田口 修一郎 院長の独自取材記事
南流山プラネット歯科クリニック
(流山市/南流山駅)
最終更新日:2022/07/12
南流山駅から歩いて約10分。流山街道沿いにある「南流山プラネット歯科クリニック」。天空にそびえ立つ看板と宇宙のイラストが描かれた外観は、歯科クリニックとは思えない楽しい雰囲気だ。子どもから高齢者までどんな人でも気軽に立ち寄れる歯科医院をつくりたいと田口修一郎院長が2019年に開業した。田口院長は勤務医時代に訪問歯科に携わったこともあり、その際、多くの高齢者から「もっと若い時に歯を守る術を知っていれば自分もやりたかった」といった声を聞いたそうだ。そんな体験から同院では予防歯科や歯科知識の啓発に力を入れている。歯科医療への想いやクリニックの特徴について田口院長に話を聞いた。
(取材日2022年7月4日)
訪問診療の経験から予防が重要と再認識
南流山に開業した理由をお聞かせください。また、患者さんの歯科意識など何かお感じですか?
出身大学が日本大学松戸歯学部でここから車で10分くらいの所です。この辺りは先生方や友人も多く住んでいたこともあり、大学時代からとてもなじみ深い場所なんです。愛着もあり土地勘もありましたのでここで開業いたしました。患者さんは、小さなお子さんを持つファミリー層やご高齢の方が中心ですね。働いている方々もいらっしゃいますが、平日、仕事の合間というよりは、土日に生活の中の一コマとして通院されています。患者さんたちの歯科意識はとても高いと感じます。定期的な歯周病治療や定期健診などのメンテナンスに通う方も多いですし、子どもの虫歯も少ないですね。今後、流山市の子どもたちの虫歯をゼロにする、それが当院のスタッフ全員の目標です。
プラネット歯科という名称にはどんな思いが込められているのでしょうか。
もともと星が好きなこともあるのですが、口の中を一つの宇宙と捉えてその中で一つ一つの歯が惑星のようにきれいに輝いてほしいという思いを込めています。いつまでも歯が輝くためには、子どもの頃から歯科クリニックに通ってもらい、予防していくことが大切です。ですので、お子さん連れの方でも通いやすいよう工夫しています。広いキッズスペースを設置して、おむつ交換台や子ども用の低い洗面台も設置しています。壁には木星や土星、ロケットなど宇宙にちなんだイラストシールを張って楽しい雰囲気にしています。このように子どもたちに親しまれる歯科医院をめざす背景には勤務医時代の経験があります。
それはどんな経験ですか?
大学卒業後、柏にある医療法人の歯科医院に勤務しさまざまな経験を積みました。埼玉県にある同法人のクリニックでは分院長を務め、幅広い年齢層の患者さんを診ていましたが、特に小さなお子さんたちの治療にあたることも多かったのです。同じ時期、高齢者施設での訪問歯科にも携っていました。虫歯や歯周病で口の中が悪い状態の方が多く、「もっと早い時期に予防について知っておきたかった」「予防できる方法があるなら自分もやりたかった」といった声をよく聞きました。その方々が小さい頃はまだ予防歯科という考えがなかったのでしょう。それで今の子どもたちが将来、そんなことにならないよう、子どもの頃からの予防意識がとても大切だと思うようになったのです。
今ある歯を守るためにリスクを知ることが必要
こちらのコンセプトについてお聞かせください。
今ある歯を良い状態で残すこと。その歯を生涯にわたってできるだけ長く運用していくためには何が大切か。歯は大切な資産であり消耗品でもあります。長く運用する中ではさまざまなリスクもあるのです。どんな食べものを食べるか、噛み癖や噛み合わせはどうか、日頃の生活習慣はどうか、口の中の細菌はどういう状態か。当院では唾液の細菌検査も行っていますが、患者さんに歯が悪くなる要因、リスクをよく知ってもらうことが大切と考えています。リスクを知らないままでいると、将来的に長期運用が思ったようにできず歯を失ってしまうことになりますので、生活の質の低下につながる恐れもあります。ですので、まずはご自身が「何によって歯を失ってしまうリスクがあるのか」を知ってもらい、トラブルに対してはこれまでの経験や知識、技術を生かして患者さん一人ひとりに即した適切な治療を行うこと。そして予防をしっかり行うことを大切にしています。
こちらのクリニックで行っている予防歯科について教えてください。
当院では基本的には歯科衛生士が担当制で行い、患者さんの歯や歯茎の状態を継続的に管理します。特に歯周病は長期的に管理していくメンテナンスが必要ですし、同様にインプラント治療後はメンテナンスによってインプラントの寿命も変化しますので、力を入れて取り組んでいます。小児の予防歯科では、フッ素塗布やシーラント処置なども行っています。また、私自身も患者さんのご要望が高まってきていると感じているセラミックによる修復治療や、インプラント治療には特に力を入れています。インプラント治療は、今ある歯をこれ以上減らす心配の少ない治療法です。最近では痛みの少ない治療法も出てきています。また、骨の量が少なくてインプラント治療が難しかった場合でも、骨を増やすための治療と合わせればインプラント治療が可能なケースもあります。今後は当院でもそのような先進の治療技術について知見を重ねて患者さんのニーズに応えていきたいですね。
こちらのスタッフさんについて教えてください。
私のほかに6人の歯科医師が非常勤で診療しています。それぞれ得意分野があり、症例に応じて担当したり、ディスカッションしたりしながら治療を進めています。歯科衛生士も含めてスタッフはコミュニケーションがよくとれていて、それが一番の自慢であり魅力だと思います。患者さんを第一に考えていて、どんな患者さんに対しても親身になってお話ししています。みんな気持ちのある人ばかりですね。トリートメントコーディネーターが在籍している点も特徴です。トリートメントコーディネーターは、患者さんのマネジャー的な存在で、患者さんの要望や悩みを聞き、治療の提案や治療内容についてわかりやすく説明する役割です。歯科医師には言えないことでも、トリートメントコーディネーターになら気兼ねなく話したり尋ねたりすることができます、といううれしい声も患者さんから頂いているんです。ですので患者さんにとって、とても頼りなる存在だと感じています。
親しみを持ってもらえるようSNSで情報発信
こちらではSNSでの情報発信も盛んに行っていますね。
最初は私が担当していて、南流山の良いところを多くの方に知っていただきたいと思って始めました。そのうちに徐々に発信していく内容も増えてきました。最近ではスタッフが主体となって医院内外のことを発信しています。歯科医院はできるなら行きたくない場所ですよね。私も患者さんの立場だった時は、歯科治療の予約日は朝から憂鬱でした。人間、わからないことや場所には恐怖を覚えるものです。SNSによって院内の雰囲気やスタッフの様子がわかれば、親しみが湧いて受診しやすくなるのではないでしょうか。なので多くの方に見ていただき、受診のきっかけになればよいなと期待しています。
ところで歯科医師をめざしたきっかけについて教えてください。
父が獣医師でしたので、獣医師になろうかと漠然と考えていました。ですが、実際どんな仕事なのかよくわからなかったんです。子どもの頃、わが家で飼っている犬の体調が悪くなると、父が犬を病院に連れていくんです。その後犬は元気になって帰ってくるのですが、自分で連れていったことがないので、病院でどんなことをしているかがわからない。何もわからないのに本当に獣医師になりたいのだろうか。迷いながらいろいろ考えていくうちに、これなら、と思えたのが歯科医師でした。私は小さい頃から虫歯が多く、矯正も受けたことがあります。自分と同じように歯のことで困っている人の力になりたいと思いました。実際、歯科医師になってとてもやりがいを感じています。食べることは生きることそのものです。健康に生きていくために歯は大切なもの。それを守るのが歯科医院の使命であり、その考えはスタッフ全員とも共有しています。
最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。
ご自身の歯について知っていただくことがとても重要です。当院はどなたでも入りやすく親しみやすい歯科医院ですので、ぜひ一度相談に来てください。今後も、皆さま方のお口の健康を生涯にわたって維持できるよう、そしてさまざまなニーズに応えられるよう、知識や技術、医療機器などのさらなる充実を図っていこうと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント体/35万2000円~、セラミックの詰め物/5万5000円~、セラミックのかぶせ物/9万9000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。