齋藤慶介院長の独自取材記事

東仙台歯科クリニック

(仙台市宮城野区／旭ヶ丘駅)

最終更新日：2022/04/01

商業施設や集合住宅が立ち並ぶ住宅地、鶴ヶ谷2丁目にある「東仙台歯科クリニック」。齋藤慶介院長が「歯科医療で地域に貢献したい」と、2018年に開院した。大きなガラス窓を配した明るい院内は落ち着いた印象で、清潔感ある空間にはデジタルツールを導入した充実の医療設備がそろう。歯科医師は非常勤も合わせ5人体制を取り、歯科技工士も常駐。総合歯科クリニックとして、幅広い診療メニューに対応している。2019年には厚生労働省の「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」に届け出済み。「より地元に密着した歯科医療が提供できれば」と齋藤院長は意欲を見せる。今回はそのこだわりや治療方針、歯科医師を志したきっかけなどについて語ってもらった。

（取材日2022年2月19日）

対症療法ではなく悩みのもとから改善をめざす
かかりつけ歯科医としての使命を果たす
歯科医院こそリラックスできる場に

対症療法ではなく悩みのもとから改善をめざす

まずはクリニックの特徴を教えてください。

すべての患者さんに「来て良かった」「また来たい」と思っていただけるよう、さまざまな取り組みをしています。近年、歯科医院においてもデジタル化の風潮が見られ、私もその点に力を入れているのですが、当クリニックのハード面での特徴は、充実した設備にあります。例えば、検査データの管理には専用のコンピューターソフトを使い、患者さんには治療前にお口の状態を大きなモニターでご確認いただいています。エックス線や口腔内写真はもちろん、必要に応じてCT撮影も行いますし、根管治療用にマイクロスコープも導入しています。その他、詰め物やかぶせ物をコンピューター制御で自動的に加工することができるCAD／CAMなど、より適切で効率的な治療ができるよう設備を整えています。

カウンセリングにも注力されていると聞きました。

そうですね。次はソフト面でのお話になりますが、私は患者さんに満足いただくための第一歩として、まずはその思いをこちら側がきちんと把握することが大切だと考えています。しかしながら、いきなり歯科医師と話をするのは緊張してしまいますよね。そこで当クリニックでは、「トリートメントコーディネーター」というカウンセリング専任のスタッフを配置し、最初に患者さんの悩みや要望などをお聞きするようにしています。そして総合的な検査を行い、その結果から治療方針を打ち立て、今度はセカンドカウンセリングの場で説明させていただきます。費用の面や期間など、皆さんそれぞれ都合がおありです。だからこそ、お話にじっくり耳を傾ける時間が必要ですし、できる限り患者さんのご意向に沿えるよう全力を尽くします。

どんな治療が受けられますか？

私たちの使命は、患者さんの口腔を現在から未来へ持続的にお守りすることにあります。小さなお子さんから高齢者まで、当クリニックを訪れる患者さんの年代は幅広く、地域密着型の歯科医院として総合的に治療を提供できるのが利点です。歯科医師だけでも常勤と非常勤、麻酔科を専門とする歯科医師も含めて5人体制を取り、それぞれの得意分野で実力が発揮できる体制となっています。そしてわれわれスタッフが心がけているのは、「痛いところを治して終わり」という対症療法的な治療ではなく、ある症状に対して「なぜそうなってしまったのか」という原因を探り、根本からの改善をめざすことにあります。せっかくお口を健康にリセットできたのなら、再発を防ぐだけでなく、できるだけ良い状態を長期間キープしていただきたいですからね。

かかりつけ歯科医としての使命を果たす

「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」とは何ですか？

この制度は、厚生労働省が2016年の診療報酬改定により新設したものです。当クリニックは2019年に定められた基準を満たし、届け出を行いました。虫歯や歯周病の継続的な管理、在宅歯科の取り組み、また地域の保険医療諸機関との連携実績などが届け出基準として設けられています。しかしながら、基準が厳しいためか全国でもこうした歯科医院はまだまだ少数です。そのため、今はまだ広く知られていないかもしれませんが、私は「かかりつけ」としての立場を明確にしたかったですし、本当の意味で地域に貢献できる歯科医療をめざしたかったので、容易ではありませんでしたが頑張りました。歯は大切です。生涯にわたって歯科疾患の重症化を防ぐという意味でも、これを一つの指標として安心して通っていただければと思います。

その他クリニックの強みについて伺えますか。

先ほども申しましたが、当クリニックは総合的に診療するための充実した設備を備え、歯科医師も私を含め5人が在籍しております。小児歯科や歯周病、インプラント治療などそれぞれの得意とするスキルも異なるため、皆さんのお口の悩みに対して幅広くお応えできるのが強みです。例えば、矯正の後に、かぶせ物が得意な先生の治療に移ったり、欠損があれば今度は他の先生で入れ歯をあつらえたりと、症状に合わせて臨機応変に対応させていただくことが可能です。また歯科技工士もいますから、補綴物も院内でのオーダーメイドとなります。外注ではないのでお時間も短縮できますし、何より患者さん一人ひとりの歯の色に合わせた精密なものが提供できますので、きっとご満足いただけるはずです。

先生が得意とされている分野などありますか？

実は社会に出てから大学院へ進学し、骨再生の研究で博士号を取得しました。ご存じだと思いますが、歯は骨に支えられています。当時私はすでに歯科医師として働いていたものの、これを機に骨についてより専門的にアプローチし、今後の治療にその知識を生かすことができたらと考えたのです。治療を進めていく上で、どうしても入れ歯に抵抗があるという患者さんもおられます。そんな場合は、私はインプラント治療に特化した歯科医院に勤めていた経験もあることから、選択肢の一つとしてインプラントを提案させていただきます。ですからそんな時こそ、これまでの経験と大学院での学びを大いに活用し、少しでも皆さんの口内環境の向上に役立てられたら本望だと思っています。

歯科医院こそリラックスできる場に

予防歯科にも注力されているそうですね。

そうですね。やはり天然歯に勝るものはありませんので、年齢を重ねてもご自分の歯を使っていただけるよう、私たちも一生懸命サポートいたします。ですが、それには患者さんの協力を必要とし、予防歯科の重要性を知って、定期的にメンテナンスに通っていただかなければならないのです。当クリニックは皆さん比較的フランクな様子でお越しくださいます。もちろんそれはお互い信頼関係があってこそですが、私が理想とするのは、歯科医院を訪れる方々にとって、そこが緊張ではなくリラックスできる場であるということ。患者さんが、私たち歯科医師やスタッフと世間話じゃないですが、気軽に声をかけ合えるような雰囲気があってもいいのではないでしょうか。

先生ご自身の話もお聞かせいただけますか？

私が歯科医師を志したのは、内科医をしていた父の影響です。自宅と診療所を行き来している姿や、夜間でも患者さんのために働いているところを幼い頃から見てきました。将来は内科医か歯科医師か、進路での強いこだわりはなかったのですが、この道を選んで良かったと実感したのは大学に入ってからです。細かな手作業が好きでしたし、患者さんの喜ぶ様子がすぐ目の前で見られるのですから。結局私も父と同じく、人の役に立てる仕事がしたかったのですね。あとプライベートな話でいえば、小学校の6年間と大学時代は、アイスホッケーに打ち込んでいました。夏はスキューバダイビング、冬はスキーやスノーボードなど体を動かすのが大好きなんです。体育会系なので気合と根性だけはありますよ（笑）。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

現在、インターネット上にさまざまな情報があふれています。歯科医院を選ぶ際に、参考にされる患者さんも多いかと思います。しかし、それだけがすべてではありません。歯科医師も一人の人間ですし、他にスタッフもいます。実際に会ってみて人柄はどうか、院内の設備や衛生管理はちゃんと行われているかなど、その場でしか得られない雰囲気を肌で感じ取ることが大切です。そして最も重要なのは、そこの歯科医院が患者さんに対してどれだけ真剣に向き合ってくれるのかという点でしょう。歯科医療は一度診たら終わりではなく、再診を繰り返し、予防歯科も踏まえるならさらに長い付き合いになります。患者さん自身が納得して、無理なく通えることが一番の秘訣ではないでしょうか。