杉本 洋輔 院長の独自取材記事
吉島すぎもと眼科
(広島市中区/舟入南駅)
最終更新日:2025/03/25

吉島西、広島南特別支援学校前バス停から徒歩5分の住宅街にある「吉島すぎもと眼科」。高速3号線・吉島インターチェンジから車で3分のクリニックモール内にあり、駐車場も備えている。学校やマンションが多いエリアで、0歳の赤ちゃんから90代の高齢者まで、幅広い年齢層の地域住民が通う眼科クリニックだ。院長の杉本洋輔先生は、大規模病院にて緑内障や白内障の手術を数多く行ってきたドクター。「目に関する相談は何でも対応できる医師でありたい」と語る。実際、視力低下や充血などの一般的な眼科診療から、白内障・緑内障などの手術まで、提供する治療の幅が広いことが特徴だ。そんな杉本院長に、診察中の心がけや治療内容について、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2023年6月21日)
地域密着クリニックで、大規模病院と同等の医療を追求
開業にあたりこの地を選んだ理由はありますか?

自分のクリニックを持つならば、出身地である広島市内が良いと思い探していました。この吉島地区には、2019年の開業当時、眼科クリニックが少なく、地域住民の多くは、旧太田川もしくは元安川を渡って眼科を受診していたそうです。橋を渡って通院するのは心理的な距離も遠く感じますし大変ですよね。そこで、この地域内で幅広い眼科診療が受診できる眼科クリニックをつくろうと考えて、この場所を選びました。
こちらにいらっしゃる患者さんの年齢や性別、症状に傾向はありますか?
年齢層については幅広く、0歳のお子さんから90代の高齢者まで、いろいろな年代の方に来ていただいています。最も多いご相談は、目のかゆみや痛み、結膜炎などの日常の目のお悩みですね。あとは、白内障や緑内障の患者さんもクチコミで増えています。地域密着の眼科クリニックですが、大規模病院と同等レベルの手術に対応しており、日帰り手術が可能です。大規模病院ですと1~2週間の入院となることが多いですが、網膜剥離の手術も日帰りで行っていて、術後も経過観察で通院していただきます。日常生活への支障が少ないため、普段お忙しい方にお勧めしたいですね。
院内の設備や機器について、こだわりを教えてください。

クリニックには3次元眼底像撮影装置や硝子体手術機器など、新しい機械を各種取りそろえています。新型の設備や治療法を取り入れることで、患者さんにさまざまな選択肢を提供したいと考えています。4階は受付や検査室、処置室、5階が手術室や回復ルームになっています。院内は目に優しい照明を取り入れ、ウッドとレザーをアクセントに使った落ち着ける内装に仕上げました。また、できるだけ患者さんの待ち時間を減らす工夫もしています。予約制なので、時間のかかる検査はあらかじめ枠を確保するなど、診察がスムーズに進むように心がけていますね。キャッシュレス決済も早くから導入しています。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?
スタッフと連携し、すべての患者さんに、治療や病気に関する説明、注意事項を丁寧にお伝えすることを心がけ、日々の診療に取り組んでいます。そして、患者さんのお話はさえぎらずに最後までしっかり聞くこと。あとは、手術を受ける患者さんに対しては、目の手術はどうしても恐怖や不安がつきものですから、患者さんが納得できるまで時間をかけて説明し、患者さんの心情に寄り添うことも忘れません。麻酔の方法に関しても、一般的には眼科手術は局所麻酔で行うことが多いですが、恐怖心が強い患者さんは笑気麻酔を選択いただくこともできます。また、手術前の説明はもちろんですが、術後にもあらためてその後の過ごし方の注意点や、緊急時の連絡先などをスタッフから説明し、安心してお帰りいただくよう努めています。
目のことならどんな疾患も診療できる医師でありたい
先生が医師という職業や、眼科を専門に選んだのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

父が外科の医師だったので、子どもの頃から父親の背を見て育ち、医療の道を志しました。しかし、医師の中でもどの分野を専攻するかは決めていませんでしたね。眼科に注目したのは、医学部在学中に親戚が目の病気を患い、日常生活に支障が出たことから、目という器官の重要性を再認識したことがきっかけです。また、実習で豚の目を使って白内障の手術を行った際に、難しいけれども細かい作業が好きだった私にとってはやりがいがあったことから、眼科の道を志すようになりました。
印象に残っている出来事はありますか?
影響を受けたのは、県立広島病院に勤めていた時の眼科部長です。眼科もいろいろと専門化が進む中、どんな疾患も診る先生で、患者さんたちから「目の悩みは県立広島病院のあの先生に診てもらえば間違いない」と慕われていましたね。また、どんなに忙しくても患者さんを断ることなく、ずっと手術に明け暮れている患者さん思いの先生で、とても尊敬していました。私自身もその後、同じ県立広島病院の眼科部長を務める中で、「専門はあるけれど、何でも診る眼科医になろう」という想いが強くなっていきました。
開業しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

開業した理由は、勤務医のままだと提供する治療の幅が狭まってしまうように感じたからです。大規模病院では自分の意思だけで機器を導入することができませんが、開業すればすべて自分の考えで先進の機械をそろえることができます。患者さんにより良い治療・幅広い選択肢を提供したい、それが開業を決めた大きな理由です。2019年に開業してからは、白内障や緑内障、網膜硝子体疾患などの治療を、身近な地域のクリニックでも受けられるように力を入れてきました。特に緑内障のインプラント手術においては、保険診療で行う際の施設基準、例えば一定の件数を行うなどいくつかの条件が設けられているのですが、当院ではこの施設基準を開業から3年で満たし、緑内障のインプラント手術を保険診療で提供しています。市内の眼科開業医でこれを行っているところは少ないと思います。
幅広い選択肢を提示し、最適な医療を届けたい
お忙しい毎日かと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

どちらかといえば、インドアな趣味が好きですね。例えば、音楽を聴いたり、ギターを弾いたりして楽しんでいます。あとは映画鑑賞をすることもありますね。
今後の展望についてお聞かせください。
今後力を入れていきたいこととしては、近年増えている子どもの近視について、新しい治療法があれば積極的に取り入れていきたいですね。自由診療であれば、オルソケラトロジーという就寝時に特殊なコンタクトレンズを装着する近視矯正治療などがあります。患者さんにとって負担が少なく、一人ひとりに合った治療を近場で提供できる、そんなクリニックをめざしたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

目の症状は、どんな病気につながるかわからないと思います。軽い症状であっても、繰り返すことで悪化して病気になってしまうケースもあります。ですから、何か症状があれば、放置せず相談に来ていただきたいですね。ご自身でできるチェックとして、片目ずつ隠して見え方を確認するのもお勧めです。両目で見ていると片目に何か問題があっても気づきにくいことがありますから。特に緑内障などの病気は早期発見が重要です。今は、早期に治療を開始すれば、日常生活に困らないレベルの機能を維持したまま過ごしていくことも十分に期待できる時代です。何事もなければ安心して帰っていただければいいだけですから、少しでも気になることがあればお気軽にご相談にいらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー(近視矯正療法)両眼/14万円~