間所 睦 院長の独自取材記事
白金高輪矯正歯科
(港区/白金高輪駅)
最終更新日:2024/07/31
「白金高輪矯正歯科」は、東京メトロ南北線・都営三田線白金高輪駅から徒歩1分の好立地にある。歯科用CTや口腔内スキャナー、シミュレーションソフトなどを活用し、 矯正歯科のエキスパートである4人の歯科医師が矯正にあたっている。院長の間所睦(まどころ・むつみ)先生は、長年矯正に携わり、自身が追求する歯科医療を実現したいと2019年に開業した。患者一人ひとりに対して、歯と顔のシミュレーションを作成し、複数の矯正プランを提示しながら患者の希望とずれのない対応を心がけているという。「患者さんの喜ぶ顔を見るのがやりがいなんです」と語る間所院長に、矯正に特化した歯科医院としての特徴や診療方針などについて、話を聞いた。
(取材日2023年5月23日)
歯と顔のシミュレーションにより、患者とゴールを共有
矯正を専門に行う歯科医院としての治療方針、特徴などを教えてください。
矯正は、極めて専門性が高い領域です。当院は、矯正歯科に特化した歯科医院として、矯正専門の歯科医師が複数人で診療にあたり、患者さんの希望に沿った矯正を深く追求しています。特徴は、表側矯正から舌側矯正、マウスピース型装置を用いた矯正、さらには使用するワイヤーの種類など、幅広い選択肢があるということです。多くの選択肢があるというのは、単にそれぞれの患者さんに合うものを選べるだけではなく、それらの装置を組み合わせることで、治療期間を短くすることや仕上がりをよりきれいにすることもめざせます。皆さん、表側矯正なら表側矯正だけと考えがちですが、組み合わせたり、さらには途中で合わなければ他の装置に変えたりすることで、矯正がスムーズに進むケースも多くあります。もう一つの特徴としては、矯正を行うすべての患者さんに、詳細な資料を作って、矯正のプランなどを事前にご説明しています。
資料には具体的にどのような内容が書かれているのでしょうか。
まず現状の説明ですね。いま、歯がどういう状況で、どういった問題があるのかというのを、写真やエックス線、CT画像などを見せながら、しっかりとお伝えしています。それから、矯正後のシミュレーションも資料でお見せしています。矯正のパターンを複数パターン作って、実際に見ていただきながら方針を決めていくんです。例えば抜歯する場合・しない場合、あるいは、抜歯をするとしたらどこの歯を抜くのか。そうした矯正の選択肢ごとに、それぞれ矯正後の歯のシミュレーションと、あわせて横顔・正面の顔のシミュレーションを必ず作るようにしています。検査結果と資料は、ご自宅にお持ち帰りいただけますので、じっくり見て考えてほしいです。
シミュレーションを使って複数のパターンまで用意するのは、どのような理由からでしょうか。
矯正を受ける患者さんは、噛み合わせと見た目を良くすることを目的にしていると思います。噛み合わせに関しては僕たちにある程度お任せいただけたらと思うのですが、見た目に関しては、何を良しとするか、患者さんの主観的な要素が大きいんです。そのため、これをしたらこういう結果になります、というゴールを歯科医師と患者さんの間で共有しておくことが、非常に大切ですね。患者さんが考えるゴールと僕たちが考えるゴールにわずかでも差が生まれると、必ずそこに不幸が生まれてしまいます。矯正は金額的にも時間的にも患者さんに負担がかかるので、必ずシミュレーションによって具体的なイメージを見ていただき、こんなはずじゃなかった、という結果にならないように心がけています。
矯正のエキスパートとして、提供できるメリットとは
矯正専門の歯科クリニックで治療を受けるメリットとして、どのような点が挙げられますか?
大きく3つあると考えています。1つ目は、診断です。実は矯正の診断は、ものすごく難しく、経験の有無によって、診断力はかなり左右されてしまうんです。それから2つ目として、矯正後のフォローアップにも違いがあると思っています。想定どおりにいかない場合でも、矯正専門の歯科医師であれば経験に基づいてたくさんの手数を持っているため、適切な修正に対応できます。そして3つ目は、仕上がりですね。見た目を美しく歯を並べることをめざすだけではなく、上下一本一本すべての歯をしっかり機能的に噛めるように矯正するには、非常に高度な技術力が必要になるんです。そのため、噛み合わせまで含めた仕上がりは、はっきりと差が出るところだと思っています。
小児の矯正で、何か気をつけていることやこだわりはありますか?
お子さんの場合は、まず、本当に矯正が必要かどうか、という点からしっかりと判断するようにしています。日本矯正歯科学会から出ているガイドラインや、国内外で公表されているエビデンスがあるのですが、一期・二期と治療を分ける小さいお子さんの矯正は効率が落ちてしまうことがあります。それから、あまり早い段階から矯正をすると、矯正に要する期間も長くなってしまうことが多いんです。歯並びに対する関心が高まっているのは良いことなのですが、小児矯正に関しては過剰診療になっていないか、という点を危惧しています。もちろん、うまく噛めないなどの症状があって、必要な場合もありますが、本当に必要な段階かどうか、矯正を始める前に親御さんとよく話し合うようにしています。
すべてのケースで、早く始めれば良いというものではないのですね。
小児矯正でも、やはりゴールをしっかりと定めることが大切ですね。ゴールが定まっていないと、特にこれから成長するお子さんの場合は、無駄が多くなってしまいます。例えば、歯が生えてくるスペースがないからとりあえずスペースを広げたけれども、生えてきたら見た目が良くないから、歯を抜いて並べた、というケースを聞いたことがあります。これだと、最初の治療は何だったのか、となってしまいますよね。5年、10年と小児矯正をやり続けているというお話もよく耳にするのですが、すごく効率が悪いと感じます。当院では、小児矯正でも成長を加味したシミュレーションを作成するので、それによって患者さんとゴールを共有し、そこに向けて逆算して計画を立てるようにしています。
患者が喜ぶ姿を励みに、最後まで妥協せず対応
どのような理由で歯科医師になろうと考えたのでしょうか?
母が歯科医師だったので、その影響が大きいと思います。母は休むことなく仕事をする人で、学校の行き帰りなど、毎日のように母が働いてる姿を見て育ちました。小さな田舎町だったので、外出先で患者さんに会うことなども多かったのですが、そうした際に患者さんに感謝されている姿を目にしたこともたくさんあります。子ども心に歯科医師は素晴らしい仕事だなと思っていたんです。僕も大きくなったら、母のようにみんなに感謝される仕事をしたいな、と感じたのが、この道に進んだきっかけですね。
仕事をしていてやりがいを感じるのは、どのような時でしょうか?
患者さんに、矯正をして良かったと喜ぶ姿を見られたとしたらやりがいを感じると思いますね。矯正は、長い期間が必要になります。僕自身も妥協せず、粘り強く最後までお付き合いする覚悟を持って対応するようにしています。その分、自分も達成感がありますし患者さんに良かったと感動していただけるとうれしいですね。患者さんに喜んでいただくために日々仕事をしているので、患者さんのそんな姿を見られるようにこれからも精進していきたいです。
歯科医院としての今後の展望など、ありましたらお聞かせください。
歯科医療では最近、デジタル技術が本当に目覚ましく発展しています。どんどん進化して、半年間でできることががらっと変わることもあるんです。日々情報をインプットして新しいものを取り入れつつ、患者さんとの関係や手作業の良い面など、アナログであり続けるべきところは残して、より良い診療を追求していきたいと考えています。矯正は時間もかかり大変な面もありますが、もし悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ足を運んでいただけるとうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置による矯正/99万円~、表側矯正/77万円~、部分矯正/33万円~、舌側矯正/132万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。