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宗像 覚 院長の独自取材記事

あつぎライフケアクリニック

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2023/03/14

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック main

厚木市水引の国道129号線沿いで、内科と婦人科の訪問診療と往診、外来診療に取り組んでいるのが「あつぎライフケアクリニック」だ。開業前は大学病院や総合病院で、婦人科のがんを含むさまざまな病気の治療に取り組んできた宗像覚(むなかた・さとる)院長。同院でもその豊富な経験を生かしながら、内科一般に加え、特に対応する医師が少ないとされる婦人科の訪問診療や往診を行うことで、在宅療養中の女性患者やその家族が安心して生活を送ることができるよう尽力している。加えて、女性特有の症状や病気に悩む地域の患者に、専門性の高い婦人科診療を提供することをめざしている。落ち着いた口調で、「患者さんやそのご家族の希望にできるだけ応えていきたいですね」と話す宗像院長に、クリニックの特徴や地域医療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2023年2月17日)

内科と婦人科の訪問診療と往診、外来診療に取り組む

まずはじめにクリニックを紹介していただけますか?

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック1

当院では、婦人科と内科の訪問診療と往診、外来診療を行っています。訪問診療では、高齢の方やがんの終末期、障害などが理由で通院が困難な患者さんの自宅に2週間に1回など定期的に訪問して、治療や健康管理を行っているほか、急に体調を崩したなどの場合にも往診というかたちで伺っています。また、平塚にある特別養護老人ホームも週に1回、訪問しています。外来診療は、待ち時間もほかの患者さんと会うこともほとんどなく診察を受けていただけるように完全予約制で行っています。

クリニックの特徴を教えてください。

私が産婦人科を専門としていることもあって、婦人科の診療に対応していることですね。特に、婦人科の医師が訪問診療を行っていることは、そう多くないと思います。例えば、おむつをしている患者さんだと、その中の便が膣の中に入って膣炎になってしまったり、それを治療しないままでおくと膣から子宮に炎症が及んで重症になってしまったりすることがあります。そういう患者さんでも治療することはできますが、産婦人科が専門の医師以外はそういう経験がないと思いますから、適切な治療が難しいことも多いと思います。同じように、子宮脱の患者さんもペッサリーという器具を用いれば、手術をせず治療することがめざせます。在宅療養中の女性患者さんに、婦人科関係のトラブルがあることは決して少なくありませんが、当院ではそれらにも適切に対処できるのが特徴です。

婦人科の訪問診療は、どのように行っているのですか?

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック2

一般的な訪問診療と同様に定期的にお伺いすることはもちろん、依頼があればほかの先生が訪問診療をしている所に往診をしています。幸いなことに今は、訪問診療をする医師は一人だけという決まりはありませんので、普段は内科の先生が診ていて、婦人科だけを私が診ることもできます。それに、私が内科で訪問診療をしている先で婦人科も診れますと伝えると、そういう関係の相談が出てくることもあり、見過ごされているケースも多いと感じています。在宅療養している患者さんに婦人科関係の症状や心配があれば、直接でも構いませんし、担当のケアマネジャーさんなどでも良いと思いますので、気軽に相談してください。

ホルモン補充療法にも注力

外来診療についてもお聞かせください。

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック3

外来は、内科と婦人科で行っています。実際に来ていただいているのは、更年期障害や生理痛、PMSなど婦人科の患者さんが多いですね。一般的な産婦人科のクリニックはお産が多いですから、妊婦さんがたくさんいるところにはあまり行きたくないという患者さんや、産婦人科のクリニックはどこも混んでいて長時間待つこともあることなどから、当院に来ていただいているようです。また、昨年からブライダルチェックも始めました。基本的な検査内容はありますが、相談しながら検査項目を追加したり、男性の精液検査にも対応しています。こちらも完全予約制で、ほかの患者さんと会わないよう配慮しているので、利用しやすいかと思います。

力を入れている治療はありますか?

私は、ホルモン治療を得意としています。ホルモン剤の服用を嫌がる患者さんは多いのですが、更年期障害やPMSで悩んでいて漢方薬を服用しているけれど改善しないという方も少なくないと思います。当院では資料も使いながら、体のどこからどのようにホルモンが出ていて、それがどうなっているから今の症状が出ているのか、ホルモン剤がどのように作用するのか、そのリスクやメリット、デメリットもすべてお話ししています。確かに、ホルモン剤を服用するとまったく飲んでいない人に比べて乳がんや子宮体がんになるリスクは若干上がるとされています。ですが、最近は薬も進化して低容量のピルもありますし、年に1回、定期的に検診を受ければ、そのリスクはほとんど気にせずに使えます。もちろん、説明を聞いてもやはり怖いから漢方薬が良いという患者さんもいらっしゃいますので、最終的には患者さんに選んでもらうようにしています。

診療の際に心がけていることを教えてください。

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック4

できるだけ患者さんに説明をして、納得して帰ってもらうことです。そのため、初診の患者さんには30分前後の診察時間を取るようにしています。加えて、今もお話ししたように図なども使いながら、こういう検査が必要で、こういう治療をしたほうが良いというのを説明して、患者さんが納得してから治療を進めることを心がけています。また、こういう治療は受けたくないとか、こんな治療があると聞いたなど、患者さんやご家族の希望があれば、できる範囲で応えること。さらには、訪問診療のときには、患者さんを介護をしているご家族への対応も大切にしていて、もし健康のことで相談があればしっかり話を聞いて、必要であれば薬も処方しますし、ほかに何か困っていることがあれば、スタッフからもアドバイスをするよう心がけています。

患者やその家族の希望や期待に応えていきたい

話は変わりますが、先生はなぜ医師を志したのですか?

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック5

そもそもは、高校生の頃に精神科の医師だった北杜夫さんの本を読んで憧れたのが、医師になろうかなと考えたきっかけです。産婦人科を選んだのは、やはり医師である兄に勧められたからで、今思えば、あまり深く考えずに進んだんですよ(笑)。大学病院では、主に子宮や卵巣の治療や手術に携わり、その後は福島県内の総合病院などに勤務しました。ですが、総合病院では産科婦人科の医師が私一人という状態で、年齢が上がるにつれて体力的にも制限していく必要性を感じるようになったため、平塚市の健診を中心とするクリニックに移ったのです。平塚のクリニックでは、子宮体がんや子宮頸がんの検診を中心に、婦人科や内科の健診に携わっていましたが、大学病院で婦人科のがんの患者さんをたくさん診てきた経験もあって、訪問診療に取り組みたいと思い、当院を開業することにしたのです。

休日はどのようにリフレッシュしていますか?

休みの日は、自宅で音楽を聴いたり、ヨーロッパサッカーを観たりしていますね。サッカーは、1日2試合は見ないと満足できないので、毎日大変なんです。それに、集中して見たいので録画をしておいて、妻がまだ起きてくる前の早朝に見ています(笑)。音楽はクラシックが好きですが、ちょっと昔の歌謡曲も好きで、1970年代や1980年代に流行した女性歌手のライブにも行きますよ。妻はジャズが好きなので、一緒にジャズクラブにも行くこともありますね。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

宗像覚院長 あつぎライフケアクリニック6

現在、オンライン診療の準備を進めているところです。初診や婦人科で、どうしても直接診て診察することが必要な場合は難しいですが、治療方針が決まっていて、定期的に話などをして薬を処方している患者さんは、オンラインでも診察は十分に可能ですし、薬も処方できます。患者さんのメリットは大きいと思いますので、できるだけ早く始めたいと考えています。また、当院は内科と婦人科の外来診療と訪問診療、往診に取り組んでいますが、特に訪問診療を行っている婦人科の医師は多くありません。ですから、必要なときには気軽にご相談いただきたいですね。そして、これからも患者さんやそのご家族の希望や期待にできる限り応えていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ブライダルチェック/女性:2万5000円~、男性:5000円~

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