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渡辺 航太 院長の独自取材記事

ななつ星歯科

(鹿児島市/鹿児島中央駅)

最終更新日:2025/03/27

渡辺航太院長 ななつ星歯科 main

鹿児島中央駅より徒歩6分。大通りに面しピンク色のロゴが目を引く「ななつ星歯科」。2025年2月より移転リニューアルオープンし、院内の大きな窓からは太陽の光が差し込み、観葉植物などが目を和ませる。小児用の診療室は、本格的なキッズルームの中に大きなクマのぬいぐるみや絵本が並び、中央に診療台があるというユニークな造りだ。「五感に働きかける歯医者さんをめざしています」と語るのは、親しみやすい笑顔とわかりやすい説明で患者の心をつかむ渡辺航太院長。歯科先進国スウェーデンにならい県内でもまだ少ない予防プログラムを積極的に取り入れ、患者一人ひとりに合った予防法を提案。虫歯のない口腔内の土台となる3歳までの歯科習慣定着に力を注ぎ、家族単位での予防を呼びかける。渡辺院長の予防歯科にかける想いを語ってもらった。

(取材日2023年9月20日/記事更新日2025年3月24日)

通院が楽しくなる工夫満載の定期管理型歯科医院

明るくてかわいらしい院内ですね。コンセプトはありますか。

渡辺航太院長 ななつ星歯科1

当院は2025年2月より移転しリニューアルオープンしております。コンセプトは変わらず「五感に働きかける歯医者さん」。治療のための歯科医院ではなく、健康維持のための歯科医院をつくりたいと思っていたので、そこに焦点を当てて考えたものです。まずオルゴールミュージックやアロマの香りで嗅覚・聴覚からリラックスを促します。歯科特有の「キーン」という機械音や薬剤の臭いを軽減できると思うので、歯科に苦手意識がある方にとっても通いやすいのではないでしょうか。歯科医院らしくないという点だと、目を楽しませるポップな壁紙や待合室のお茶サービスも同様ですね。触覚にアプローチしたマッサージつきのユニットチェアも備えています。通院というと義務感になりがちですが、当院では美容院やエステのような自分のためのお手入れ時間だと思っていただけるよう、工夫しています。

スウェーデン式予防プログラムを取り入れているそうですが、内容を教えてください。

当院が取り入れているのは歯科先進国であるスウェーデンで開発された予防プログラムです。県内では予防プログラムを導入している歯科医院は多くありませんが、かつて日本以上に虫歯が多かったスウェーデンで行われている取り組みです。まずエックス線での検査を行い、虫歯などを確認。虫歯の有無、詰め物の劣化がないかも併せてチェックします。その結果をもとに作られるのが予防プランです。年齢や生活習慣を加味して作成するので、気になることがあればお聞かせください。その後はリスク度合いに応じて2~3ヵ月ごとに定期検診を行い、歯磨き指導、歯の洗浄、歯石取り、フッ素塗布をします。この一連の流れを繰り返し、お口の状態を患者さんと二人三脚で管理していきます。たとえ小さな虫歯ができてしまっても、なるべく歯を削らずに予防し、進行を食い止めるための方法を検討します。

患者さんの年齢層を教えてください。

渡辺航太院長 ななつ星歯科2

幅広い年齢の方に来院していただいていますが、特に多いのは20~30代の若い方ですね。駅からのアクセスが良く、診療時間も平日は19時までと長いので、会社員の方も昼休みや仕事帰りに来やすいのかもしれません。また、当院の特徴として「患者さんと一緒にお口の健康を管理していく」という定期メンテナンスを重視しているためか、長く通ってくださる方が多い印象です。通院中にご出産され、今は家族で通ってくれている患者さんもいます。小児歯科にも力を入れているので光栄なことです。

家族単位で健康にするための予防歯科に強い意気込み

小児歯科の取り組みについて教えてください。

渡辺航太院長 ななつ星歯科3

当院ではキッズスペースの中に小児用ユニットを置き、楽しい雰囲気の中で診療を行っています。それでも初めから「歯科医院が大好き!」というお子さんはあまりいません(笑)。お子さん自身が頑張ろうと思えるまでゆっくり見守るようにしています。まずは院内の空気に慣れ、ユニットに座り、器具で遊んでみて……。そんなふうにお口の中を見せてもらえるまで何度か来院していただきます。当院のようにお子さんの診療を段階的に行うスタイルは、通院に時間がかかり、患者さんも治療する側も効率的とは言えないかもしれません。ただ、健康な歯を残すという意味では小児からの通院習慣はたいへん価値があり、僕がめざすところ。お子さんの診療については地域の子どもたちの未来のためと考えて取り組んでいます。

家族で予防歯科に取り組むのが大切とのことですが、具体的にはどういうことでしょう。

将来虫歯にならない環境をつくるためには、3歳までの予防の取り組みが重要です。虫歯の原因はミュータンス菌という病原菌ですが、これは外部からの感染でしか発生しません。感染源の大半は家族だと考えられていますから、ご家族が菌を保有していなければお子さんへの感染リスクは下がるでしょう。感染経路としてカトラリーの使い回しなどが有名ですが、当然飛沫からも感染します。実は飛沫の飛びやすさというのは口腔内に糖質が増え、唾液の粘度が高くなることと強く関係しているんです。だから家族一人ひとりがお口の環境を良い状態に保ち続けることをめざすことが、家族の虫歯ゼロへの近道だと考えます。

近年の子どものお口の状態で気になることはありますか。

渡辺航太院長 ななつ星歯科4

日本人全体としての衛生意識は向上していますが、お子さんについては虫歯のまったくない子、虫歯が次々にできてしまう子の二極化が起きています。その差というのは、1~3歳頃からの歯科での定期検診の習慣があったかどうかだと考えています。鹿児島市では1歳から半年ごとに小児歯科検診の案内を出しています。まずはそれを目安にして早期からの歯科習慣を身につけましょう。一度でも削った歯は生涯元に戻らず、詰め物やかぶせ物の交換がついて回ります。定期検診は小さな積み重ねですが、ゴールは大きく変わるでしょう。

今ある歯の価値を説き、削らなくていい環境づくりを

スタッフの方もにこやかでアットホームな雰囲気ですね。

渡辺航太院長 ななつ星歯科5

ありがとうございます。スタッフは歯科衛生士、スマイルコーディネーターと呼ばれるスタッフなど合わせて10人ほどいます。僕から「患者さんにはこう接してほしい」と指導することはあまりないのですが、どのスタッフも自分の個性を生かして伸び伸びと患者さんに接してくれ、それがそのまま当院の温かな雰囲気になっています。近年は清掃に特化したクリーンスタッフにも活躍してもらっています。以前は常勤スタッフが清掃も行っていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行を経て、より高い衛生レベルを追求するようになり、思い切って専任スタッフを置くことにしたんです。分業したおかげで、他のスタッフはより一層、患者さん対応に専念できるようになりました。

患者さんと接する上で心がけていることを教えてください。

僕は患者さんを一人の人間として注意深く観察し、その方に届く言葉を送るようにしています。というのも、当院は予防歯科に力を入れ、メンテナンスの重要性を説いていますが、日本ではまだ「不調があったら行くところ」という考えが浸透しています。治療が終わると足が遠のいてしまう方もいるでしょう。根づいた意識を変えるには月並みな言葉では足りません。ですから、カウンセリングを重視し、家族構成や職業などを把握した上でその人に刺さるようなアドバイスをします。例えば、小さな子どもを育てるお母さんには「お子さんと一緒に寝てしまい、歯磨きができない日もありますよね」「お子さんがいると一緒にお菓子を食べる機会も増えますよね」など、雑談を交えながらリスクのある行為をお伝えしたり。「これは自分のことだ」と感じてもらえれば、ホームケアにもやる気が出て、結果的に歯を守ることにつながると思うんです。

最後に読者にメッセージをお願いします。

渡辺航太院長 ななつ星歯科6

歯を健康な状態のままキープするのはそう難しくありません。ただし、一度でも虫歯や歯周病になると途端に難易度が上がります。詰め物と歯の境目は再度虫歯になりやすく、詰め物も劣化するので数年ごとに治療が必要です。その度に歯は小さくなり、最終的には噛む力に負けて折れてしまう。折れた歯は抜歯するしかありません。日本人の80歳での残存歯数は平均8本というデータもあります。残念ながら歯は消耗品なので、気をつけていてもどこかで不具合は出ます。それをできる限り先送りにするのが予防だと考えています。皆さんの歯は今が一番多く削られていない状態です。その価値の高さに気づき、80歳になってもおいしくごはんが食べられ、張り合いのある生活が送れるよう一緒に管理していきましょう。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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