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症状を抑えつつ寛解をめざす
小児のアトピー性皮膚炎の新治療

くまだキッズ・ファミリークリニック

(守山市/守山駅)

最終更新日:2025/09/01

くまだキッズ・ファミリークリニック 症状を抑えつつ寛解をめざす 小児のアトピー性皮膚炎の新治療 くまだキッズ・ファミリークリニック 症状を抑えつつ寛解をめざす 小児のアトピー性皮膚炎の新治療
  • 保険診療

時にかゆみや湿疹などのつらい症状を繰り返すアトピー性皮膚炎。乳幼児期に発症することが多く、小児の有病率は10人に1人とまでいわれている。一番つらいのが本人であることは間違いないが、わが子に懸命に寄り添い、できれば何とかしてあげたいと願う親の胸中も忍ばれる。そんな小児のアトピー性皮膚炎に、小児科医師として熱心に取り組んでいるのが「くまだキッズ・ファミリークリニック」の熊田知浩院長。自身もこの病気に悩まされてきたという経験から、同じような子を一人でも減らしたいと、さまざまな治療やアドバイスに情熱を注ぐ。アトピー性皮膚炎にはどう取り組めば良いのか、どのような治療法があるのか。同院で行っている取り組みも交えながら、その具体的なアプローチに迫ってみた。

(取材日2025年7月14日)

外用薬を中心に、必要に応じて生物学的製剤や紫外線治療などを慎重に導入

Q子どものアトピー性皮膚炎とは、どのような病気ですか?
A
くまだキッズ・ファミリークリニック 患者の症状に合った塗り薬を提供

▲患者の症状に合った塗り薬を提供

アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥やちょっとした刺激により強いかゆみや湿疹を発症し、慢性的に繰り返す病気です。原因はアレルギーや乾燥肌といった生まれつきの体質のほか、ホコリや自分の汗といった生活環境による誘因も影響していると考えられます。湿疹ができやすい場所は年齢によっても変化が見られ、乳幼児期は口の周囲や頭が中心で、幼児期から学童期は首や脇、手足などにも症状が現れます。強いかゆみにがまんできず、つい引っかいて症状を悪化させてしまうのはよくあること。また、かゆみのせいで集中力が続かなくなる、よく眠れなくなるなど、皮膚の問題だけにとどまらず、日常生活にさまざまな支障を来す一因になることも多いです。

Q先生ご自身も、子どもの頃から症状に悩まされてきたそうですね。
A
くまだキッズ・ファミリークリニック 自身の経験をもとに、さまざまな治療やアドバイスを行っている

▲自身の経験をもとに、さまざまな治療やアドバイスを行っている

私は小学生の頃から気管支や肌が弱く、アトピー性皮膚炎と診断されて塗り薬が手放せない日々でした。親からは「絶対にかいちゃ駄目」と念を押されていましたが、やはりかゆくてたまらず、夜寝ている間に無意識のままポリポリとかいていたようです。中高生の頃は多少落ち着きましたが、大学に入って生活が不規則になるとまた発症し、大人になった今もずっと湿疹が続いている状況です。良くなったと思えても完全に治ったわけではなく、ふとしたタイミングで急に悪化してしまう。そうしたことを身をもって体験していますので、アトピー性皮膚炎に関してはお子さんや親御さんの気持ちに寄り添った診療ができると自負しています。

Q治療ではどのようなことを行うのか、具体的に教えてください。
A
くまだキッズ・ファミリークリニック 症状の悪化を防ぐためにも治療を継続することが大切

▲症状の悪化を防ぐためにも治療を継続することが大切

アトピー性皮膚炎の治療のベースとなるのは、かゆみや炎症のコントロールに用いる外用薬です。多くの患者さんに乾燥肌や皮膚のバリア機能の低下が見られるため、まずは皮膚を清潔に保ち、保湿剤などによるスキンケアを丁寧に行います。その中で強い湿疹があれば、炎症を抑えるためステロイドを塗っていくのが基本的な治療の流れとなります。とはいえ、薬を塗るのは結構大変な作業。小さなうちは親御さんが頑張って塗ってくれますが、成長して子ども本人任せにしていると塗り忘れなどが起き、それでまた悪化させるケースがあるので要注意です。なんとかモチベーションを保ち、辛抱強く続けていくことが改善に向けたポイントといえるでしょう。

Qこちらでは、新たな治療法にも対応しているそうですね。
A
くまだキッズ・ファミリークリニック 新しい治療法も取り入れ、幅広い症状に対応

▲新しい治療法も取り入れ、幅広い症状に対応

これまで炎症を抑えるための塗り薬はステロイドだけでしたが、近年はステロイド以外の塗り薬をはじめ、かゆみや炎症を抑える生物学的製剤の注射薬も登場しています。保険診療の中で選択の幅が広がったことは、多くの方にとって明るい情報だと思います。もう一つの注目は紫外線を用いた光線治療で、かゆみが強い部分に照射することで一定期間の症状の緩和をめざします。強いかゆみは集中力の低下につながりますので、例えば大切な試験やスポーツの試合、発表会の前など、ここぞという場面でも頼りになると考えられます。当院ではこうした新しいアプローチにも随時対応していますので、従来の治療で満足が得られなかった方も諦めずご相談ください。

Q皮膚科ではなく、小児科のクリニックを受診するメリットは?
A
くまだキッズ・ファミリークリニック 「お困りの場合は、いつでも気軽にお越しください」と話す院長

▲「お困りの場合は、いつでも気軽にお越しください」と話す院長

当院では、例えば風邪をひいて受診した際に、同時に皮膚の状態もチェックしてアトピー性皮膚炎の治療を導入することも可能です。また、生後2ヵ月から始まる定期予防接種で乳児湿疹が見つかることがあります。放っておくと離乳食開始段階で食物アレルギーを起こすリスクがありますから、当院ではこのタイミングで塗り薬の処方やスキンケア指導を行っています。小さなお子さんをあちこちの病院に連れて回るのは大変だと思いますので、1ヵ所でトータルな診療が受けられるのは小児科ならではのメリットだと思います。いずれにしても、まずはかゆみなどのつらい症状を抑え、そこから少しずつ本人の生活環境に合わせた診療を提供させていただきます。

ドクターからのメッセージ

熊田 知浩院長

アトピー性皮膚炎は皮膚のかゆみばかりでなく、顔などの目立つ部分に湿疹があれば、お子さんの自尊心にも影響します。また、夜中に本人も親御さんもよく眠れないなど、生活の質を落とす結果にもなりかねません。そうしたつらい状況が極力ないようにというのが私の一番の思いです。かつてアトピー性皮膚炎は、一生付き合っていかねばならない病気といわれていました。しかし今はいろんな薬や治療法が登場したことで、ある程度は抑え込むことが可能になりつつあります。当院ではさまざまな治療法を組み合わせ、お子さんや親御さんの気持ちに寄り添った、現時点での最良の方法をご提案いたします。お困りの場合は、いつでも気軽にお越しください。

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