医療法人三育会 新宿ヒロクリニック

医療法人三育会 新宿ヒロクリニック

英 裕雄 理事長

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異国情緒漂う新大久保の活気に満ちた町並みの先、しっくりと馴染んで「新宿ヒロクリニック」が建つ。玄関扉の先に広がるのは、イメージカラーのオレンジが印象的な、温かみのある居心地のいい空間。「患者さんの生活がさまざまに変化しても一貫して対応できる、かかりつけ医療機関の新しい在り方を作りたかったんです」と、英裕雄院長は穏やかな笑みを浮べる。2001年から24時間365日体制で取り組んできた在宅診療を継続しつつ、外来診療にも力を入れようと2015年6月に現在の場所に移転。身近なかかりつけ医であるとともに、高齢者やがん患者の介護や生活支援まで幅広く行うべく、多職種のスタッフが一丸となってサポートにあたっている。「患者さんやご家族のニーズを敏感にキャッチし、柔軟に対応していきたい」と力強く語る英院長に、日々の診療で心がけていることやめざす診療の姿、さらに、ご自身の自由な時間の過ごし方などプライベートな話から今後の展望まで、じっくりと伺った。
(取材日2015年8月7日)

かかりつけ医療機関の新しい在り方をめざして

―とても温かみのある雰囲気のクリニックですね。

ありがとうございます。クリニックのイメージカラーでもあるオレンジが印象的な、とてもすっきりした雰囲気になったと思っています。当院はもともと2001年に都庁前で開業し、24時間365日体制の在宅診療を中心に行ってきましたが、今年6月にこちらに移転。現在は、これまでの在宅診療に加え、内科、整形外科、皮膚科など外来にも力を入れています。ずっと診て来た在宅の患者さんをそのまま引き継いでいるほか、外来には10代から100歳を超える方まで、本当に幅広い年齢層の方が来院。ちょっとした風邪の症状など、身近なかかりつけとして足を運んでくださっているというかんじです。場所柄、最初は外国人の患者さんばかりで大変なことも多いのではないかと思っていたのですが、みなさん日本語がお上手で、非常に日本に馴染んでいらっしゃる。今後、海外から来日される方はますます増えるでしょうし、近未来の新しい日本の姿を想像しながら、日々の診療にあたっています。

―移転されるきっかけは、どういったことだったのでしょう?

かかりつけ医療機関の新しい在り方を作ってみたかったんです。例えば、健康なときは定期的に病院にかかる必要はないでしょうから健診などで対応し、ちょっと体調を崩せば外来で、虚弱化が進めばリハビリテーションが主流となり、もっと進めば在宅診療が必要になる、といったように。これまで行ってきた在宅診療は、あくまでもその流れの中のひとつ。そうした、患者さんの社会生活がさまざまに変化しても一貫して対応できる総合診療を実践していきたいと思い、移転を決めました。この、めざす総合診療を一人だけではなく多職種のグループで対応し、継続的かつ実効性のあるものにしていくことが大きな目標であり、これからの課題でもありますね。

―具体的に力を入れていらっしゃるのはどのようなことですか?

まず一つは本当の意味でのかかりつけとして、年齢や疾患を問わず初期対応をすること。さらに、認知症や骨粗しょう症など、高齢者特有の疾患に対応すること。あと一つはがん。この、総合診療、高齢者診療、がん診療の3つを柱としています。特に、がんが日本人の死因第一位を占める現状を考えれば、今後、がんの患者さんはますます増えてくるはず。手術や放射線などの治療が大切なのはもちろんですが、例えば、自宅で療養中の食事や運動はどうするのか、もっと言えば、その間にひいた風邪はどうするのか。がんの種類によって栄養指導も千差万別ですし、患者さんそれぞれ個別の対応が必要になってきます。そうした対応をきちんとしていくことこそが病気と闘うことにもなりますから、継続的なかかりつけ医療機関の果たす役割は非常に大きいと思っています。実は当院では、「寄り添いコール」といって、普段外来にいらしている患者さんに対し、必要に応じて24時間365日体制で往診に伺うサービスもしているんですよ。「いつでも診に来てくれるクリニックをかかりつけにしている」ということが、患者さんやご家族の安心感につながっていけばうれしいですね。

―スタッフさんも大勢いらっしゃるそうですね。

はい。在宅、看護、医療のあらゆる職種のスタッフが約85人ほど在籍しています。全員が一丸となって取り組んでいかなければ、めざす医療の実現は難しいですから、当院には「クレド」という、守るべき信条のようなものもありますし、さまざまな勉強会も頻繁に行っているほか、ミーティングやカンファレンスも定期的に実施。スタッフ間のコミュニケーションも大切と考え、親睦を深めるためのレクリエーションなども行っています。こうしたプライベートな人とのつながり、業務に対する理解、法人に対する理念教育は、日々の中できちんと継続していくことが大事。そういう意味で、終わりはないと思っています。



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