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岸本 久美子 院長の独自取材記事

ハピコワクリニック五反田

(品川区/五反田駅)

最終更新日:2020/04/01

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五反田駅から徒歩約4分、駅前から続く大通り沿いのビル5階で診療を行う「ハピコワクリニック五反田」は、呼吸器内科・アレルギー科を掲げ2018年5月に開業したクリニック。近隣に呼吸器内科を掲げるクリニックが少ないこともあり、駅周辺のオフィスに勤める会社員や地域住民だけでなく、遠方からアレルギーや喘息の相談に訪れる患者も少なくない。院長を務める岸本久美子先生は、大学病院で主に喘息など呼吸器疾患の診療に携わってきたドクター。母として子育てをしながら開業に踏み切った岸本院長に、個性的な院名の由来や診療の特色、普段心がけていることなど多様なテーマで話を聞いた。
(取材日2019年3月6日)

患者もスタッフも幸せになる場をめざして開業

院名の由来について教えていただけますか。

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クリニック名の「ハピコワ」は、ハッピーコワーキング(happy co-working)の略です。当院の基本理念の一つは「みんなハッピーになろう」。患者さんはもちろん、スタッフもともに幸せになれる場所にしたいという思いを込めてこの名前をつけました。私は数年前に出産を経験しましたが、所属していた医局はすごく温かくて、産後の復帰をスムーズに受け入れてくれました。しかし、ほかの病院に勤務する女性医師を見ていると、なかなか職場復帰できない人が多く、復帰できても子育てとの両立のためほかのスタッフに負担をかけてしまう罪悪感を感じながら働いたり、実家の親御さんの手を借りながら働いていたりしていました。そのような状況でキャリアを中断してしまうのは、もったいないと感じていました。そこで、出産・子育て・介護などで女性医師としてのキャリアを妨げないような働き方ができる場所をつくろうと開業を決めました。

院内でこだわった部分はどこでしょう?

自分好みの院内にしたかったので、内装は全体に私の好きなホワイトを基調にして、家具類も大体自分で選びました。当院は小児科のドクターが在籍しているので、小さいお子さんを連れた親御さんが大きい荷物を持って来院されることも多いだろうと想定し、待合室は特に広くしました。大人とお子さんのゾーンをつくり、大人ゾーンのモニターには大人向けの、お子さんゾーンのモニターにはお子さん向けの番組を流しています。また、近年は共働きの方が多いことから、お父さんがお子さんを連れて来られることを想定して、男女に分かれたトイレ内それぞれにおむつ替え台も設置しました。診察室は、女性医師の働きやすい環境を提供するという当初の趣旨を考慮して、二診体制にもできるよう2部屋用意しています。

どんな患者さんが来ますか?

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五反田駅近くという土地柄、お勤めの方は多いですが、タワーマンションもたくさんあってファミリーで来院されるケースも少なくありません。年代的には20代後半から50代が中心で、生活習慣病のコントロールでいらっしゃる高齢者の方もいます。全体的に健康意識の高い患者さんが多く、ご自身の病気について調べてからいらっしゃるようなことも多いですね。複数の路線が通っている五反田駅から徒歩数分なので、当院のホームページをご覧になって遠方からいらっしゃる患者さんも珍しくありません。遠くから来られる場合は、私の専門であるアレルギー疾患のご相談や長引く咳、喘息の治療を目的とする場合がほとんどです。地域の方は、風邪や花粉症、高血圧などの慢性疾患など、一般内科の治療を求める患者さんも多くいらしています。

小児科ドクターとの連携で世代を超えた喘息治療に対応

診療の特徴について伺えますか。

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私の専門は呼吸器疾患とアレルギー疾患で、勤務医時代は喘息を中心に診療してきました。当院では、喘息かどうかの検査・診断をはじめ、現状どんなレベルでどう対応するか、症状を軽くするために日常生活をどう改善すればいいかなどを専門家の視点からアドバイスしています。もう一つの特徴は、小児科のドクターと連携して、アレルギー疾患を治療・管理していくという点です。例えば、小児喘息で成長とともに状態が落ち着きしばらく病院から遠ざかって再発した場合、小児科と内科、どちらで診てもらうか迷って受診を引き延ばし、悪化させてしまうことがあります。逆に、ずっと小児科に通っていて内科に切り替えるタイミングを見失うこともあります。でも、当院のように一つの場所で小児科と呼吸器内科を診ていれば、迷うことなくスムーズに適切な科で受診できます。

力を入れているのは喘息の治療でしょうか?

アレルギー疾患と喘息ですね。診療では、特に喘息の初診時、丁寧に説明することを大切にしています。というのも喘息は、風邪やインフルエンザのように短期間で治る病気ではないからです。患者さん自身が自分の体の中で起きていることや病気そのものについて知り、治療に納得できないと、お薬を出してもなかなか続けられません。単に、ずっと薬を飲み続けなければいけないというだけでは、暗い気持ちにさせてしまうだけです。逆に、体の中でどんなことが起きているか、服薬し続けなくてはいけない理由、今後の薬の減らし方などを丁寧に説明し、良くなればお薬を減らせるという先の見通しが立っていると、きっと患者さんは頑張れると思います。

診療で心がけていることは何でしょう?

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一つは、基本中の基本ですが、患者さんのお話をよく聞くことです。もう一つは、患者さんに不安が残らないよう診療の最後に「何か質問はありますか」などできるだけ確認することです。ただ、診療時はこちらからいろいろなお話をするので、大量の情報を頭の中で整理するのに精一杯という患者さんも中にはいらっしゃいます。そういうときには、「次回、ご質問があれば遠慮なく聞いてください」とお伝えするなど、すぐにではなくても不安を解消できるよう働きかけていますね。クリニック全体で心がけているのは、笑顔で患者さんに接することと、患者さんがスムーズに診療を受けられるようサポートすることです。当院では、自分が受診したくなるクリニックを目標としています。そのためにも、スタッフ全員が患者さんの状態を大まかにでも把握し、何か質問されても全員が対応できるよう努めています。

地域予防活動の一環として「ハピコワ講座」を開催

呼吸器内科を専門に選んだ理由を教えてください。

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呼吸器内科は、肺炎を含めた感染症、喘息などのアレルギー疾患、自己免疫の病気やがんなど守備範囲が広く、幅広く全身管理について学びたいと思っていた私はそこに魅力を感じました。呼吸器内科は、患者さんの割合に比べて専門医が少なく、しかも女性ドクターというと本当に少数ですから、ニーズがあるかもしれないと思ったのも選んだ理由です。実際に診療するようになってみると、やりがいのある診療科だとすぐに実感しました。呼吸器疾患の「苦しい」という症状はすごくつらいので、自分の治療でそれを取り除いたり楽にしてあげたり、一緒に方針を考えて生活環境を整え改善したりという経験ができるのは、医師冥利に尽きます。

今後の展望については何かお考えですか?

専門性を生かし、アレルギー疾患や喘息で苦しむ患者さんを少しでも減らしていきたいということが最大の目標です。そして、開業当初からの目標である、女性の医療従事者が存分に力を発揮できる働きやすい場の提供、これをさらに整備していきたいと考えています。もう一つは、医師として地域の予防活動に貢献すること。その一環として、院内で「ハピコワ講座」という無料講座をスタートしたところです。初回は、アレルギー疾患を予防するためのケアをテーマとしています。小児科担当の小川絢子医師と一緒に、乳幼児のお子さんを持った親御さんだけでなく、妊婦さんやお子さんのアレルギーを心配されるすべての方を対象にお話をさせていただいています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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アレルギー疾患や喘息で苦しんでいる方にとって、最初に頼っていただけるクリニックをめざしてこれからも努力していきます。自分の専門性を生かしつつ、風邪やインフルエンザ、生活習慣病などアレルギー・呼吸器以外の疾患ももちろん診させていただき、地域の方の健康に少しでも貢献できればうれしいです。何か不安なことがあった際、なんでも相談できるのが開業医の役割。例えば、夜によく眠れないので睡眠時無呼吸症候群かもしれないと来院され、きちんと検査してみると鼻炎や喘息があることがわかったというケースもあります。「こんなこと聞いていいの?」というような小さなことでも構いませんので、お役立ていただければ幸いです。

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