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渋井 俊之 院長の独自取材記事

アーバンハートクリニック

(福岡市西区/今宿駅)

最終更新日:2024/07/12

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック main

JR筑肥線・今宿駅から徒歩10分の場所にある「アーバンハートクリニック」。閑静な住宅街にある「伊都クリニックモール」の一角に、2017年に開院したクリニックだ。院内はその名のとおり都会的で洗練されたインテリアで統一されている。爽やかな笑顔で迎えてくれたのは、院長の渋井俊之先生。日本医科大学付属病院などで長年研鑽を積んだ循環器内科のスペシャリストだ。急性期医療に長く取り組む中で、予防やその後のケアの重要性を認識したという。病気にならないための一次予防と、病気を再発させないための二次予防の2つの観点から、健康で幸せな人生を送るための医療を提供している。気軽に通いやすい環境づくりにも注力している渋井院長に、クリニックの特色や、地域医療にかける思いなどについて語ってもらった。

(取材日2023年11月10日)

「心も体も元気になるクリニック」をめざす

まずは医師を志したきっかけと、開業までの経歴を教えてください。

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック1

私が中学3年生の時、祖父が病気を患い、闘病する姿を目の当たりにしたのがきっかけです。病気を患うまではとても活発な祖父だったので、病気の進行に伴いどんどん痩せ細っていく姿に、子どもながらに衝撃を受けました。「家族の健康を守るためにも医学を学びたい」と考えるようになり、医師をめざしました。循環器内科を選んだ理由は、自分が行った治療や処置が救命につながるというダイナミックさに魅力を感じたからです。日本医科大学を卒業後10年ほど、同大学付属病院の急性期医療の現場などで循環器を専門に多くの臨床経験を積みました。その後福岡に移住し、白十字病院で約5年半、急性期病棟、地域包括ケア病棟での診療に従事しました。

開業を思い立ったのはなぜでしょう?

急性期医療の現場では、緊急処置の必要な患者さんに対するカテーテル治療に携わることもあり、やりがいを感じていました。ですが同時に、病気の再発や再入院を引き起こさないためには、その後のリハビリテーションや生活習慣の見直し、予防的な措置がいかに大切かを痛感していました。そこで、より患者さんに近い場所で、予防医療や健康維持のサポートを長期的に提供していきたいと考え、開業を決意しました。

どういった患者さんが来院されますか?

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック2

年齢層は幅広く、0歳の赤ちゃんから、100歳を越えたご高齢の方まで来ていただいています。特に循環器疾患については勤務医時代の経験を生かし専門性の高い診療を行うことが可能ですし、それ以外もいわゆる風邪症状から、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、病気以外だと男性の老化に関するお悩みまで、幅広く対応しています。日本内科学会総合内科専門医の資格も持っているので、どのような症状の患者さんでもまずは診させていただくというスタンスです。必要があればより専門的な医療機関につなぎます。

開業から今まで、どんなクリニックをめざしてこられたのでしょうか。

当院は「心も体も元気になるクリニック」をコンセプトにしています。一般的には「医療機関はできれば行きたくない場所」だと思いますし、そこで「血圧が高い、とお医者さんに怒られた」となると、ますます行きたくなくなりますよね。「かかりつけ医」として地域の方の健康に長く寄り添うためには、患者さんが気軽に行きやすい場所であることが大前提だと思います。機械的で堅苦しい雰囲気はなくし、明るくポジティブになれるような医療や環境を提供することで、患者さんに笑顔になっていただけるクリニックをめざしています。

健康寿命を延ばすためにも、予防を重視

健康寿命を延ばすことを重視されていると伺いました。

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック3

はい。健康寿命を延ばし、幸せな人生を送るために必要な概念として、当院は「内科的なハッピーライフサイクル」を提唱しています。最も大切なのは、一次予防として「病気にならないようにすること」です。定期的に健康診断を受け、異常値を指摘された場合は、生活習慣の改善、運動などを行うことにより、病気にならない体をめざすことが重要です。そして、病気になった場合は、薬物治療などの適切な治療を行った後の二次予防として「その病気を再発させないこと」がとても重要です。生活習慣病の裏には睡眠時無呼吸症候群が隠れている場合も多いので、その検査を行うこともお勧めしています。また生活習慣病の方は脳梗塞や心筋梗塞になりやすい状態ですから、予防のために運動は必要です。そのきっかけづくりとして、当院の心臓リハビリテーションを利用することも有用だと考えています。

一次予防と二次予防のサイクルを回すことが、「ハッピーライフサイクル」につながるのですね。

病気にならないための一次予防、病気を再発させないための二次予防、この2つの観点から、健康で幸せな人生を送るための医療をしっかりと地域の皆さまに提供できるよう、体制を整えています。当院ではエックス線検査、心電図、心臓エコー検査、ABI・PWV検査など、早期発見のための検査機器を整え、適切な治療につなげられるよう尽力しています。また、院内2階には心臓リハビリテーション用の設備を整え、生活習慣病などをお持ちの患者さんでも、安全に配慮した環境で運動できるよう体制を整えています。

睡眠時無呼吸症候群の検査や治療について詳しく教えてください。

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック4

睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、心不全など循環器疾患との深い関わりがあることが明らかになってきており、循環器内科の医師としては見逃せないものです。適切な診断と、継続的に治療することが最も重要です。当院では、まず携帯型の機器を使いご自宅で簡易検査を行っていただきます。この検査で睡眠時無呼吸の兆しがあるようでしたら、さらに精密な検査を行い、結果に応じて持続陽圧呼吸療法(CPAP)などの治療を検討していきます。CPAP療法は一定の基準を満たせば保険が適応されます。日中の活動に影響を及ぼすほどの眠気、ご家族から寝ている間のいびきや無呼吸を指摘されたなど、少しでも思いあたる症状があれば、ぜひご相談ください。

地域に密着し、長期的・包括的に健康をサポート

より地域に根差した活動を行うべく、新たな構想をお持ちだそうですね。

渋井俊之院長 アーバンハートクリニック5

はい。これからの超高齢社会では、地域の「かかりつけ医」の役割はより重要になってくると考えています。実際、当院の患者さんも年を重ね、認知症や老老介護、独居などといった問題に直面し「どこに相談したらいいかわからない」と悩みを抱えている方が増えているのを実感します。そういった方の悩みに寄り添えるよう、デイサービス施設やケアプランセンター、訪問介護施設と連携し、病気の治療だけでなく、そういった患者さんの不安や状況に応じ、必要な場所やサービスとつながることができるよう、包括的にサポートしていきたいと構想しています。加えて、「医療以外の領域でも地域に根差した活動を行っていきたい」という想いから、レンタルルームを行っています。習字やヨガなどのいろいろな習い事など、子どもから大人まで集まれるスペースになっています。

診療の際、心がけていることを教えてください。

治療方針などの意志決定は患者さんに委ねるようにしています。もちろん、必ずいくつか選択肢を提示し、きちんと説明も行います。医学的な視点で治療法を限定しなければならない場合は除きますが、希望を聞いてもらえなかったり、患者さんが説明に納得していない状態で治療を押しつけられたりしたら、不満が残ってしまいますからね。高血圧などの生活習慣病の場合、運動や食事制限など患者さん自身に頑張っていただかないといけないことも多いですから、自分自身で決めた治療に責任をもって取り組む、という意識も大切だと考えています。

それでは最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

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当院がある伊都クリニックモールでは、薬局やカフェなども併設されています。モール全体を「地域の寄り合い場」のように思っていただき、気軽に立ち寄っていただけるとうれしいですね。私が専門とする循環器疾患はもちろん、生活習慣病や気になる症状、不安に感じていることなど、何でも相談してください。スタッフ一同心を込めて、地域の皆さんがより幸せな人生を送るためのお手伝いをさせていただきたいと思っています。「アーバンに行けば元気になれる」と思ってもらえるよう、今後も全力を尽くします。

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