全国のドクター14,033人の想いを取材
クリニック・病院 156,422件の情報を掲載(2025年10月02日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 大田区
  4. 蒲田駅
  5. 蒲田いだ耳鼻咽喉科
  6. 井田 裕太郎 院長

井田 裕太郎 院長の独自取材記事

蒲田いだ耳鼻咽喉科

(大田区/蒲田駅)

最終更新日:2025/10/01

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科 main

JR京浜東北線の蒲田駅と京急蒲田駅のほぼ中間に位置する「蒲田いだ耳鼻咽喉科」。2020年1月の開業以来、子どもから勤め人、高齢者まで幅広い世代の人々が数多く訪れている。同院を率いる井田裕太郎院長は東邦大学医療センター大森病院で経験積んだ日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。耳・鼻・喉の症状、アレルギー、睡眠時無呼吸症候群などの診療に幅広く対応するほか、めまいや聞こえに対する補聴器の診療にも力を注いでいる。モットーとするのは、患者自身も治療に参加し問題解決をめざす寄り添う医療。井田院長に、診療や患者への思いを聞かせてもらった。

(取材日2022年5月31日/再取材2025年9月8日)

患者に寄り添う診療と通いやすさの追求

開業の経緯を教えてください。

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科1

僕は西蒲田で生まれ育ち、実家には今も両親が住んでいます。大学卒業後は東邦大学医療センター大森病院の耳鼻咽喉科で診療を行い、2020年1月に開業しました。クリニックのあるこの場所は、曽祖父から3代続けて歯科医院を開業していた場所なんですよ。開業に合わせて建て替えました。幼い頃から僕自身も歯科医師になるものだと思っていたので、進路についてはあまり真面目に考えたことがありませんでした。いざ将来の道を考えたとき、元来、人の健康や命に関わる仕事に興味があったことや、医学部では将来診療科の選択肢がたくさんあって自分に合った診療科が選択できることに魅力を感じ、医学部に進学。耳鼻咽喉科は、感覚系の疾患は最初から最後まで自分で診ることができるし、内科的なことから外科的な分野まで携わることもできます。何より、治療を通じた患者さんの変化が実感しやすいので選びました。

どのような患者さんがいらしているのでしょうか。

開業時から変わらずメイン層は周辺の会社に勤められている方で、最近は土地柄か航空性中耳炎でお悩みの方がたくさんいらしています。また、お子さんも増えてきている印象です。お子さんはアレルギーや風邪のご相談や、耳掃除をしに来られることもあります。アレルギー検査では採血が苦手なお子さんも多いので、指先に針を刺してわずかな血液で8種類の抗原を検査し、20分ほどで判定できる機器を取り入れています。2階にはキッズスペースも設けているので、飽きずに過ごしてもらえるのではないでしょうか。

通いやすさのために、取り組まれていることはありますか?

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科2

患者さんの待ち時間の負担軽減のため、順番受付システムやウェブ問診票を取り入れているほか、キャッシュレス決済にも対応しています。開業時は新型コロナウイルス感染症の流行下だったので患者さんが少なく、「何でもやってみよう」という気持ちでオンライン診療も取り入れました。現在は感染症が流行するとオンライン診療のご希望がグッと増えるような印象で、アレルギーのお薬が欲しいというケースやCPAP治療の経過観察などにも活用できます。受診方法の選択肢を増やすことで、患者さんの通いやすさにつながると良いなと思います。

診療におけるモットーをお聞きします。

第一に、患者さんにとって最善の医療を提供すること。第二に、患者さんご本人も治療に参加していただくことで、問題解決をめざしています。医師は知識がある分、どうしても患者さんに「こうしたほうが良い」と押しつけてしまいがちです。しかし僕が患者さんの立場になって考えると、ある程度治療の選択肢を与えてもらった中から自分で方向性を選んだほうが興味を持って治療に参加できますし、医師との信頼関係も築きやすいと思います。患者さんが納得し、治療に積極的に参加してもらうには、患者さんが何を希望しているのかを一緒になって考えていかなければなりません。そのために患者さんが話しやすい環境を整え、スタッフとは常に患者さんの症状や情報を共有しています。

専門性の高いめまいや補聴器の診療も

めまいや補聴器の診療に力を注がれていると伺いました。

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科3

はい。大学病院時代の外来でめまいや耳鳴りにお困りの方が多かったので、専門的に勉強するようになりました。めまいは40〜60代に多いのですが、この年代では聞こえに問題が出てくる方も多いため、両方の診療に力を入れるようになりました。めまいに関して当院でできる検査は、赤外線CCDカメラで目の揺れを診る検査と、直立姿勢で現れる体の揺れを解析する重心動揺検査です。これに、問診や視診を加えて診断していきます。もっと詳しい検査が必要と判断した場合は、東邦大学医療センター大森病院を紹介し、僕が外来を受け持っている時間に受診してもらい検査を行います。

めまいに専門性を持つ医師に相談する良さは、どういったところにあるのでしょうか。

めまいの原因は睡眠時無呼吸症候群や精神的な問題、整形や婦人科系の病気など多岐に及ぶため、個々に合わせたテーラーメイドの診療が必要です。特にご高齢の方の場合は複数の原因が重なってめまいが起こっているケースも多く、医療機関にかかっても「うちの診療科ではないよ」と流されてしまうことがしばしばあるようです。経験を積んできた医師であれば原因を見極めて、患者さんに伝わるよう説明できるところが一つのメリットといえるでしょう。僕が若い頃、めまいの外来をしていた大先輩の先生の診察を見させてもらった際、患者さんから「この先生についていけば大丈夫だ」という安心感を感じたんです。症状が長く続くと精神的にもつらくなってしまう方も多いので、そういった意味でも解決のための手札を持っている先生にかかることで、安心いただけるのではないでしょうか。

補聴器の診療についてはいかがでしょうか。

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科4

火曜日と金曜日の午前中に補聴器調整を専門とする業者の方に来てもらって、専用の診療時間を設けています。お友達やご家族の勧めで、補聴器を導入される際や、量販店でケアを行われている中、お悩みがあっていらっしゃる方も多いですね。補聴器は装着してすぐに体になじむわけではなく、2〜3ヵ月かけて徐々に慣らしていくものです。患者さんの大半は、補聴器を着ければすぐに聞こえるものだと思っていますが、これは大きな間違いです。聞こえなかった音が聞こえるようになると、最初は煩わしく感じますが、それが普通です。ただ聞こえればいいというものではなく、一人ひとりに合うように微調整をしに来ていただく必要があります。補聴器は決して安価ではありません。本当にご本人が使いこなせるかどうかを体験していただくために、初回相談時から1〜2ヵ月程度、貸出期間を設けています。ご自身が十分に納得された上で、導入を決めていただきたいです。

生活の質に直結する耳鼻咽喉科領域。積極的な治療を

メニエール病の中耳加圧療法も行っているとか。

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科5

はい。中耳加圧療法は強弱をつけた圧力の波を耳の奥に送り、内耳にたまったリンパ液を押し出す治療で、1日に2回、3分程度行っていただきます。近年保険適用になった機器を貸し出しご自宅で行っていただく治療です。それまでメニエール病は投薬と生活指導といった内科的なアプローチがメインで、これで良くならない人は、手術など侵襲の大きな治療しかありませんでした。中耳加圧療法が登場したことで、内科的アプローチからすぐ手術に至るのではなく、その中間の治療が可能になりました。

病院での外来診療も続けられているそうですね。

はい。水曜日の午後にめまいに特化した外来で診療を続けています。理由は大きく2つあり、1つは先進的な医療の研究や臨床を行う大学病院に身を置くことで、新たな治療法にふれられるから。開業しているからこそ、大切なことだと思います。知見を得て学び、クリニックの診療で患者さんに還元していきたいです。もう一つは、込み入った状況の方が紹介状を持ってクリニックにいらっしゃる機会も多いのですが、ありがたいことに患者さんが増えたことで十分に時間を割けないこともあって。それならば、自分で自分に紹介する形で「病院で話を聞くので、検査がてら来ませんか?」とご提案すれば良いのではないかと、クリニックと病院の両軸で診療を行っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

井田裕太郎院長 蒲田いだ耳鼻咽喉科6

耳鼻咽喉科の領域には生活の質につながる疾患・症状が数多くあります。特に聞こえは、認知機能と大きく関わりがあるといわれています。「年だから」と諦めるのではなく、ぜひ積極的に治療を行ってください。僕は話をするのが好きなので、外来は自分が自然体でいられる場所です。医者っぽくなりたくないと思っていますし、患者さんとの間に壁をつくりたくないので、近所のおじさんやお兄さんといった感じで、気軽にご相談ください。

Access