中西 真大 理事長の独自取材記事
ナカニシデンタルオフィス
(芦屋市/芦屋川駅)
最終更新日:2025/04/23

JR神戸線・芦屋駅から徒歩11分。モダンなビル1階にある「ナカニシデンタルオフィス」は、口腔環境に悩む人に対して根本にある問題を見極めてから治療にあたる歯科医院だ。原因もわからず痛くて食事ができない人、治療しているのに再発を繰り返す人など、歯や口の健康に関して深い悩みを持つ患者が遠方からも大勢訪れるという。理事長兼院長を務める中西真大(なかにし・まさひろ)先生は、「虫歯になったり、歯を失ったり、そこには原因があります。その一つ一つを突き詰め、根本的な改善をめざすのが当院の治療方針。10年後、20年後に満足していただける治療を心がけています」と笑顔で語る。今回は同院の特徴や診療への思いについて話を聞いた。
(取材日2025年2月14日)
本質的な改善をめざし、妥協のない治療を提供する
こちらのクリニックの診療コンセプトを教えてください。

当院では、「本質的な歯科治療」の提供をコンセプトに診療を行っています。ただ痛みを取り除いたり、歯に詰め物をしたりといった処置ではなく、そもそも虫歯や歯周病になった原因の解明に焦点をあて、根本的な解決をめざすのが当院の診療スタイルです。歯科治療をした経験のある人ならば、「治療したのにまた同じところが虫歯になった」「きちんと歯磨きしているのに歯周病を繰り返す」といった経験がある人も少なくないでしょう。原因が判明すれば問題点へ的確なアプローチが可能になり、それによって一生涯健康なお口で過ごすことをめざすというのが当院の考え方です。そのため、治療の前にまず原因となる「本質」を理解して、治療のための設計図をしっかり描いてから、治療に取り組むということを大切にしています。
どういったお悩みの人が多く来られていますか?
患者さんの大半が、包括的診療を求めてお越しになっています。そもそも噛んでお食事ができないとか、顎の調子が悪くてずっと痛いとか、お口全体にお悩みを持っている方が患者さん全体の7割ほどにもなります。中には頭痛や肩凝りに悩まされたり、体のバランスまで悪くなっていたりするケースも少なくありません。ですので、治療では重度歯周病治療、インプラント治療、歯周組織の再生療法、根管治療、セラミックの修復治療などを組み合わせ、咬合再構成、つまりお口全体のやり直し治療に取り組むことが多いです。もちろん当院は保険診療も行っていますが、しっかりと「本質」から変える治療をしようと考えた場合、多くの方が自由診療を選択されています。
遠方にお住まいの方もたくさん通院されているそうですね。

はい。クリニックを開業して、今年でちょうど10年を迎えたのですが、患者さんたちのご紹介やクチコミで、どんどん患者さんが増え、今では遠方からたくさんの方にお越しいただいています。芦屋市にお住まいの方はもちろん、市外や近隣の他府県から、また名古屋や東京から新幹線や飛行機で通われている方もいます。それだけ歯やお口のことでお悩みの患者さんや、本質的な治療を受けたいと思っている人がたくさんいるということだと思います。
なんでも話せる信頼関係が、良い治療に結びつく
患者さんとのコミュニケーションを重視していると聞きました。

初回のカウンセリングは90分の時間を設けています。これほど長く時間をかけてカウンセリングを行うクリニックは珍しいのではないでしょうか。良い治療を提供するには、何より患者さんとの信頼関係を築くことが大切です。人間関係を構築して、初めて本音が聞けると思っています。ですから、患者さんには「半分友達のような気持ちで、なんでも素直に話してください」とお願いしています。また当院では、検査や治療時間についても、お一人お一人に十分な時間を確保して診療しています。そのため、1日で診療できる人数はほんの数人になってしまいます。効率的ではないかもしれませんが、開業から10年間、患者さんのためにずっと貫いてきた診療方針の一つです。中には、忙しいからサッと治療だけしてほしいという人もいますが、当院は手間や時間をかけて、向き合った治療をしてほしい、といった人に向いているクリニックだといえますね。
具体的には、どのようなことをお話しするのですか?
まずは「どうして数あるクリニックの中から、当院を選んで来てくれたのですか?」と聞いています。その理由を突き詰めると、やはり根本的なところから治療したいと望まれている人が多いですね。「どこに行っても治らない」「治療したのに噛みづらい」といったお悩みから、「このままでいいのかな?」「ちゃんと治療してくれているの?」と、不安になってしまっているケースもあります。まずは患者さんが思っていることを全部聞いて、それに寄り添うことを大切にしています。そうすることで、患者さんが望む方向性がわかり、良い治療へ進むことができるからです。カウンセリングで抱えていた悩みを相談できれば気持ちもすっきりとして、その後の治療にも積極的に取り組めるようになると思うのです。
検査にも力を入れていると伺いました。

歯周病検査、唾液検査、細菌検査など、数多くの検査ができる体制を整えています。一律に歯科用CTやエックス線撮影をして、歯型を採って……といったような一般的なやり方だけでなく、患者さんの将来を見据えた精密な検査も行っています。事前のカウンセリングから、一人ひとりに合った検査を選び、オーダーメイドの検査を実施するので、無駄な検査は一つもいたしません。とことん分析して遺伝的要素やバックグラウンドまで調べていくので、すでに矯正治療をされている方にはご両親の写真を見せていただくこともあります。そうすることで歯並びや骨格の造りが参考になって原因がわかることもあるんですよ。痛みがあるなど迅速な処置が必要な場合を除いては、初回はカウンセリングのみ、2回目の通院で検査をしてデータを集め、3回目の来院でやっと治療に入るというのが当院の通常の診療スタイルです。
より精度を高めるため、チーム医療を確立
こちらでは専門治療はスペシャリストの先生と連携されているとか。

一般的に歯科医院というのは、歯のことならなんでも診てくれるイメージがありますが、本当は歯の治療はいくつもの専門分野に分かれています。当院のようにさまざまな治療を行って、包括的に噛めるお口をつくることをめざす場合、一つ一つの分野を専門とする歯科医師が担当するほうが、より満点に近づけられるというのが私の考え方です。麻酔処置や矯正、歯科の外科的治療、根管治療など、院内外含めその道の専門的な先生とタイアップして診療を行っています。中でも根管治療に関しては、とても優れた技術を持つ先生に来ていただいています。私も根管治療は数多く手がけてきましたが、丁寧なステップで治療を進めていく手際の良さや、知識・経験値は圧倒的です。それぞれの専門家で連携を行い、チームで協力して、歯を大切に残していきたいという患者さんの気持ちに寄り添った治療を提供していきたいと思っています。
ところで、歯科医師になった経緯やご経歴についても教えてください。
歯科医師になったのは、祖父、父親、叔父が歯科医師で親族に医療従事者が多く、小さな頃から身近に患者さんを助ける姿を見てきたことが大きく影響しています。自然と大学は歯学部を選び、卒業後は勤務医として広く歯科医療での研鑽を積んできました。その後、インプラント治療を専門として、数多くの手術を重ねてきましたが、長く患者さんを診る中でお口の不調の根本原因である歯周病治療の重要性を感じ、それからは歯周病治療をメインとした咬合再構成の治療に取り組んできました。芦屋市は、私や副院長を務める妻にもゆかりの深い場所です。これからも、この場所で、皆さまの健康をお口から支えていきたいです。
最後に、今後の展望とメッセージをお願いします。

今後は父親の歯科医院との連携も考えています。より多くのスペシャリストの先生を迎え入れて、それぞれの分野をもっと細分化させたチーム医療を構築し、新しいかたちの歯科医療を展開していきたいですね。当たり前に10年、20年と治療することなく、健康なお口を維持できるようになることが、私の本気の目標です。お口を健康な状態で維持するというのはかなりの努力が必要で、患者さん一人で成し遂げるのはなかなか難しいことです。ですから、ぜひパートナーとなってくれる信頼できる歯科医院を見つけてください。そして、もしその相手として当院を選んでくださるのであれば、われわれができる限りの診療を提供していきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/48万円~、セラミックのかぶせ物/14万円~、セラミックの詰め物/8万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~、ホワイトニング/2万円~、唾液検査/3000円~、細菌検査/3000円~、歯周組織の再生療法/5万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。