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藤本 洋和 院長の独自取材記事

まつおかクリニック みやけ分院

(磯城郡三宅町/黒田駅)

最終更新日:2022/04/14

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院 main

黒田駅より徒歩5分の場所にある、シックな色合いの平屋造りの外観が印象的な「まつおかクリニック みやけ分院」。院長は複数の病院で消化器内科の経験を積んできた藤本洋和先生。地域住民の健康のため、外来診療と往診をメインに内科全般に対応する。地域医療を担うクリニックとして、健診や予防接種など自治体の事業にも積極的に協力。現在は本院である王寺のまつおかクリニックとともに、新型コロナウイルスワクチンの集団接種にも対応している。高度な医療を提供するというのではなく、地域住民に身近な医療を、当たり前に確実に行うことをモットーとする藤本院長。「目標は外来診療と往診をもっと上手に行えるようになること。もっともっと突き詰めたい」と言う藤本院長に、クリニックの特徴や展望などを聞いた。

(取材日2021年7月12日)

研修医時代からの縁で、地域密着型クリニックの院長に

どのようなご縁でこちらの院長になられたのですか?

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院1

大学卒業後研修させてもらった病院での指導医が、まつおかクリニック院長の松岡正樹先生だったんです。その後僕もいろいろな病院へ移ったのですが、一昨年に産業医科大学のほうに勉強へ行った際、偶然ホテルのエレベーターでばったり会いまして。食事でも行こうとなって、そこで「三宅町に分院を造るのだけど手伝ってくれないか」という話をいただきました。もともと地域医療に携わりたいという気持ちがあったのと、研修医でお世話になっていて松岡先生の人となりもわかっていたこともあり、引き受けることにしたんです。ただ、僕も病院勤務をしていたので、昨年秋から非常勤という形でここへ来るようになったんです。

この春から常勤に?

そうですね。やはり地域密着型でやるのだったら、病院とクリニック半々ではなく、もうこちらでしっかり専念しようと考え、病院を辞めさせてもらって、今年の4月からこちらの院長として常勤に切り替えました。今も週に1日だけ病院へ行っていますが、今年で完全にこちらにシフトする予定です。当院では、外来診療と往診、あとは町の健診業務や予防接種にも対応しています。今は新型コロナウイルスワクチンの集団接種を、王寺の本院とともに行っています。

もともと医師をめざされたきっかけは?

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院2

出身は宮崎なのですが、親は普通のサラリーマンで、医師の息子でもなく特別な理由はないのですが、ある時、兄に「僕は教員になるから、おまえは医師か弁護士になれ」と言われたので、じゃあ弁護士になろうかなと(笑)。勉強は嫌いではなかったのでそれなりの高校に入ったのですが、そこの同級生80人のうち50人近くが医学部へ行くところだったんです。それで僕も、じゃあ医学部に行こうと思った程度で、さほどのエピソードはないんです。

宮崎ご出身とのことですが、なぜ大学は香川で、最終的に奈良に決めたのですか?

今一つ学力が足りず、浪人もしてたくさんの医学部を受けました。そうしてようやく合格したのが香川医科大学だったんです(笑)。卒業後は、大学のラグビー部の先輩が奈良の病院へ来ていて、「一緒にやろう」と誘ってくれたので、そのご縁で奈良の病院へ来ました。体育会系なので、今でも大学のラグビー部の先輩には頭が上がらないんですよ(笑)。病院もずっと一緒、移る時もずっと一緒で、今でもラグビー部の人間でちょくちょく集まっています。

地域医療貢献のため、「医療への入り口」を担う存在へ

三宅町の印象と、ここだからこその工夫はありますか?

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院3

やはり高齢者が多い印象ですね。町の規模自体が小さく医療機関が少ないこともあって、松岡先生がこちらにクリニックを建てたと聞きました。やはり町内にクリニックがあるというのは、地域住民の方にとって一つのメリットだと思います。しかし、ここで何かの治療を完結させようとか、高度な治療をしようというのではありません。「なんとなく調子が悪いなあ」と近くの人が気楽に寄れて、病院で治療したほうがいいのか、ここで様子見をしたほうがいいのかの見極めをきっちり行う、「医療への入り口」を担う存在になりたいと思っているんです。それにはかかりやすさ、話しやすさというのがなければ機能を果たせない。できるだけハードルを下げて通いやすくすることが大事だと思ってます。

それが、院長としてのポリシーでもあるわけですか?

そうですね。これは松岡先生のポリシーでもあります。実は今までも何回か「クリニックの運営を任せられないか?」という話はもらっていたのですが、そこの開設者の思いと一緒でなければ結局立ち行かなくなってしまうので、そういったお話は全部お断りしていたんです。ここは、たくさん患者さんが来るような、経営的には決して有利な土地ではないですよね。でも、地域の期待があって、ここにあえてクリニックを建てようと思った松岡先生の気持ちにとても共感できたんです。また当院はあまり広告も出していなくて、クチコミでちょっとずつ認識していただければいいかなと思っています。基本的に外来診療と往診が中心ですが、ご要望があれば自治体との連携も積極的に行っていきたいですね。以前は周辺地域と一緒にやることも多かったようですが、町の事業は町の中で完結させるべきものだと思うので、できることがあればいつでも協力させていただくつもりでいます。

こちらは内科全般に対応されていますが、もともと先生は消化器内科だったそうですね。

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院4

先輩が消化器内科だったので僕もそうしたのですが、消化器内科で先端に行きたいというより、「外来診療が上手にできたらいいな」というのが一番の思いでした。ただ、効率を考えると仕方がないんですが、病院の外来というのはどうしても流れ作業的になっていくんです。できるだけそうならないよう気をつけてはいたのですが、やはり数が多く、患者さん1人と5分話すということもできないんですね。もっと時間をかけて丁寧に対応したいのだけど、病院ではどうしてもそれができない。そういったことから、病院勤務について考えているタイミングで松岡先生から話をいただいて。こちらでは、まだ患者さんが少ないというのもあるのですが、患者さんが話すことがなくなるまでお話しできるくらいの時間を取れるんです。思い描いていたような診療を行えている感じがして、充実感を持って気持ち良く仕事ができていますね。

地域住民が気楽に寄れるかかりつけ医をめざす

これまでに医師として影響を受けた方はおられますか?

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院5

今までお世話になってきた先生全員ですね。医師として、社会人として、そして人として、お世話になった先生からは何らかの形で教えを受けています。すべての方の存在がありがたかったですね。皆さん本当によくしてくださったんですよ。皆さんに感謝しています。

お忙しいと思うのですが、お休みはどのように過ごされているのですか?

いつもならウォーキングやジョギングを行っているんですが、実は最近はお休みがないんです。日曜日はずっと新型コロナウイルスのワクチン接種に対応しています。今年は仕方がない、終わるまで頑張ろうと松岡先生と言っています。でも、その忙しさもつらくはありません。このままずっと対応しているとそれなりのストレスが生まれてくるのかもしれませんが、先ほど言ったとおり、今は本当に充実感があって、やりがいを感じながら仕事をさせてもらっています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

藤本洋和院長 まつおかクリニック みやけ分院6

町のかかりつけ医として適切な外来診療や往診をきちんとできるよう、経験や知識を増やしていきたいです。お年寄りが涼みながらお話しできる談話室のような場所、町の人たちが体調の悪いときに、「まつおかクリニックがあるから大丈夫」と気楽に来ていただけるような場所。そんなふうになればいいなと思っています。

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