もぐもぐクリニック

もぐもぐクリニック

松宮 春彦院長

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西武多摩川線・多磨駅から歩いて5分の場所にある「もぐもぐクリニック」は摂食嚥下障害の診断と機能改善サポートを含む在宅医療に力を入れているのが大きな特徴の歯科医院だ。松宮春彦院長は、摂食嚥下の機能向上や維持に積極的に取り組む医療機関が全国的にもまだ少なく、必要なサポートが遅れがちな現状を打開したいと2018年4月に同クリニックを開業した。クリニックには管理栄養士、歯科衛生士、言語聴覚士の他に医師や薬剤師も在籍しており、多職種連携を図りながら患者をトータルサポートする。「特にご高齢の方にとって飲み込みの問題は命に直結します。早期発見・早期対策を行うクリニックとして成長していきたい」と話す松宮院長に、診療への思いや取り組みについて聞いた。
(取材日2018年5月9日)

多職種が連携することで有効なサポートが早期に行える

―摂食嚥下機能のサポートを行っているそうですね。まずは貴院の診療内容についてお聞かせください。

当院は外来診療と訪問診療を行っている歯科医院です。その中でも摂食嚥下(せっしょくえんげ)、つまり食べ物を認識してから口に運び、咀嚼(そしゃく)して飲み込むまでの機能を評価して、問題があれば治療を含むサポートを行っていることが大きな特徴です。2014年の全国国民健康保険診療施設協議会が調査した「摂食・嚥下機能の低下した高齢者に対する地域支援体制のあり方に関する調査研究事業」によると、摂食嚥下障害のある在宅要介護の高齢者は全国で40万人以上いるそうです。障害があったままだと、食べ物が気管に入ることで起こる誤嚥性肺炎の発症リスクが上がります。日本人における死亡原因の3位が肺炎で、その中には高齢者の誤嚥性肺炎も含まれますから、摂食嚥下機能の維持は患者さんの命を守るための対策と言えます。しかし、これを積極的に行っている医療機関や医師がまだ少ないのが実情なのです。

―嚥下機能のサポートを行う医師が少ないことで歯科医療としてはどんな問題が起こり得るのでしょうか。

対応が後手後手になり、またバラバラになりがちであることです。訪問診療を行っている歯科医院自体は増えているのですが、嚥下障害の診断と治療を行えるところは多くなく、摂食嚥下に関する問題が見つかれば、その都度、外部の医師などに依頼する必要があります。加えて、摂食嚥下に問題があることに気づかずに治療を進めてしまうこともあります。人工歯を補う必要があるからと入れ歯を作ったものの、うまく食べられなかった。よく調べてみると、どうやら舌の運動や飲み込む力など摂食嚥下機能に問題がありそう。そして再び入れ歯を作り直さなくてはならなくなった。こういったこともあるわけです。

―こちらでは早期に問題を見つけ、スムーズに対応できるということでしょうか。

そうです。摂食嚥下機能のサポートを行う上で重要なのは、患者さんの全身状態と栄養状態を把握して、改善を図りながら歯科治療を含む支援を行うことです。つまり歯科医師だけでは十分ではないのです。その意味で当院では多職種が連携しながら患者さんの健康をサポートしていける体制が整っています。私を含めた2名の歯科医師と管理栄養士のほかに、医師、薬剤師、歯科衛生士、言語聴覚士、医療事務などが在籍しています。特に管理栄養士は初診から常に往診に同行し、患者さんの栄養状態を把握、サポートをしていきます。また、医師である私の父と弟は摂食嚥下治療についてのサポートをしてくれています。多職種とリアルタイムに連携しながら嚥下機能のサポートを行う歯科医院は全国的にも珍しいでしょう。



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