を始めようと考えている患者さんに伝えたいことはありますか?

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック4

まだご自身で何も取り組まれていなければ、基礎体温を計るなど、病院へ行かずともできることがたくさんありますから、まず、それを調べてご夫婦で実践されてみてはいかがでしょうか。必要に応じて近隣のクリニックに相談してタイミング指導を受けるなど、最低限の治療を行った上で当院にかかるのも一つの手段だと思います。当院は現在、多くの患者さんにご来院いただいてますが、本当に治療を必要としている患者さんの診療を優先したいので、治療の意志をある程度固めてから初診予約をお取りいただきたいと思っています。目安として、1年間ご夫婦で取り組みをされても妊娠しなければ、クリニックにかかることをお勧めしますが、年齢の高い方については、1年を待たずに治療を行ったほうがいいですね。初診の若い患者さんでも、すでに何かしらの取り組みをされている方がほとんどですので、年齢や経過によりますが基本的にすぐ治療をスタートしています。

明確な治療方針を提示し、治療を遂行

夫婦で来院したほうがいいですか?

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック5

初診はご夫婦でいらしていただいたほうがベターですが、普段から治療について話し合っているご夫婦であれば、お一人でも問題ありません。夫婦間に温度差があるのはよくないので、意識を同じ方向に向けるために旦那さんを連れていらして初診を受けるのがいいと思います。

初診ではどのようなことをお話されるのでしょうか?

やはり「私、妊娠できますか?」と一番聞かれますが、治療をしてみないとわからない問題もあるので、初診では患者さんの状態を診て、一般的にはどんなことが予想されるかをお話しし、あまり安易なことを言わないようにしています。また、不妊治療の成功率が年齢に大きく依存するのは事実です。けれども、年齢に関わらず患者さんにあった治療をご提案させていただきます。それから妊娠を成功だとすると、治療をしてもうまくいかないことのほうが多い、という点で不妊治療は他の病気の治療に比べて特殊であることや、何度か治療を行う必要のあることもご理解いただいています。治療について、当院ではなんとなく治療を進めるというような曖昧なところはなく、治療方針を明確に決めて進めていきますので、その点で患者さんに安心いただいていますね。

どんな時にやりがいを感じますか?

加藤恵一院長 加藤レディスクリニック6

ずっと妊娠できなかった方が他院から当院に移り、1回や2回の体外受精で妊娠される方も多くいらっしゃいます。また以前、ご主人さんががん患者で、奥さんも病気を患っている方がいらっしゃったのですが、当院では精子の凍結を行うなど複合的な要因で不妊になっている患者さんに対応する多角的な治療方針がありますので、無事に妊娠、出産へと導くことができました。患者さんからお話を伺って問題点を的確に抽出し、自分の思い描いた通りの治療が進み妊娠に至った時はやはりうれしいですね。これからも治療方針を変えることなく、一つひとつの事例を丁寧に手がけて治療成績を上げ、年間の出産数を右肩上がりにさせたいです。究極を言えば、受診された患者さん皆さんに子どもが授かり、クリニックから卒業していただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

体外受精/採卵から胚移植までの1周期合計30万円から、平均で50~60万円

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