金海 航 院長の独自取材記事
ザ・ホワイトデンタルクリニック 名古屋院
(名古屋市中区/矢場町駅)
最終更新日:2025/03/04

矢場町駅から徒歩で4分。目抜き通り沿いのビル6階に位置するのは「ザ・ホワイトデンタルクリニック 名古屋院」。東京から福岡まで全国で8院を展開する医療法人に属する、自費診療に特化したクリニックだ。静脈内鎮静下での歯科治療を提供している同院には、歯科に対して苦手意識を持つ患者が数多く訪れているという。2016年に入職した金海航院長は、大阪府出身で物腰やわらかな語り口が印象的。同院の院長を務めるほかに、大阪院など他地域での診療も担う。「患者さんに対して決して上から目線にならないよう、優しく声かけをするよう心がけています」とほほ笑む金海院長に、同院の特徴や診療に対する思いを聞いた。
(取材日2025年2月13日)
口腔内全体の機能性と美しさを追求
最初に、クリニックの紹介をしていただけますか?

自費診療に特化しており、保険診療は行っていません。保険診療ではいろいろな縛りがあり、一回の治療に十分な時間が割けない場合があります。一方で、自費診療にはそういった制限がなく、しっかりと時間をかけて診療にあたることが可能なため、条件によっては一度に10本以上の虫歯治療を行うこともできます。何度もクリニックに通いたくない、という方にも少ない回数での治療を提供したいと考えています。かぶせ物についても、自費診療で用いられるジルコニアやセラミックは保険診療の素材と比べて強度があるため、噛み合わせの安定化が望めます。歯を失った場合はインプラント治療を選択いただくこともできますし、ただ虫歯を治療するだけではなく、噛み合わせも考慮した全顎的な治療にあたれることが、自費診療のメリット。当院には、こういった症例をたくさん診てきた実績がありますので、プランニングから治療まで高い専門性があると自負しています。
どんな患者さんが多いですか?
年齢層は10代後半から70代まで、男女比は6対4くらいでしょうか。歯科治療に対して強い恐怖心を持ち、長年治療を受けられずにいる方や歯科医院に行くこと自体に高いハードルを感じている方が多い印象です。特に、過去の痛い経験や恐怖心から歯医者を避けてしまい、気づけば虫歯が進行して歯がボロボロになってしまったという方もいらっしゃいます。苦手意識が強い方を対象に静脈内鎮静法を行っていますが、近隣でこの方法を採用している歯科医院が少ないこともあり、名古屋市内のみならず、岐阜や三重、静岡、福井といった遠方から来院される方も少なくありません。当院は紙面や動画サイトに広告も出しているのですが、そういった媒体をご覧になって意を決して来られる方もいます。虫歯がお口全体に広がってしまったというケースや、嘔吐反射があり歯科治療を受けることに抵抗感が強いという患者さんも少なくありません。
貴院の強みを教えてください。

当院では、歯科治療恐怖症の方に対しても丁寧なカウンセリングを行い、不安をできる限り軽減しながら治療を進めています。患者さんの状態に合わせて痛みの少ない治療の選択肢を提案し、リラックスして受けられるよう配慮しています。また、治療計画をしっかりと説明し、ゴールを明確にすることで、患者さんが安心して治療に臨めるよう努めています。虫歯治療においては、一度に複数本の治療を進めることも可能なため、できるだけ短期間で健康な口腔環境を取り戻せるようサポートしています。治療に対する不安を抱える患者さんが少しでも安心して一歩を踏み出せるよう、きめ細かいケアを心がけています。
眠っているような状態をめざせる、静脈内鎮静法
静脈内鎮静法とはどんな方法ですか?

静脈内鎮静法とは、点滴を用いて行う鎮静法です。麻酔を専門とする歯科医師同席のもと麻酔の管理を行い、眠ったような状態を図ってから治療を受けていただきます。治療後は約15分お休みいただき、問題なければご帰宅いただく、という流れです。眠気がまだ残っていたり、もう少し休憩したいという方には、リカバリールームのご用意もありますので、ゆっくりお過ごしいただけます。治療後は3ヵ月から半年に1度のペースで歯のクリーニングにお越しいただきますが、クリーニングの施術でも一定時間、機器の振動などが歯に伝わるため、苦手意識がある方もいらっしゃいます。そのため、虫歯治療だけでなく、クリーニングの際にもこの方法を希望される方もおられます。患者さん全体では、4割程度の方がこの方法を希望されます。
こだわりの機器や設備はありますか?
カウンセリングルームです。最初から歯科医師と話をするのは、緊張を伴うことかと思います。そのため、まず最初にカウンセラーとお話をしていただいています。検査に進まれた場合は、検査結果や治療方針は歯科医師から提案をしますが、その後、再度カウンセラーと交代します。「先生は勧めていたけれど、気が進まない」など直接、歯科医師には言いづらいことも女性のカウンセラーが相手なら、話しやすいのではないでしょうか。また、医療機器については、口腔内スキャナーを導入しています。棒状の小型カメラで撮影するだけで口腔内の画像を得られるため、型採りの必要がありません。特に嘔吐反射がある方にとっては、負担軽減につながると思います。
相談しやすい雰囲気づくりを大切にされているんですね。

遠方からはるばる来られる方や、今まで歯科医院で嫌な思いをされてきた方、歯科治療を半ば諦めている方など、切羽詰まった心理状態で来院される患者さんも少なくないので、お一人お一人に寄り添った対応をするように努めています。最後はクリニックの外にあるエレベーターホールまで、スタッフが患者さんをお見送りするようにしているのも、そういった気持ちの表れからです。僕自身は大阪弁で話をしていますが、きつく聞こえてしまうことがあるといけないと思って、患者さんに対して優しくお声がけをするよう気をつけています。
物腰やわらかく、ソフトな対応をすることが信条
治療をする上での心がけはありますか?

例えば、大きな虫歯があったとしても、患者さん自身はしっかり見えていないと思うんですね。患者さんへ治療について説明するときは、診療台にある鏡を患者さんに持っていただいて、ご自分の目でお口の状態を確認してもらっています。検査画像だけでなく、実際に患部を見て現状を把握した上で、治療を始めることを大切にしています。そして、もう1点、治療に難渋しそうだと感じた症例は、無理やり治療に臨むことはせず、ベテランの先生にお願いすることも心がけています。自分ができる治療に100パーセントの力を向けることをモットーにしています。
先生ご自身のご経歴について教えてください。
子どもの頃から手先が器用だったので、両親から医療の道へ進むよう、勧められていました。愛知学院大学歯学部で一般歯科について幅広く学びました。卒業後、最初の就職先は大学の実習でお世話になった、よしの歯科医院。保険診療を中心に数多くの患者さんを診るクリニックでした。院長は、言葉遣いが丁寧で、患者さんへの接し方がとてもソフトな方。痛みを伴う治療の後には「痛かったですよね、ごめんなさいね」と声かけするような物腰やわらかな先生です。僕は今でも院長のこういった対応を見習っています。2年間勤務した後、当時、当院の院長を務めていたのが大学の同級生だったことが縁で、転職に至りました。
ところで、お休みの日にはどのように過ごされていますか?

大阪院と兼務していることもあり、なかなかまとまった休みを取りづらい状況ですので、たまの休みは1人でゴルフに行く、ということはなく(笑)、ほぼすべての時間を家族と過ごしています。娘たちと動物園や遊園地に出かけることが多いですね。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお聞かせください。
当院が行っている診療を幅広いエリアの方に提供していきたいですね。将来的には、北海道や東北地方にもクリニックを広げていき、法人全体で国内最大規模のクリニックに発展していけたらと思っています。読者の皆さんの中にも、歯科医院に行きたくない理由をそれぞれお持ちかと思いますが、一度当院へ足を運んでいただければ、何らかの解決策をご提案できると思いますので、少しだけ気持ちを強く持って、訪ねて来ていただきたいですね。虫歯は放置するとその分、進行していきます。なるべく早く診せていただき、1本でも多く健康な歯を残せるようにできたら、と思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは静脈内鎮静法(1回)/5万5000円、インプラント治療/39万6000円~、歯周病治療(1部位)/3000円~、虫歯治療/セラミックインレー:6万6000円~、オールセラミッククラウン:13万2000円~、ジルコニアクラウン:8万8000円~、ホワイトニング/ホームホワイトニング:3万3000円〜、クリーニング/1万6500円~
※症例により異なりますので、ご相談ください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。