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角谷 玄太 院長の独自取材記事

角谷整形外科

(藤沢市/大船駅)

最終更新日:2019/08/28

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地域の中核病院で多くの整形外科手術に携わる中、骨粗しょう症や変形性関節症の予防や早期治療の必要性を感じ開業したという「角谷整形外科」角谷玄太院長。骨折からの寝たきり状態や、人工関節手術が必要となる前に、身近な整形外科クリニックが適切な予防や管理を行うべきと熱く語る。神奈川県は骨粗しょう症の検診率が全国的にも低いため、藤沢市や鎌倉市の整形外科医院とも連携して、市民への予防啓発や検診制度の確立に向けても積極的に活動している。診療ではとにかく患者の話をよく聞くことを大切にしているという角谷院長。豊富な診療経験に基づく診療に加え、気さくな語り口も魅力的だ。スタッフとのチームワークも大切にする角谷院長に、クリニックの特徴や診療にかける思いを聞いた。
(取材日2018年9月31日)

骨粗しょう症の予防・治療をクリニックで行う

まず、整形外科に進まれた理由を教えてください。

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研修医時代、整形外科のダイナミックな人工関節の手術にとても惹かれたのがきっかけです。また、整形外科の手術は生死に直結することは少ないのですが、生活に直結しているために結果が求められます。痛みがなくなったか、動けるようになったのか、患者さんの評価がとてもシビアでわかりやすいところにも魅力を感じました。また手術の成績がエックス線写真に残るのもわかりやすく、悪い部分を取るというより、患者さんに合わせて「形」を創造する手術なので、いわばクリエイティブな面白さがあるとも思い、整形外科を選びました。

開業に至る経緯についてお聞かせください。

大学卒業後は大船中央病院の整形外科に入局しました。指導者の先生方に恵まれ、人工関節、外傷、脊椎手術、肩や膝の関節鏡などオールラウンドに診ることができるように育ててもらいました。低侵襲で傷口も小さくて済み、適切に検査や治療ができる関節鏡の診療にも携わってきました。数多くの手術を行ってきましたが、整形外科というのは、ある意味では内科的思考が必要となる診断学なので、次第に手術だけでなく外来診療も重要だと思うようになったのです。また、病院では骨粗しょう症による外傷や骨折の高齢患者さんの診療を数多く経験しました。高齢者の骨折は寝たきりにつながります。骨折する前に、クリニックレベルで骨粗しょう症を予防し治療すべきだと思い、開業につながりました。この場所を選んだのは、住まいにも勤務していた病院にも近くなじみがあったから。私が手術を手がけた患者さんも近隣に多く住んでおられます。

開業の際にこだわりや、開業されてからの感想は?

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待合室、診察室、処置室、手術室、リハビリテーション室のすべてに窓を設け、明るくなるようにしました。整形外科はどちらかというと明るい患者さんが多いので、それに合わせたいと思ったのです。また地域の人に長く愛されるクリニックをつくっていきたいと思っているので、無垢材など使っていくうちに味わい深くなる素材を使っています。このエリアは、昔から住んでおられる方と、新しいファミリー層が混在している地域で、思ったより子どもの患者さんが多いと感じています。多くはスポーツの外傷です。11月からはスポーツにも詳しい理学療法士が加わる予定なので、今後はスポーツ整形外科の分野にも力を入れていきたいと考えています。

DXA法の骨密度測定で骨粗しょう症の予防に注力

診療面の特徴について伺います。

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骨粗しょう症や外傷はもちろん、関節・脊椎疾患、小児など、整形外科領域はほぼ網羅して診療を行っています。毎週月曜には形成外科も併設し、形成外科医師である私の父が、軟部腫瘍の切除や眼瞼下垂などの手術を行い、しみ・あざ、巻き爪や床ずれなどにも対応しています。一番の特徴は、腰椎と大腿骨の骨密度を測定できるDXA法を導入して、骨粗しょう症の予防と早期治療に力を入れていることです。寝たきりにつながる圧迫骨折や大腿骨骨折になる前に、きちんと骨密度を測定して、その方に合った治療や予防を提案していきたいと思っています。病院で骨折で手術を受け、歩けなくなって介護が必要になった方々をたくさん診てきました。骨の健康を管理して、実際の寿命と健康寿命の差といわれる10年間を寝たきりにしないようにするのが、高齢化社会の中で求められる地域の整形外科の役割だと考えています。

先生の診療方針についてお聞かせください。

患者さんの話を聞くことで診断の7割は決まると考えています。そこから疾患を絞り込んで、裏づけるために診察し、検査をして病態に迫っていく。そのためにもよく聞くことがモットーです。検査では必要に応じてエックス線、超音波エコー等を用い、治療に関しては、薬の使い方や各種ブロック注射、リハビリテーションの仕方など、その方に合わせてオーダーメイドでお付き合いすることを心がけています。手術も数多く手がけてきたので、どのタイミングで手術にするかという判断は適切にできると思います。そして、患者さんの生活の背景や未来を想像し、それに合わせてプランを立てることを重視しています。患者さんと相談して治療方針を決めていきますが、こちらは専門家ですから、ある程度は道筋をつけ、これがいいと思いますと誘導するところまでは提示し、患者さんが納得できるまで一緒に考えることを心がけています。

患者さんとの印象的なエピソードなどありますか?

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ひどい痛みや足のまひに悩まれていた若い男性の脊椎の手術をしたことがあります。手術後、痛みもまひも治まり、泣きながら喜んでくださったのは感動しました。心から手術して良かったと感じました。開業してからは、勤務医時代に手術をした患者さんが、わざわざ来てくださるのがうれしいです。今は、骨粗しょう症の治療で来られているのですが、「ちょっと遠くなったけど、先生の顔を見ると元気になれる」と言われてうれしく思っています。

骨の健康管理で、寝たきりにならない地域に

先生のプライベートについてもお聞かせください。

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開業医は当直がないので生活リズムが整いやすいのは良いのですが、事務的な仕事などもあり、勤務医時代より忙しいです(笑)。病院では他の部署の方々に助けられていたんだとあらためて感謝しているところです。休みの日はあまりないのですが、たまに勤務医時代の仲間とフットサルを楽しんでいます。だんだん輪が広がって30人ぐらい参加してくれています。あとは、子どもがまだ小さいので家族で出かけるのが息抜きです。

今後の展望についてお聞きします。

神奈川県は骨粗しょう症の検査率が全国でも低いので、藤沢市や鎌倉市の整形外科医師と連携して、検診制度の確立をめざしています。また、骨粗しょう症を早期発見する制度を確立して、予防意識を広めていきたいと考えています。クリニックがしっかり管理していれば、大きな病院で骨折や人工関節の手術を受けたり、寝たきりになったりはしないと思うのです。ですからまず、当院から骨密度の検査を広め、この地域の方は骨に関しては守られている、寝たきりにならないというモデルケースをつくっていきたいです。内科領域でメタボリック症候群という言葉が浸透して、高血圧や高脂血症の予防意識が広まったように、ロコモティブ症候群という言葉を浸透させ、骨密度検査が重要な検査であることを広めて、骨粗しょう症や変形性関節症の予防意識を高めていきたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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当院では、関節・脊椎疾患、外傷、スポーツ整形を含め運動器全般の診療を行い、骨粗しょう症、ロコモティブ症候群の予防と治療に力を入れています。首・肩・腰・膝などの痛みや手足のしびれはもちろん、切り傷ややけど、虫刺されなどちょっとしたことでも気軽に相談してください。また来春には理学療法士も増員予定ですので、ロコモティブ症候群の予防も含めてリハビリテーションにもいっそう力を入れたいと考えています。特に女性の皆さんには、ぜひ骨粗しょう症の検診を受け、ご自分の骨密度を知っていただきたいと考えています。最後まで自分の足で歩いて元気に過ごすには、骨折しない骨を作ることです。寝たきりで要介護となって過ごす10年間をなくし、健康寿命を延ばすために、まず地域の整形外科を利用して、骨や関節の健康を守っていただきたいと思います。

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