杉原 彩子 院長の独自取材記事
新宿スワン歯科・矯正歯科
(新宿区/新宿駅)
最終更新日:2025/05/14

日本有数のターミナルである新宿駅前で、20年近くにわたって「新宿スワン歯科・矯正歯科」院長を務めてきた杉原彩子先生。米国留学も経て、インプラント治療の研鑽を積み、同院でもインプラント治療を中心に幅広い診療に取り組んできた。そして、歯を失うそもそもの原因の一つが歯並びや噛み合わせの不具合であることから、マウスピース型装置を用いた矯正を手がけるようになったそうだ。矯正とインプラントを組み合わせた包括的な治療も行う。多様な患者が集まる新宿にあって、患者への有用な情報提供にも努め、信頼関係を構築している。インプラント治療と矯正を軸に、多彩なニーズに応える杉原院長に、診療の特徴や歯科医師としての思いを聞いた。
(取材日2025年4月18日)
新宿駅前で、インプラント治療と矯正を軸に幅広く対応
本当に、新宿駅の間近にあるのですね。

そうなんです。ですから、新宿駅近隣で働かれている方や新宿駅を利用される方をはじめ、多様な方が来院されるのが特徴です。今まで受けてきた治療に納得できず、わざわざ電車に乗って来られる方も少なくありません。セカンドオピニオン、サードオピニオンを受けたいという方も来られます。そうしたご期待にお応えするために、こちらも日々、一生懸命勉強しながら診療に取り組まなければと思っています。
診療面にはどのような特徴がありますか。
一般歯科診療から根管治療、親知らず治療、歯周病治療、小児歯科診療、予防歯科・検診、審美歯科診療、矯正歯科診療、インプラント治療など幅広く対応しています。矯正では、マウスピース型装置を用いた矯正、ワイヤー矯正にも対応でき、時には、両方を組み合わせることもあります。また、3D光学スキャナーや歯科用CTなど、より早くより精密に口腔内を把握して、患者さんの負担を軽減しながら快適な検査や診断が行えるよう環境を整えています。光学スキャナーは、従来のように印象材を口に入れる必要もないため、嘔吐反射などの苦しい思いをすることなく快適に歯型を採ることができますので、一般的な虫歯治療から、マウスピース型装置を用いた矯正、インプラント治療にも活用しています。また、こうした精密な検査結果をもとに、患者さんのお口の状況や治療方法などについてわかりやすい説明を行うことも重視しています。
先生のプロフィールを教えてください。

体の弱い身内がいたこともあり、子どもの頃から医療に興味を持ちました。また私自身、小さい時から矯正を受けていたことから、身近な医療である歯科医師をめざしたんです。医科の医師よりも歯科医師のほうが、女性も働きやすいかなという思いもありました。ただ両親はあまり賛成ではなかったので、できるだけ学費がかからないようにと国立大学に進みました。卒業後は、都内のクリニックに勤務して多くの診療を経験し、さまざまな方と出会い、治療だけでなく患者さんへの接し方についても研鑽を重ねました。その後、母にインプラント治療をしてあげたいと思ったこともあり、インプラントを専門的に学びたいと考えていた頃、ちょうど米国留学の機会があり、多くのインプラント治療の症例を研究することができました。帰国後、こちらの法人グループに入職して、2007年から院長になったという経緯です。
ニーズをくみ取り気持ちに寄り添い、信頼関係を築く
インプラント治療とマウスピース型装置を用いた矯正に力を入れているそうですね。

そうですね。当初はインプラントを中心に治療を行っていましたが、そもそも歯を失う原因を突き詰めていくと、歯並びに問題があるというケースが多いことを痛感するようになりました。また、歯学部を卒業する頃、矯正歯科に進みたいという気持ちもあったのですが、なかなか勉強する機会がなく、半ば諦めていたのです。ところが、テクノロジーの進化でマウスピース型装置を用いた矯正が誕生して、私も学ぶ機会を得られました。インプラント治療と歯列矯正の両方が必要であるケースもありますので、今はこの2つを軸として診療を行っています。
患者さんとのコミュニケーションも大切にされているそうですね。
そうですね。患者さんとの信頼関係をつくるためには、よくお話をしてその方のことを理解することが大切だと捉えています。診療やお口の健康のことだけでなくて、趣味などプライベートのことを伺い、その方に合わせた話題提供を重ねることで、関係性づくりを心がけています。実は歯科医師となったばかりの頃は、患者さんとの会話が苦手で、上司に社会人的な面を鍛えられましたしね。各年代向けの雑誌を読んで年齢に応じた悩みや関心事なども勉強しました。今となっては、患者さんから教わることも多いですね。例えば、お子さんの治療には受験や習い事のことを知っておく必要がありますし、このエリアは経営者や役員クラスの方も多いですから、ビジネスの話題や時事の話題を把握しておくことも大切です。このように、いろいろな話題を自分の中に蓄えておくことで、患者さん一人ひとりに寄り添いたいですね。
そうしたことをスタッフさんにも伝えられていますか。

時代も変わりましたから、私の経験をそのまま実践してもらうわけにはいきませんが、いろいろな知識や情報は学んでほしいと伝えています。医療者である以前に、社会人であってほしいので、姿勢や話し方などよくお伝えしています。ただ、スタッフにはワークライフバランスを大切にしてほしいんです。残業がないよう工夫したり、勤務後の食事会を極力減らしたりと、自分の時間を大切にしてもらうようにしています。それが、豊かな人間性につながると考えています。
小児矯正に注力。患者や家族に必要な情報発信もめざす
患者さんと接する際に、どのようなことを心がけていますか。

なるべく費用対効果を最大にすることを心がけています。誰でも年齢を重ねるに連れて、歯以外にも仕事や経済的なこと、ご家族のことなど大切なことがいろいろ増えてきますので、その方のライフステージをおもんぱかって治療を提案していけたらいいなと考えています。歯科医療の教科書的に正しいことだけを勧めても患者さんには響きませんし、人生、ずっと歯磨きばかりして過ごすわけにもいきません。その方の生活やライフステージに合わせながら、人生の最期まで、なるべく自然に近いお口の状態でおいしく食べていただけることが目標です。私の学んできたインプラント治療や矯正歯科、補綴の治療技術で、そんなお口の環境をつくるためのお手伝いをしたいのです。高齢の方は、眼科や内科の治療も必要なことも少なくありませんから、そうしたことも配慮して、常に患者さんの負担を軽減しながら必要な治療をご提供できればと思っています。
では、今後の展望について聞かせてください。
もっと小児矯正に取り組んでいきたいですね。都心にお子さんも増えていますし、また、最近、生まれつき歯が欠損していたり、歯並びに問題があったりするお子さんが目立ちますので、お役に立ちたいです。お子さんも塾や習い事があり、共働きのご家庭が多い中で、矯正のために通院するのはなかなか難しいと思います。費用対効果、時間対効果を考えて、なるべく負担を軽減しながらの歯科医療の提供に努めています。そして、歯科医療について幅広く、患者さんやご家族に役立つ情報を提供していきたいですね。当院にはさまざまな患者さんが来られ、いろいろなことを私たちに教えてくださいます。そうして頂いた情報を、また他の必要な方に届けていく。そんな役割も、新宿駅前で担っていきたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

防災グッズの中に、歯ブラシと洗口液など歯磨きセットを入れておくことをお勧めします。災害時の避難所では水や食料はすぐに届きますし、生理用品や紙おむつも比較的早く届くようになりましたが、歯磨きセットは後回しになりがちです。しかし、避難生活の中でお口の中を清潔にすることができないと、誤嚥性肺炎につながることもあります。どの年代にも大切なことなので、非常用の歯ブラシと洗口液を用意して、災害に遭っても全身につながるお口の健康を守っていただきたいと思います。そして、歯科は、医科と違って命には直結しないと思われがちですが、命の質、生活の質には最も大切なところなのではないかと思っています。その大切なお口の中のことで、お悩みがあればぜひ、当院にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/27万5000円~、成人矯正/ワイヤー矯正:71万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正:33万円~、小児矯正/ワイヤー矯正:60万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正:33万円~、ホワイトニング/オフィスホワイトニング:1万6500円 程度(1歯1回)、ホームホワイトニング:1顎16万5000円 程度(マウスピースジェル代含む)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。