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南田 諭 院長の独自取材記事

こうほく腎・泌尿器科クリニック

(鴻巣市/北本駅)

最終更新日:2024/10/08

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック main

北本駅から車で8分の場所にある「こうほく腎・泌尿器科クリニック」。2020年に開業したばかりで、院内はゆったりとしたバリアフリー設計だ。院長の南田諭先生は、北里大学病院や北里大学メディカルセンターで長年勤務した後に同院を開業。北里大学との密な連携のもと、クリニックの気軽さと大学病院の安心感の両方を患者に提供することをめざしている。院内には血液検査機器・超音波装置・CT装置・内視鏡など先進の診断機器を導入。さまざまな診断が可能で、手術が必要な際は北里大学で南田先生が自ら執刀するという。予防医学に関心を持ち「良いことも悪いことも、わかりやすく説明したい」と話す南田先生に、泌尿器科の病気や、クリニックの診療について話を聞いた。

(取材日2020年2月17日)

居心地の良いこの地域で、理想のクリニックを開業

医師になったきっかけや、これまでのご経歴を教えてください。

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック1

私の父は外科、母は眼科の医師です。医師だった両親の背中を見て育ち、中学生の頃には医療の道を志していました。人の健康を守れる医師という職業にとても魅力を感じていたんです。泌尿器科を選んだのは、腎臓や前立腺といった臓器を扱う分野に興味を持ったからです。当時は前立腺がんの患者が増え続けており、内視鏡を使った腹腔鏡手術も泌尿器科は早い時期から導入していました。臓器の手術で病気を治すことと合わせ、腹腔鏡手術の技術も習得したいという思いから、泌尿器科の医師を選びました。大学卒業後は北里大学の大学病院やメディカルセンターで勤務した後、2020年に開業しました。私のモットーは「自分が嫌なことは他人にしない」で、当院には診療スタイルからスタッフの働き方まで、私の理想を込めています。

なぜこの場所で開業されたのですか?

私の出身は北海道なのですが、北里大学メディカルセンターでの勤務から北本市とご縁ができました。長く勤めるうちに鴻巣市など近隣にお住まいの患者さんとの交流もでき、この地域に開業することを決めました。この辺りはとても居心地が良いと感じていますし、それまで診てきた患者さんにも来てもらいたいと考えていたからです。車いすやご高齢の患者さんも移動しやすいよう、院内はバリアフリー設計で広々とした造りにしました。レイアウトと色使いは、シンプルで落ち着ける雰囲気にまとめています。実は私はレイアウトを考えるのが苦手で、看護師でもある妻の意見を参考にしたんですよ。

どのような方が通われているのでしょうか?

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック2

8割近くが男性で、50歳以上の方が多いです。病院時代からの患者さんが3分の1ほどいらっしゃいます。初診の方の主な症状は、夜間の頻尿や尿漏れのお悩みです。がん検診の結果から精密検査を受けに来たり、血尿や脇の痛みなど明らかな異常でいらっしゃるケースもありますね。脇の痛みには尿路結石が潜んでいることもあるんですよ。血尿は膀胱炎や些細なことでも生じますが、症状が消えれば安心かというとそうではありません。日々診察をして思うのは「ちょっとした症状に病気が潜んでいる」ということです。表面上の症状が治まったとしても、やはり早い段階で受診してほしいと思います。診察の結果が前立腺がん・腎臓がん・膀胱がんであることは、決して珍しいことではありません。

クリニックの「気軽さ」と大学病院の「安心感」を提供

泌尿器科のがんについて教えてください。

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック3

腎臓がんや膀胱がんは早期発見がとても重要です。前立腺がんも早期発見が基本ですが、パターンが何種類もあり症状もさまざまです。がんではあるけれど何もせず様子見のパターンもありますし、すぐに手術をしないと命に関わるような症例もあります。情報を検索すると前立腺がんについてひとくくりに載せているものも目にしますが、パターンによって治療方針が大きく変わります。私は患者さんにわかりやすい説明をするよう心がけています。がんは大きな病気ですが、必要以上に不安を感じては病気と闘う気持ちも起きませんからね。良いことも悪いことも、治療方針や予後についてもしっかりと説明させていただいております。それと同時に、体力も大事なので運動なども心がけていただくようにお話ししています。

女性の場合、どのような病気が見られますか?

女性では腎臓がんや膀胱がんのほか、尿漏れの症状で来院される方もいらっしゃいます。出産経験のある方は骨盤にダメージを受けており、筋力も弱まっている傾向にあります。膀胱に尿がたまったら、蛇口をひねって出していると想像してください。筋力が弱まるとこの蛇口が少しずつ緩んでいきます。自覚症状としてはトイレを我慢できなくなったり、笑うことやくしゃみで尿漏れが起こるようになります。症状がひどくなると電車移動など日常生活にも影響が出てしまいます。気になって旅行に行けないと話す患者さんもいます。出産経験があれば若い方でも、また年齢によりどなたにも起こる症状ですが、その裏に潜む腎臓の病気の可能性も否定できません。

診察や手術はどのように行われるのでしょうか?

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック4

検査はまず尿検査を中心に、血尿や残尿の有無を調べます。病気の可能性があればCTや超音波を使ってさらに詳しく調べます。投薬で様子を見るケースもあれば、手術が必要な症状もあります。当院内では手術ができないので、手術が必要な場合は北里大学で行っています。私は北里大学に非常勤で勤務しており、毎週木曜に外来診療と手術を担当しているんです。ですので手術は木曜にスケジュールを合わせて行います。町のクリニックで診察を受けて、大学病院でまた違う先生に診てもらわなければならないのは、患者さんにとっても負担です。私は北里大学と今でもとてもいい関係を築いており、クリニックの気軽さと大学病院の安心感の両方を患者さんに提供することを心がけています。

患者に優しく対応するために、楽しく働く

こちらで働くスタッフについて教えてください。

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック5

私以外に看護師と事務スタッフが5人ずつ、放射線技師が1人勤務しています。看護師は全員、開業前からの知り合いなんですよ。北里大学で定年まで勤め上げたベテランもいます。当院では「有給休暇を取りたいのに取れなかった」「子どもが熱を出しているのに帰れない」ということがないようにしています。スタッフの働きやすさを考え、時には妻の力も借りています。一方、子どもの心配や休暇の必要もなく存分に働きたいというスタッフもいますので、その頑張りもきちんと評価します。働く理由やワークライフバランスの考えは個々それぞれですし、いずれも私の「楽しく働いてほしい」という思いは変わらないんです。楽しくない気持ちは伝染しやすいですし、患者さんにも優しい対応がしにくくなりますからね。

今後、力を入れていきたい分野はありますか?

予防医学と早期発見に力を入れていきたいです。現代医療では生じた病気を治すことが主な目的になっていますが、病気になる前、もしくは早期にわかれば有意義ですよね。がんを経験した患者さんは口をそろえて「二度と経験したくない」とおっしゃいます。通院や手術も大変ですし、金銭的にも負担がかかります。患者さんが大変な思いをする前にキャッチアップできれば、がんで苦しむ方は減るのだろうと思います。「50代を過ぎたら、何も症状がなくても検査を受ける」が常識になればうれしいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

南田諭院長 こうほく腎・泌尿器科クリニック6

ご自分のことは皆さん「健康だ」と信じているのではないでしょうか。泌尿器科の患者さんは「もう年だからね」とおっしゃることが多いのですが、その症状が年齢によるものかそうでないのかは、検査しないとわかりません。排尿時の違和感を感じたら、その違和感に慣れてしまう前にまず受診してください。女性の患者さんもいらっしゃり、多くは「来て良かった」と言って帰られます。女性にも泌尿器の悩みは多いのだと感じています。私も日々真摯に取り組んでいますし、看護師はベテランぞろいです。わかりやすい説明を心がけていますので、安心してご来院ください。

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