渡辺 裕之 院長、渡辺 亜希子 副院長の独自取材記事
わたなべ耳鼻咽喉科
(高松市/仏生山駅)
最終更新日:2021/10/12

高松市南部の仏生山地区に構える「わたなべ耳鼻咽喉科」。渡辺裕之院長、渡辺亜希子副院長夫婦が開業し、間もなく3年目を迎える。ともに北里大学医学部出身。神奈川県などの病院で研鑽を積んだ後、渡辺院長の故郷である高松で開業した。「お待たせしない診療」「丁寧な説明」「地域のニーズに合った治療」をモットーに、耳、鼻、喉のさまざまな症状に対応する。誠実な人柄を感じさせる渡辺院長と、朗らかで親しみやすい印象の亜希子副院長。温かい雰囲気にあふれる2人に、診療方針やクリニックの特徴、診療に対する思いなどについてじっくり聞いた。
(取材日2021年8月11日)
モットーは待たせない、丁寧な説明、地域ニーズに対応
すてきなクリニックですね。造りや内装などでこだわった点を教えてください。

【渡辺院長】外観も内装も白を基調にオレンジ色をキーカラーにしています。オレンジ色は、お子さんからお年寄りまで幅広く来られることを想定して、温かく癒やしを感じさせる色ということで選びました。院内は、車いすやベビーカーでもスムーズに移動できるようにバリアフリーにして、間口や通路を広めに取っています。また、患者さんとスタッフの動線を分けることで、衛生面を保ちつつわかりやすい造りにしました。
【亜希子副院長】待合室の奥にはキッズスペースを設けていますので、お子さま連れでも気兼ねなくお越しください。院内の鉢植えはスタッフがよくお手入れしてくれていますね。ソテツは院長のこだわりです(笑)。
3つの診療モットーを掲げておられると伺いました。詳しくお聞かせいただけますか。
【渡辺院長】1つ目は「お待たせしないこと」。駐車場を広く取り駐車場待ちを減らしたり、順番予約システムを導入して待ち時間を少なくするようにしています。花粉症やインフルエンザなどで混み合う時期は、医師2人体制でスピードアップを図ることもあります。2つ目は「丁寧な説明」。患者さんに納得していただけるよう説明し、ご自身の病気を知っていただき、一緒に治療する体制を整えるようにしています。患部はなるべく写真などに撮ってお見せし、オリジナルのパンフレットでご説明することもあります。3つ目は「地域のニーズに合った医療の提供」。学校の健康診断で指摘されたお子さんや難聴でお困りのご高齢の方など、地域の皆さんのお悩みに的確に対応したいと思っています。
特徴的な診療はありますか。

【渡辺院長】鼻の一番奥の部分である上咽頭の慢性的な炎症に対して、上咽頭に塩化亜鉛という液体を塗る「Bスポット療法(EAT療法)」を行っています。処置は1分ほどで終わり、軽症であれば2、3回の処置で済みます。
【亜希子副院長】スギ花粉症やダニアレルギーに対する「舌下免疫療法」も行っていますね。アレルギーの原因となる物質を舌の下に定期的に投与して、体内に少しずつ吸収させることによって、アレルギー反応を和らげていくという方法です。それから、睡眠時無呼吸症候群に対する「CPAP療法」も行っています。睡眠中に呼吸が止まると、日中強い眠気に襲われたり、運転中に居眠りをしてしまったり、日常生活に悪影響を及ぼすことがあります。無呼吸を指摘された方、ご家族やパートナーのいびきが心配な方などは、ぜひご相談ください。
トータル的に診療する耳鼻咽喉科に魅力を感じて
設備や機材について教えてください。

【渡辺院長】耳鼻咽喉科用CTを導入しています。鼻や耳を立体的に撮ることができますので、副鼻腔の治療などに役立っていますね。また、遮音性の高い聴力検査室を造りました。その結果で補聴器適合検査が必要ということになると、補聴器をつけたときの聞こえ方を測定し、補聴器が合っているかどうかをきちんと判断していきます。それから、魚の骨などが喉に刺さることがあると思いますが、そういったときに骨を抜くために鉗子つきファイバースコープも用意しています。うなぎ蒲焼きの骨が刺さったというようなケース、実は多いんですよ。小さな骨でも刺さると違和感がありますから、困ったときはご来院ください。
医師を志したきっかけと耳鼻咽喉科に進んだ理由をお聞かせいただけますか。
【渡辺院長】父が内科医師で高松市内で開業していて、小さい頃からその姿を見ていたので、医師の道に進んだのは自然な流れでした。耳鼻咽喉科を選んだのは、研修医時代にいろいろな科を回る中で、その楽しさを感じたからです。見た目どおりそのままの病気が多いこと、重篤な病気でない限り検査・診断から治療までトータル的に診療できること、幅広い年代の患者さんと関わることができるところに魅力を感じました。
【亜希子副院長】私は東京都出身で、院長とは大学の同級生です。父が臨床検査技師で大学で教壇に立つなど家族に医療関係者が多く、自然に医療の道を選びました。耳鼻咽喉科に進んだのは、院長と同じく検査・診断から治療まで完結できることと幅広い年齢層の方を診ることに加えて、五感を司る器官を治療するところに面白さを感じたからです。
開業までの経緯とこの場所で開業した理由を教えてください。

【渡辺院長】もともと地元に帰って開業しようと思っていたものの、大学卒業時、研修医終了後とことごとく時期を逸して、開業を機にようやく帰ることにしました。
【亜希子副院長】院長の思いは以前から聞いていましたが、いざ帰るとなると「ついに来るべき時が来たか」という感じでしたね(笑)。でも、私は出生地が関西なのと、ちょうど子どもが生まれたところで良いタイミングかなと思って抵抗はありませんでした。
【渡辺院長】開業地については、古くからお住まいのご年配の方がおられる一方で新しい住宅が増えていて、耳鼻咽喉科が求められている地域だと考えて決めました。この場所は大通りに面していてわかりやすく、駐車場に入りやすいというのも決め手でしたね。
経験を生かし、地域住民の役に立てるように
印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか。

【亜希子副院長】悪性外耳道炎の患者さんが退院されて数ヵ月経過を見ていたら、「喉がおかしい」とおっしゃったので内視鏡検査をしたところ、喉に初期のがんが見つかったことがありました。すぐに放射線治療を始められたのですが、あの時聞き流さなくて良かったと思いましたね。耳も鼻も喉もすべてきちんと診るという意識は今でも大切にしています。また、アレルギー疾患に強い病院にいたとき、鼻の手術を受けられた患者さんから感謝の言葉を頂くことが多く、その時は喜びとやりがいを強く感じましたね。
お休みの日はどのように過ごされていますか。
【渡辺院長】当院ホームページのブログにも時々書いていますが、ラーメンの食べ歩きをしています。関東にいる頃からよく食べ歩いていたんですよ。患者さんにお勧めのお店を教えていただくこともあり、コミュニケーションにもつながっていますね。また、幼少期からピアノを習っていて、ピアノ演奏や音楽鑑賞も好きです。
【亜希子副院長】子育ての真っ最中で、今は子どものことでいっぱいですが、充実した日々を過ごしています。昔から絵を描くのが好きなので、子育てが一段落したらまた描けるといいなと思っています。
読者にメッセージをお願いします。

【亜希子副院長】耳鼻咽喉科で主に扱う耳、鼻、喉などは、病気になった途端、生活に支障を来すことが多くあります。そんな患者さんのお気持ちに寄り添いながら、一緒に治していくパートナーとして診療していければと考えています。女性医師として、母としてできることもあると思いますので、女性の皆さんや子育ての中の皆さんもお気軽にご相談いただけたらうれしいです。
【渡辺院長】これまで培ってきた経験を生かしながら、至らない点は改善し、良いことはどんどん取り入れて、地域の皆さんのお役に立てるよう全力で診療に取り組んでいきたいと思っています。お困りのこと、ご不安なことがありましたら、遠慮なくご来院ください。